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香港マイル3勝の成績を残した歴史的名馬ゴールデンシックスティが、昨シーズンをもって引退。この路線も新たな時代を迎えようとしている。
昨年のこのレースでゴールデンシックスティの2着だったヴォイッジバブルが、今年1月の香港スチュワーズC(G1・香港)でG1初制覇を達成。さらに、11月17日にシャティンで行われた地元の前哨戦・香港ジョッキークラブマイル(G2・香港)でもしっかりと勝利を収め、香港のマイル戦線における新たな中核になろうとしている。今年6月の安田記念(GⅠ)では17着に大敗したが、シャティンを舞台としたレースでは、昨年11月以降7戦連続で3着以内に入る安定性を誇っている。
1998年のジムアンドトニック以来、実に26年ぶりとなるフランス調教馬によるこのレース優勝を狙うのがラザットだ。8月にドーヴィルで行われたモーリスドゲスト賞(G1・フランス)を3馬身差で快勝し、デビューから無敗の6連勝でG1初制覇を達成。初めてアウェイの戦いに挑んだ前走のゴールデンイーグル(オーストラリア)で約半馬身差の2着に敗れ、連勝は止まったが、きわめて豊かな才能を持つ若駒との評価に揺るぎはない。
1995年から1997年まで3連勝を達成して以降、このレースの勝利から遠ざかっているオーストラリアが送り込むのがアンティノだ。遅咲きで、5歳時に重賞2勝、トゥーラックH(G1・オーストラリア)2着などの成績を残した同馬。6歳を迎えた今季はさらにレベルアップし、2つのG1を含む3重賞で4着、3着、3着の成績を残した後、10月12日にコーフィールドで行われたトゥーラックHを制しG1初制覇。前走のカンタラS(G1・オーストラリア)でも約半馬身差の2着に入り、トップマイラーとしての地位を固めている。
2019年以来5年ぶりとなるこのレース優勝を目指す日本は、この路線におけるタイトルホルダー2頭を送り込む。
3歳世代最強マイラーとして、確固たる地位を築いているのがジャンタルマンタルだ。2歳暮れに朝日杯フューチュリティS(GⅠ)、3歳春にNHKマイルC(GⅠ)を制しているが、これは2019年に同じく3歳にしてこのレースを制したアドマイヤマーズと、ピタリと符号する実績だ。秋の始動戦に予定していた富士S(GⅡ)を熱発で回避して放牧に出たが、11月8日に帰厩後はここ1本に照準を絞り、順調に調整されている。
11月17日に京都で行われたマイルチャンピオンシップ(GⅠ)を制し、悲願のGⅠ初制覇を果たしたソウルラッシュ。昨年の12月に一度、香港遠征を経験している(香港マイル4着)のは、大きな強みになるはずだ。
1959年(昭和34年)東京生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の制作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬を学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。
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