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牝4歳
調教師:中内田充正(栗東)
昨年に歴代7頭目となる牝馬三冠を達成した。今回はドバイシーマクラシック(G1・UAE・芝2410メートル、3着)以来約7か月の休み明けだが、9月下旬から時計を出し始めて、調整はすこぶる順調。力を出せる態勢が整っていそうだ。
2番人気に支持された昨年のジャパンカップは、最内枠から4番手のインを追走。パンサラッサ(12着)の大逃げで速い流れになったなか、離れた2番手以降はスローペースの瞬発力比べ。3番手を進んだイクイノックスには突き放されたものの、直線でしっかり脚を伸ばし、スターズオンアース以下の追い上げを振り切って2着に好走した。前走のドバイシーマクラシック(G1)は、世界の強豪馬がそろったなか、直線でしぶとく脚を伸ばして3着を確保。天皇賞(秋)を制したアーモンドアイ、ウオッカなどの名牝に勝るとも劣らない能力を秘めており、注目の復帰戦を迎える。
牡5歳
調教師:友道康夫(栗東)
2022年のダービー馬。2歳時に朝日杯フューチュリティSを制し、昨年の有馬記念でGⅠ3勝目をマークした。前走の宝塚記念は重馬場が影響したのか6着に敗れたが、現役屈指の実力を誇り、主役候補に挙げられる。
昨年の有馬記念は、後方に控えて折り合いに専念し、2周目の3コーナー手前から外を回って徐々に進出を開始。4コーナーで先行集団に並びかけ、直線はスターズオンアースと併せるように脚を伸ばし、大逃げから粘り込みを図るタイトルホルダー(3着)をラスト50メートルで捕らえると、最後はスターズオンアースを競り落として見事に優勝した。2走前のドバイターフ(G1)はスタートで後手を踏み、直線もなかなか前が開かずに不完全燃焼の5着。前走の宝塚記念は直線で伸びを欠いて6着だったが、ともに能力を出し切れていないことは明白だ。約4か月の休養で立て直しを図り、今回は本領発揮を期待したい。
牡4歳
調教師:田中博康(美浦)
昨年のセントライト記念で皐月賞馬ソールオリエンスを撃破し、将来を嘱望された素質馬。今年はエプソムC、オールカマーを連勝して充実一途だ。気性面も大人になってきた印象で、GⅠでも首位争いが可能だろう。
香港ヴァーズ(G1・芝2400メートル、8着)以来約5か月の休み明けだった3走前の新潟大賞典は11着。2走前のエプソムCは、好スタートからスッと引いて中団前めで折り合いに専念。直線は外から徐々に差を詰め、ラストは弾けるように突き抜けて2馬身差で快勝した。夏場を休養に充て、秋初戦となった前走のオールカマーはスッと前に取りついて好位を追走。直線では内ラチ沿いに進路を取り、最後は1頭分の狭いスペースをスパッと抜け出して重賞3勝目をマークした。4歳秋を迎えて心身ともに成長しており、強敵相手のGⅠでも好勝負が可能だろう。
牡4歳
調教師:上村洋行(栗東)
3歳時から能力の片りんを示していたが、今年の大阪杯でGⅠタイトルを獲得。前走の宝塚記念でも3着に好走と、本格化ムードにある。帰厩後の調教では抜群の動きを見せており、今後のさらなる飛躍も期待できそうだ。
2走前の大阪杯は、スタートダッシュを決めて2番手をキープ。レース序盤は落ち着いた流れだったが、向正面でローシャムパークが動いて一気にペースアップ。本馬も早めの仕掛けを余儀なくされたが、残り200メートル付近で先頭に躍り出ると、最後はローシャムパーク以下の追い上げをしのいでGⅠウイナーの仲間入りを果たした。前走の宝塚記念は重馬場のタフなコンディションのなか、正攻法のレース運びから直線で一度先頭に立つシーン。最後はブローザホーンの末脚に屈したものの、最後までしぶとく脚を伸ばして3着に好走した。約4か月の休み明けになるが、本レースに照準を合わせて仕上げに抜かりはない。
牡5歳
調教師:杉山晴紀(栗東)
