競馬用語辞典

頭文字

「は」からはじまる用語

用語

拍車

読み

はくしゃ

騎手の脚による扶助を強化する目的で靴のかかとに取りつけ、馬の腹部を刺激(圧迫)して前進気勢を促す馬具。2020年よりすべての競走において使用が禁止されている。

用語

跛行

読み

はこう

歩様に異常をきたしている状態をいう。負重するときに疼痛を示すもの(支柱跛行)、肢の挙楊時および前進時に疼痛を示すもの(懸垂跛行)、両方が混在する跛行(混合跛行)がある。跛行の原因には、骨、腱、関節、筋肉、神経等の異常が考えられる。一方、原因がはっきりしない場合、原因があると推測される部位により前肢跛行、後肢跛行(腰部に原因)と呼ばれることもある。

用語

肌馬

読み

はだうま
関連用語

用語

ハッキング

読み

はっきんぐ

軽めのキャンター、ゆっくりとしたスピードのキャンター

用語

発情

読み

はつじょう

馬は長日性の季節繁殖動物で、北半球では夏至を中心に4-9月に卵巣機能が最も発達し、発情が起こる。健康な牝馬の発情は、約21日周期で起こり、約7日間ほど継続する。発情中の牝馬は、落ち着きがなくなるなどの行動を示すことがある。フケともいう。

関連用語

用語

発馬

読み

はつば

スタートのこと。

用語

発馬機

読み

はつばき

出走馬が、スターターの合図で、一斉にスタートを切ることができるように考案されたもの。日本では、最初は旗を振ったりしていたが、1926年から濠州式バリヤーという、綱をコースの内外にわたし、バネで斜め前上方にはね上げるタイプのものを使っていた。しかし、馬が静止しないため、突進、回転をして出遅れのトラブルが絶えなかった。そこでJRAは、1960年からウッド式という軽くて移動が簡単な、パイプを組み合わせたような前扉が開くタイプのものに切り替えた。しかし、軽いので馬が暴れるとゲート全体が動くのと、第一歩を踏み出すとき、馬が脚元のパイプを踏むおそれがあり事故の危険があった。そこでウッド式の欠点を改良し、電動式で前扉が開くJSG48型と呼ばれる発馬機を1975年から使用。その後、1985年、1990年、1995年、2000年と改良を重ね、2007年6月からは操作性、安全性を高めた最新型のJSS30型を使用している。JSS30型には、全馬の枠入りが完了した時に、後方にいる発走委員が台上の発走委員に合図する際に使用する枠入り確認ランプが設置されている。

  • バリヤー式発馬機

  • ウッド式発馬機

  • 電動式発馬機

用語

端(はな)をきる

読み

はなをきる

単独で先頭に立って逃げること。

用語

馬銜

読み

はみ

馬銜(はみ)とは、馬の口に噛ませる棒状の金具である。馬の口には前に上下12本の切歯があり、切歯のうしろはかなり広い歯のない部分(歯槽間縁)があり、その奥に臼歯(奥歯)が並んでいて、ちょうどこの歯のない部分に馬銜をかける。騎手の手綱さばきはこぶしから手綱を通じて馬銜に伝えられ、馬に合図を送ることができる。

用語

銜吊り

読み

はみつり

馬銜(はみ)を上顎に引き上げる作用があり、馬銜を越して舌を出す(「舌を越す」という)癖を防ぎ、馬銜の位置を正しく保つ効果がある。一端を頭絡の項革に固定し、馬の鼻梁上を通じて両側の馬銜鐶内側の馬銜身部分に連結して使用する。

  • 銜吊りをつけている馬の写真

用語

速歩

読み

はやあし

速度は普通1分間に220メートル位である。四肢の動く順は(1)右後肢と左前肢(2)左後肢と右前肢が対になっての2ビートで、頭、頸の動きは小さいが、弾発がある歩法で上下動の反撞は大きい。一完歩(一肢が着地してからつぎにその肢が着地するまで)に二回、四肢がすべて宙に浮いているか、少なくとも負重していない瞬間が存在する歩法常歩より速度は速い。普通に速歩といった場合は斜対歩(斜対速歩)をさす。速歩では対角線上(例えば左前肢と右後肢)の二肢がほぼ同時に動く。着地の順序は、(右後肢+左前肢)→(左後肢+右前肢)と続く。

関連用語

用語

腹帯

読み

はらおび

の附属具で馬の胸に回して締める帯。腹帯は1本ではなく“上腹”をの上から締める。

関連用語

用語

ハロン

読み

はろん

ハロン」(furlong)はイギリスで使用されている距離を示す用語。日本では1ハロン=200メートルに換算する。 明治初期にはイギリスの尺貫法が使われており、1ハロンは約200メートル、1マイルは8ハロン

カテゴリー

用語

ハロンタイム

読み

はろんたいむ

レースの200メートルごとの所要タイムのこと。その時点で先頭の馬が基準となって計測される。普通はスタートから200メートルごとに計測するが、1700メートルのレースのように、100メートルの位が奇数の距離のレースは、最初の100メートル地点から200メートルごとに計測する。

関連用語

用語

ハロン棒

読み

はろんぼう

ゴールから1ハロンごとにたてられた標識のことをいう。日本では1ハロンを200メートルに換算している。(本来は1ハロン=1マイルの8分の1、つまり約201.17メートル)。しかし、ハロン棒に書かれている数字は、ゴールまでの距離をハロンの単位で表しているのではなく、残り何百メートルかを表している。つまり、ハロン棒に4と書かれている場合、残り400メートルの意である。

