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牡6歳
調教師:池江泰寿(栗東)
小倉でオープン特別勝ちの実績がある馬だが、中京でも3歳時の1勝クラス・梅花賞(芝2200メートル)を完勝し、昨年の金鯱賞では5着に入っている。本レースの開催競馬場替わりをネガティブに受け取る必要はないだろう。今回も課題は折り合いとなりそうだ。
残り少なくなってきたディープインパクト産駒で、すでにオープン特別を3勝している。重賞タイトル獲得も近い存在ではあるが、今年は小倉大賞典を右前肢跛行のため出走取消。筋肉痛明けの一戦となった前走の鳴尾記念では5着と、波に乗り切れていない印象がある。もっとも、この鳴尾記念は調教の本数も含めて、良化途上の色が感じられたレース。その状況で勝ったヨーホーレイクから0秒3差なら、地力は示したと言えそうだ。この中間は順調に調整を進められており、速い調教時計もマークしている。本領発揮を期待していいだろう。
牡3歳
調教師:宗像義忠(美浦)
芝2000メートルのオープン特別・芙蓉S(中山)を勝っているが、当時はかなりのスローペース。守備範囲ではあるものの、この距離はギリギリのイメージがある。タフな流れになった場合に踏ん張り切れるかどうかがポイントになるだろう。長い直線も気になるところだ。
前走のラジオNIKKEI賞では勝ったオフトレイルにアタマ差の2着。重賞初制覇はならなかったが、弥生賞ディープインパクト記念で強敵相手に3着と好走していた実力が本物であることを改めて証明した。直線で一度は先頭に立った内容も好感がもてるもので、それまで以上に落ち着いた状態でレースに臨めたことも含めて、収穫の大きい一戦だった。今回は他世代が相手の重賞挑戦にはなるが、56キログラムのハンデを背負った前走と違い、今回のハンデは54キログラムと軽くなる。しっかりと結果を出して、飛躍の秋への足掛かりにしたい。
牡6歳
調教師:鮫島一歩(栗東)
3月以来の開催となる中京コースの開幕週。前が残りやすい芝コンディションであるならば、追い込み脚質の本馬には難しいレースになるかもしれない。当日だけでなく、土曜日からの芝のレースの傾向に注目しておく必要がありそうだ。
今年3月の3勝クラス・湾岸S(中山・芝2200メートル)を勝ってオープンクラス入り。続く福島民報杯(リステッド・福島・2000メートル)では短い直線を感じさせない猛烈な追い込みを見せ、オープンクラス昇級初戦で勝利をマークした。前々走の新潟大賞典は5着、前走の七夕賞も5着と、2度の重賞挑戦は悔しい結果に終わっているが、どちらも直線ではしっかりと差を詰めてきていた。このメンバーなら末脚の堅実さは上位と言える存在。展開次第で重賞タイトル獲得の可能性は十分にあるはずだ。2勝をマークする中京コースの長い直線で、差し切りを狙いたい。
牝5歳
調教師:杉山佳明(栗東)
牝馬限定戦を走ることが多い馬で、牡馬相手の重賞挑戦は今回が初めて。力関係の比較がポイントになりそうだ。条件クラス時代とはいえ、中京コースは〔1・1・0・0〕の好成績。直線の長いコースでもマイナスイメージは持たなくていい。
父は皐月賞馬のイスラボニータで、重賞2勝のヤマニンサルバムが同馬の代表産駒。それに次ぐ実績を持っている馬のなかに、前々走の福島牝馬Sで重賞タイトルを獲得した本馬がいる。ヤマニンサルバムほどの先行力があるタイプではないが、ある程度のポジションを取ってしぶとさを生かすスタイル。立ち上がるようなスタートになり、後方2番手からの競馬になった前走のマーメイドSは、本来の競馬とは正反対の形だった。勝ち馬から0秒9差の10着という着順は参考外と言っていいだろう。自身の特長を生かす形に持ち込むことができれば巻き返せるはずだ。
牡5歳
調教師:佐々木晶三(栗東)
