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ロマンチックウォリアー/タスティエーラ
ここは地元・香港にロマンチックウォリアーという絶対的な存在がいる。2021/22年、2022/23年と、2シーズン連続で香港最優秀中距離馬のタイトルを獲得した同馬。さらに大きな飛躍を見せたのが2023/24年で、地元・香港における3つのG1に加えて、オーストラリアのコックスプレート(G1)と日本の安田記念(GⅠ)を制し、香港年度代表馬に選出された。メンバー構成から見て、道中のペースは平均もしくはスローになる公算が大きく、好位につけるロマンチックウォリアーが着実に末脚を伸ばし、レース史上初の3連覇を果たすとみる。
同馬以外の香港調教馬は水準が高いとは言えず、実績ある日本調教馬が2番手、3番手評価となろう。ことに、昨年暮れから今年の春にかけてパフォーマンスを落としていた昨年の日本ダービー馬タスティエーラが、前走・天皇賞(秋)(GⅠ)で2着に入って復調気配が濃厚だ。父は2016年の香港ヴァーズ勝ち馬サトノクラウンで、管理するのは、そのサトノクラウンを含めて3頭で香港のG1を5勝している堀宣行調教師と、ここで好走する背景は整っている。
1959年(昭和34年)東京生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の制作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬を学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。
ロマンチックウォリアー/タスティエーラ
香港国際競走の大トリを飾るに相応しい、素晴らしい顔触れがそろった。そんな中、偉大なるチャンピオンと形容していい存在が、地元・香港のロマンチックウォリアーだ。
2023年10月末から負け知らずの6連勝中で、そこにはオーストラリアの距離2040メートルのコックスプレート(G1)、日本の距離1600メートルの安田記念(GⅠ)が含まれている。最適距離は2000メートルで、ここは負ける要素が見当たらない大本命とみている。
ヨーロッパの期待馬は、バーレーンインターナショナルトロフィー(G2・バーレーン)連覇を果たしての参戦となるスピリットダンサーで、この馬を生産し所有しているのが、マンチェスターユナイテッドの元監督サー・アレックス・ファーガソンであることも話題となっている。しかし、能力的に見て、同馬が日本調教馬2頭に先着する可能性はきわめて小さいというのが、筆者の見解である。昨年の日本ダービー馬タスティエーラは、天皇賞(秋)(GⅠ)でドウデュースの2着となっての参戦で、前走のパフォーマンスを再現できれば、2着争いの筆頭はタスティエーラだろう。(訳:合田直弘)
ワールドワイドな競馬日刊紙サラブレッド・デイリー・ニュースのヨーロッパ・パートの編集責任者。これまでも、サラブレッド・オーナー&ブリーダー、ペースメーカーホース&ハウンド、レーシングポスト、インサイドレーシング(オーストラリア)など、数多くの競馬および馬術関係出版物に寄稿している。 少数ながら馬も所有し、生産と競馬にも従事。夫は調教師のジョン・ベリーで、現在はニューマーケット在住。
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