  • 4と書かれているハロン棒が写ったレースの写真

用語

ハロー掛け

読み

はろーがけ

ハローと呼ばれる整地用の器具を車両で引くことにより、馬の走行によりダートコースやウッドチップコース等についた馬の蹄跡を均す作業。

用語

繁殖牝馬

読み

はんしょくひんば

子馬を生産することを目的として飼養される牝馬。生産者はその牝馬の血統、成績、能力等を熟考した上で、強い産駒の生産を目指し適切な種牡馬を選んで配合する。

関連用語

用語

ハンデキャップ

読み

はんできゃっぷ

ハンデキャップ競走で各馬が負担する重量をいう。これはハンデキャッパーが、各馬に等しく勝機を与えようと決定するもので、競走成績や最近の調子などを資料とし、馬の能力に応じ重量を増減させる。

用語

坂路コース

読み

はんろこーす

傾斜がつけられた調教コースで、1985年に栗東トレーニング・センター、1993年には美浦トレーニング・センターに作られた。馬場材にはウッドチップを使用している。平坦なコースと比較してスピードが遅くても運動負荷をかけることができ、脚にかかる負担を減らすことができるのがメリットの1つ。坂路コースでの反復調教を繰り返すことで、心肺機能や後肢の鍛錬になる。

用語

売得金

読み

ばいとくきん

勝馬投票券の発売金から返還金を引いたもの。

用語

馬運車

読み

ばうんしゃ

競走馬を競馬場や牧場に輸送するための車両。最大で4頭積載できる。内部にはサスペンションや空調が完備されている他、運転席からはモニターで競走馬の様子を監視できるようになっている。輸送中の急ブレーキ・急ハンドル・急発進によって競走馬に負担がかかることのないよう、安全運転が徹底されている。

用語

馬券

読み

ばけん

用語

馬場

読み

ばば

競走馬が競走したり、調教をしたりする場所をいう。用途別に分類すると本馬場、調教馬場障害馬場障害調教馬場、発走調教馬場、追馬場等となり、築造材料別に分類すると芝馬場、ダート馬場、ウッドチップ馬場、ゴムチップ混合馬場、ポリトラック馬場等となる。また構造・形状別に分類すると平地馬場、坂路馬場、角馬場、丸馬場等となる。

用語

馬齢

読み

ばれい

馬の年齢のこと。従来は数え年で数えられていたが、2001年度から、国際化の一環として、数え年から満年齢に変更された。生まれた年を0歳と数え、その馬が生まれた年の1月1日から年齢を起算する。

用語

馬齢重量

読み

ばれいじゅうりょう

負担重量を馬の年齢によって定める方法。2歳時と3歳時の、同一年齢の馬だけのレースに用いられる。

関連用語

用語

ばんえい競馬

読み

ばんえいけいば

「ばんえい」の漢字表記は「輓曳」。現在ばんえい競馬は北海道帯広市のみが主催する地方競馬(ばんえい十勝)。重種馬のペルシュロン、ブルトンやベルジャン種などを掛け合わせた日本輓系種と呼ばれる体重800から1200kg前後にもなる大きな馬が全長200mに2つの山の障害のあるセパレートコースを鉄製のそりに重りと騎手を乗せて走る障害競走。第2障害は第1障害よりも高く、馬は第2障害前で一旦停止し、息を整えてからその障害を一斉に越えるため駆け引きが楽しめる。

  • ばんえい競馬のレース写真

用語

バンケット

読み

ばんけっと

登り下りの坂のことで、福島競馬場や小倉競馬場の障害コースと、京都競馬場の大障害コースにある。なお、中山競馬場の障害コースの坂路(谷)もバンケットと呼ばれることがある。

用語

バンデージ

読み

ばんでーじ

日本語では肢巻き(しまき)。バンデージは英語のbandageつまり包帯のこと。運動中の肢の保護に使用するものと、運動後4肢の保温包帯に使用するものとがある。

関連用語

用語

パトロールタワー

読み

ぱとろーるたわー

走路の各コーナーの外側に設けられた監視塔。競走中にインターフェア(妨害)があったかどうか、騎手の騎乗ぶりはどうかなどを監視する走路監視員が執務している。また、パトロールタワーでは裁決委員が競走監視用として使用するパトロールビデオの撮影も行っている。

  • パトロールタワーの写真

用語

パドック

読み

ぱどっく

レースに出走する馬が、装鞍所からここに入り、この中をスタッフにひかれて周回する場所で、下見所ともいう。馬の状態を観察できる。馬場にむかう前に騎手が騎乗する。

  • パドックの写真
関連用語

用語

パリ会議

読み

ぱりかいぎ

用語

パリ国際競馬会議

読み

ぱりこくさいけいばかいぎ

1967年、仏国馬種改良奨励協会の主唱によりパリで第1回大会が開催された。この会議は、1961年に創設された4ヶ国連絡委員会(英・米・仏・愛)を母体としており、世界中の競馬統轄機関の事務局長クラスが集まって競馬の政策、運営上の規則の統一、情報・経験の交換、相互援助、共同研究の推進を目的としている。日本は1973年の第7回大会から毎年参加。1993年に名称が国際競馬統括機関連盟(International Federation of Horseracing Authorities: IFHA)と改称され、現在59カ国が加盟(2014年11月現在)している。競走馬の能力を数値的に示すレーティングもこの連盟の下部組織である国際サラブレッドランキング諮問委員会で行われる。日本は加盟国代表12名で構成される執行協議会の一員となっている。血統と馬の記録に関する議題は、1976年に設立された国際血統書会議で個別に協議される。日本は1978年から参加。

用語

パークウインズ

読み

ぱーくういんず

競馬開催を行っていない競馬場での場外発売について、2001年9月から名付けられた愛称。

ページトップへ戻る
表示モード: