今週の注目レース

有馬記念ウィーク馬連 有馬記念(GⅠ)

中山競馬場 2500メートル(芝)定量 3歳以上オープン

出走馬情報

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タスティエーラ

牡3歳

調教師:堀宣行(美浦)

  • 父:サトノクラウン
  • 母:パルティトゥーラ
  • 母の父:マンハッタンカフェ
ここに注目!

皐月賞2着、日本ダービー優勝、菊花賞2着。機動力、スタミナを筆頭とした高い総合力が武器で、世代の先頭を走り続ける。初の他世代相手、トリッキーな有馬記念の舞台でも主役を務められる器だ。

前走の菊花賞は中団後方を追走。レースセンスの良さでスムーズに折り合い、直線はじわじわと脚を伸ばして2着。日本ダービー(1着)から中146日での出走だったが、総合力の高さでクラシック三冠全連対を果たした。騎乗したJ.モレイラ騎手は「道中はいいリズムでリラックスしていました。直線も手応えが良かったですね。勝った馬が強かったです」と頑張りを称えた。父サトノクラウンは古馬になってからGⅠ・G1を計2勝。晩成型の血統だけに、ここは3歳暮れでの成長が楽しみな一戦だ。1994年ナリタブライアン、2011年オルフェーヴルなどが成し遂げた、ダービー馬による同年有馬記念制覇に挑む。馬名の由来は「(楽器の)キーボード(伊)。母名より連想」。

ソールオリエンス

牡3歳

調教師:手塚貴久(美浦)

  • 父:キタサンブラック
  • 母:スキア
  • 母の父:Motivator
ここに注目!

半兄は2021年、2022年のドバイターフ(G1・UAE)で2着、3着に好走したヴァンドギャルド(父ディープインパクト)。本馬は京成杯と皐月賞で重賞2勝を挙げており、中山でそのポテンシャルを全開させる。

日本ダービー(2着)に続き1番人気に支持された前走・菊花賞。4コーナー8番手から、マークしたタスティエーラ(2着)を目がけてじわじわと脚を伸ばした。だが、上位2頭とはやや差をつけられた3着に。騎乗した横山武史騎手は「賢い馬で折り合いはつきました。4コーナーの手応えも良く、勝つ勢いで回ってこられました。こなせない距離ではないけど、爆発力がなかったので、ベストはもう少し短い距離かなと思います」と振り返った。皐月賞1着、日本ダービー2着、菊花賞3着で三冠を終えたのは1976年トウショウボーイ以来となるが、同馬は3歳時の有馬記念を優勝している。得意の中山で豪脚が見られるはずだ。馬名の由来は「朝日(ラテン語)」。

スルーセブンシーズ

牝5歳

調教師:尾関知人(美浦)

  • 父:ドリームジャーニー
  • 母:マイティースルー
  • 母の父:クロフネ
ここに注目!

半姉は2019年紫苑Sを制したパッシングスルー(父ルーラーシップ)。前走・凱旋門賞(G1・フランス・芝2400メートル)で4着に善戦した本馬の底力は本物だ。イクイノックスの2着に惜敗した宝塚記念(2着)のリベンジを期す。

今年、日本調教馬として唯一挑戦した凱旋門賞(G1)。国内戦同様に後方でじっと脚をため、直線では抜群の手応えで歓喜の瞬間をイメージしたが、上位3頭を捕らえ切ることはできなかった。騎乗したC.ルメール騎手は「ハイレベルな戦いですごくいいパフォーマンスでした。日本でGⅠを勝てる馬だと思います」と相棒をねぎらった。春の宝塚記念では、メンバー中最速の上がり3ハロン34秒6(推定)を繰り出してクビ差の2着に好走。世界ナンバー1ホース・イクイノックスを最も追い詰めた豪脚だった。中山は3月の中山牝馬Sで優勝。ここ2戦の悔しさを晴らすには絶好の舞台だ。馬名の由来は「七つの海を越えて。父名、姉名より連想。世界中での活躍を願って」。

スターズオンアース

牝4歳

調教師:高柳瑞樹(美浦)

  • 父:ドゥラメンテ
  • 母:サザンスターズ
  • 母の父:Smart Strike
ここに注目!

叔母は2016年阪神ジュベナイルフィリーズ、2017年オークスを優勝したソウルスターリング。本馬はハイレベルな前走・ジャパンカップで3着に好走した。キャリア全11戦で3着以内の堅実型だ。

さすがの地力を示した前走・ジャパンカップ(3着)。直線はしぶとく脚を伸ばし、2着リバティアイランドとは1馬身差だけ。8枠17番スタートで、上位2頭よりも距離ロスがある競馬だっただけに、その強さが際立った。騎乗したW.ビュイック騎手は「スタートが良かったし、スムーズにいい位置まで上がって行けました。素晴らしい経験をさせてくれた馬です」と相棒に感謝した。キャリア11戦で、競馬場や距離を問わず全て3着以内に好走。メンバーレベル、条件を問わない地力の高さは現役屈指だ。勝てば2020年クロノジェネシス以来となる4歳牝馬の優勝。休み明け2戦目の上積みにも期待したい。馬名の由来は「地球上の星」。

ジャスティンパレス

牡4歳

調教師:杉山晴紀(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:パレスルーマー
  • 母の父:Royal Anthem
ここに注目!