中京コースの成績は〔0・2・0・2〕。評価が難しいように思えるが、タフな馬場状態(稍重)だった日経新春杯で11着と力を出せず、コースレコード決着だった京都新聞杯では2着に好走した。開幕週の芝を走れる今回は適性ありと判断していいのかもしれない。
前走の3勝クラス・テレQ杯(小倉・芝2000メートル)は離された8着。しっかりと調教を積み、好時計も連発していたが、当日の馬体重は前走時との比較でプラス14キログラム。実際に太め残りに見えた。ただ、屈腱炎による約1年6か月の休養明けであったことは考慮する必要があるだろう。順調に休養明け2戦目を迎えられることが大きいはずだ。現状の条件は3勝クラスで、格上挑戦での重賞参戦になるが、京都新聞杯での2着を筆頭に、3歳時はオープンクラスで差のない競馬をしていた馬。54キログラムのハンデも好材料で、重賞初制覇の可能性は十分にある。
牝5歳
調教師:長谷川浩大(栗東)
父がオルフェーヴルで、母の父はノボジャック。タフな稍重馬場で差し切りを決めた前走の内容は、血統的な特徴にもマッチするものだった。開幕週の芝で極端に速い上がりを要求される状況になると厳しいかもしれない。
スタニングローズが勝った一昨年の秋華賞で4着に健闘した馬。その後は自己条件からリスタートし、惜しい競馬は続けていたものの、なかなか3勝クラスを突破することができずにいた。待望の4勝目となったのが、格上挑戦で出走した前走の新潟牝馬S(リステッド・新潟・芝2200メートル)。直線でしっかりとした伸びを見せ、格上馬を一蹴したパフォーマンスは上々と言えるものだった。相手強化を苦にしないタイプなのであれば、牡馬相手の重賞挑戦となる今回も見劣りはしないのかもしれない。ただ、乗り込んでいるとはいえ、約9か月半の長い休養明け。いきなり動けるかが鍵となりそうだ。
牡6歳
調教師:奥村豊(栗東)
水分を含んだ馬場状態はもちろん、開催が進んだタフな芝も好まない。良馬場前提とはいえ、芝の生育がいい時季の開幕週は絶好の条件だろう。中京の芝コースは今回が初出走。直線の長いコースがマッチする可能性はある。
昨年の小倉記念で2着に好走。ハンデGⅢであれば好勝負ができるだけの能力を持っている馬だが、逃げる形に持ち込んでこその脚質。同型馬の存在が結果に直結する面があり、小倉記念以降のレースでは、その傾向が強く出てしまっている印象だ。約3か月ぶりのレースになった前走の中京記念はそれが特に顕著だったレースで、前半1000メートル通過タイムが57秒5のハイペース。同型馬のプレッシャーも厳しく、3コーナーを待たずに後退することとなった(14着)。マイペースの競馬がかなえば、結果も違ってくるはず。大敗後でも侮れない。
牝5歳
調教師:高野友和(栗東)
折り合いがポイントになるタイプではあるが、脚がたまったときの瞬発力はなかなかのもので、直線の長い中京コースも〔2・1・0・2〕と相性は悪くない。夏場でも450キログラム台の馬体重をキープしたいところだろう。
コーフィールドカップ(G1・オーストラリア)を勝ったアドマイヤラクティ(父ハーツクライ)、函館記念を勝ったアドマイヤジャスタ(父ジャスタウェイ)を半兄に持つドゥラメンテ産駒。自分のリズムで気分良く走らせたときの瞬発力には見るべきところがあり、上がり3ハロン33秒8(推定)の末脚を発揮して差し切りを決めた昨年の3勝クラス・サンタクロースS(阪神・芝2000メートル)は、この馬の特徴が出たレースだった。出走馬中最速の推定上がり3ハロンタイムをマークして3着に入った前々走の都大路S(リステッド・京都・芝1800メートル)の内容も優秀。長い直線を生かして人気馬をアッと言わせるシーンがあるかもしれない。
(松浪 大樹)
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