昨年の天皇賞(春)で念願のGⅠ初制覇を達成。同年の天皇賞(秋)ではJRAレコード決着の2着に好走した。前走の宝塚記念は瞬発力をそがれる重馬場で10着。宝塚記念から天皇賞(秋)の昨年と同じ臨戦過程で、巻き返しを図る。
1番人気に支持された3走前の有馬記念は、スッと控えて最後方を追走。2周目の3コーナーからドウデュース(1着)をマークするようにポジションを上げ、直線はドウデュースに次ぐ上がり3ハロン34秒4(推定)の末脚を発揮して4着まで追い上げた。初の海外遠征となった2走前のドバイシーマクラシック(G1・UAE・芝2410メートル)は、4番手のインから運び、3、4コーナーで徐々に上位と離されたが、直線では盛り返すように脚を伸ばして4着に入った。前走の宝塚記念(10着)は重馬場が合わなかったもので、度外視できる結果。本来のパフォーマンスを発揮できれば、あっさり勝っても不思議はない。
牡4歳
調教師:手塚貴久(美浦)
デビューから無傷の3連勝で皐月賞を制覇。日本ダービーで2着、菊花賞では3着に入っており、4歳世代屈指の実力馬と言える。有馬記念(8着)以降はやや伸び悩んでいたが、前走の宝塚記念で2着に好走。復活のきっかけはつかめた。
4歳初戦となった3走前の中山記念は、開幕週で内を回った馬が上位を占めるなかで、4コーナー12番手から外を回って4着まで追い上げた。続く大阪杯も7着だったが、勝ち馬ベラジオオペラとのタイム差が0秒5なら悲観する内容ではないだろう。前走の宝塚記念は、脚をためて中団やや後方を追走。道中で他馬が動くなか、ジッと我慢して直線勝負にかけると、勝ったブローザホーンの直後からメンバー中最速タイとなる上がり3ハロン34秒0(推定)の末脚を発揮して2着に好走した。騎乗した横山武史騎手は「デキの良さを感じて、大きく変わった雰囲気が伝わってきました」と復調に手応えを感じており、ここでも目が離せない。
牡5歳
調教師:堀宣行(美浦)
3歳時から一線級で活躍を続けて、天皇賞(秋)は今年で3年連続の参戦。一昨年は、優勝馬イクイノックスに次ぐラスト3ハロン32秒8(推定)の末脚で0秒2差の3着まで追い上げた。この舞台はベストの可能性がある。
昨年の天皇賞(秋)は、4コーナー7番手からしぶとく脚を伸ばして一度は2着争いに加わり、JRAレコード決着の4着に健闘した。続くジャパンカップは6着に敗れたが、先着を許した5頭はすべてGⅠ馬で、悲観するようなレース内容ではなかった。ブリンカー着用で臨んだ前走のドバイターフ(G1・UAE・芝1800メートル)は、出脚が鈍く中団やや後方のインを追走。馬群が固まる厳しい展開だったが、残り200メートル付近で進路を確保すると、懸命に脚を伸ばして3着に好走した。約7か月の休み明けになるが、熱心な乗り込みを消化して好調時と遜色のない動きを見せており、念願のGⅠ初制覇を狙う。
牡4歳
調教師:堀宣行(美浦)
2023年のダービー馬。皐月賞、菊花賞でも2着に入っており、4歳世代ではトップクラスの実力馬だ。近況は3戦続けて着外に敗れているが、父サトノクラウンは成長力があったタイプで、本馬もまだ見限れない。
昨年の日本ダービーは、スッと前に取りついて4番手で折り合いに専念。パクスオトマニカ(13着)が大逃げを打ち、離れた2番手以下はスローペースの瞬発力勝負になった。直線はラスト200メートル付近で先頭に躍り出ると、最後はソールオリエンス以下の追い上げをクビ差しのいで3歳馬の頂点に輝いた。秋の菊花賞はドゥレッツァの後塵を拝したが、4コーナー8番手からしっかり脚を伸ばして2着を確保。その後は有馬記念で6着、4歳初戦の大阪杯11着、続く天皇賞(春)も7着と成績は振るわないが、3歳時の実績を踏まえればまだ見限るのは早計というもの。休養で立て直された今回に期待したい。
(京増 真臣)
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