半兄は先日のステイヤーズSを快勝したアイアンバローズ(父オルフェーヴル)。本馬は今年の天皇賞(春)を優勝し、前走の天皇賞(秋)ではイクイノックスの2着に奮闘した。メンバー屈指のスタミナを武器に、直線で力強く伸びてくる。

6番人気だった前走の天皇賞(秋)。最後方付近を追走し、直線での末脚勝負へ。ハイペースの展開も功を奏し、メンバー中最速の上がり3ハロン33秒7(推定)の末脚で2着まで追い上げた。騎乗した横山武史騎手は「思った以上にペースが流れて、結果的にいいポジションになりました。イクイノックスは強かったけど、よく走っています」と振り返った。ファン投票3位で堂々と有馬記念へ。勝てば2000年テイエムオペラオー、2006年ディープインパクト、2017年キタサンブラックなどに続く、同年天皇賞(春)とのダブル制覇となる。無尽蔵のスタミナを武器に、2つ目のビッグタイトルを目指す。馬名の由来は「冠名+母名の一部」。

タイトルホルダー

牡5歳

調教師:栗田徹(美浦)

  • 父:ドゥラメンテ
  • 母:メーヴェ
  • 母の父:Motivator
ここに注目!

ここがラストラン。慎重に立ち上げた今秋はオールカマー(2着)、ジャパンカップ(5着)と格好をつけ、一戦ごとに雰囲気が良化。近2年の有馬記念は5着、9着。その悔しさを晴らし、輝かしいキャリアに最後の彩りを添える。

4番人気の前走・ジャパンカップ。ハイペースで逃げたパンサラッサを行かせて、2番手で折り合った。2走前・オールカマー(2着)からグッとメンバーレベルが上がったが、直線はさすがの粘り。イクイノックスに早めに来られてもしぶとく伸び続けて5着を確保した。騎乗した横山和生騎手は「よく頑張ってくれました。返し馬からいい雰囲気で、道中もいいリズムで運べました。いい頃の雰囲気に戻ってきています」と前進を強調した。競走中止となった天皇賞(春)の後は慎重な調整。秋2戦で着実に状態を上げ、ラストランとなる大一番に挑む。豪華メンバーが集ったが、GⅠ3勝はメンバー中最多。有終の美を飾りたい。馬名の由来は「選手権保持者。父、母父、二代母父がダービー馬なので」。

ドウデュース

牡4歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:ダストアンドダイヤモンズ
  • 母の父:Vindication
ここに注目!

長期休養後だった天皇賞(秋)が7着、続くジャパンカップは4着と前進ムード。この2戦を連勝したイクイノックスとの差は確実に縮まっていた。昨年のダービー馬が本来の走りを取り戻せば、当然有力候補の一頭となる。

3番人気の前走・ジャパンカップで確かな復調気配を見せた。直線は弾むようなフットワークでグッと加速。結果は4着で、同期のイクイノックスにはかなわなかったが、天皇賞(秋)で1秒4あった差は0秒9まで詰めた。騎乗した戸崎圭太騎手は「前走より気負っていなかったし、雰囲気も良かったです。道中いいポジションで競馬ができて、あらためて力のあるところを示してくれました」と振り返った。3頭以上のダービー馬がJRAの競走に同時出走するのは、2021年のジャパンカップ以来。当時はドウデュースと同じ4歳のコントレイルが優勝した。イクイノックスが引退した今、再び競馬界を引っ張る存在となりたいところだ。馬名の由来は「する+テニス用語(勝利目前の意味)」。

シャフリヤール

牡5歳

調教師:藤原英昭(栗東)

  • 父:ディープインパクト
  • 母:ドバイマジェスティ
  • 母の父:Essence of Dubai
ここに注目!

全兄が2017年皐月賞、2019年大阪杯を優勝したアルアインという良血馬。本馬は前走のブリーダーズカップターフ(G1・アメリカ・芝2400メートル、3着)で復調の兆しを見せた。ここはダービー馬の復活ランがよく似合う舞台のはずだ。

香港ヴァーズ(G1)へ向けて現地で順調に調整を進めていたが、無念の出走取りやめに。その後は所属する栗東トレーニング・センターには戻らず、有馬記念が行われる中山競馬場に入厩する異例の調整がされている。2021年日本ダービー、2022年ドバイシーマクラシック(G1・UAE・芝2410メートル)に続くGⅠ3勝目へ、陣営の強い意気込みが伝わってくる。中山は初出走となるが、2400メートル以上のGⅠは国内外で〔2・1・2・1〕と抜群の安定感。円熟味を増した2年前のダービー馬が、復活の激走を見せるシーンがあるかもしれない。馬名の由来は「偉大な王(ペルシャ語)」。

(高木 翔平)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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