昨年の京阪杯で2着となったルガルは、今年初戦のシルクロードSで重賞初制覇を、今秋のスプリンターズSでGⅠ初制覇を果たした。また、昨年の優勝馬トウシンマカオも今年に入って重賞2勝を挙げ、スプリンターズSではルガルとクビ差の2着に入った。今年の京阪杯で上位に入った馬も、来年のスプリント路線を展望するうえで見逃せない存在となる可能性が高そうだ。今回は、阪神競馬場で行われた2020年から2022年を含む過去10年のレース結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみたい。
過去10年の3着以内馬延べ31頭中25頭は、牡・せん馬だった。一方、牝馬は3着内率10.0%とやや苦戦している。牝馬は評価を下げるべきだろう。〔表1〕
性 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
牡・せん | 8-8-9-84 | 7.3% | 14.7% | 22.9% |
牝 | 2-2-2-54 | 3.3% | 6.7% | 10.0% |
過去10年の3着以内馬延べ31頭中29頭は、前走が右回りコースだった。一方、左回りコースだった馬は3着内率が4.3%に、直線コースだった馬は同10.0%にとどまっている。前走が右回りコース以外だった馬は割り引きが必要だ。〔表2〕
前走のコース | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
右回りコース | 10-8-11-107 | 7.4% | 13.2% | 21.3% |
左回りコース | 0-1-0-22 | 0% | 4.3% | 4.3% |
直線コース | 0-1-0-9 | 0% | 10.0% | 10.0% |
京都競馬場で行われた過去7回年の3着以内馬延べ22頭中13頭は、馬番が1番から7番だった。一方、8番から18番だった馬は3着内率12.5%とやや苦戦している。内寄りの枠に入った馬の活躍が目立っている点に留意したい。〔表3〕
馬番 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1〜7番 | 6-3-4-36 | 12.2% | 18.4% | 26.5% |
8〜18番 | 1-4-4-63 | 1.4% | 6.9% | 12.5% |
なお、馬番が8番から18番だったにもかかわらず3着以内に入った9頭のうち7頭は、前走の着順が4着以内だった。馬番が内寄りではなく、前走で上位に入ってもいない馬は、疑ってかかるべきだろう。〔表4〕
前走の着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
4着以内 | 0-4-3-17 | 0% | 16.7% | 29.2% |
5着以下 | 1-0-1-46 | 2.1% | 2.1% | 4.2% |
過去5年の3着以内馬延べ15頭中11頭は、通算出走数が18戦以内だった。一方、19戦以上だった馬は3着内率8.2%と苦戦している。比較的キャリアが浅い馬を重視したいところだ。〔表5〕
通算出走数 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
18戦以内 | 4-4-3-24 | 11.4% | 22.9% | 31.4% |
19戦以上 | 1-1-2-45 | 2.0% | 4.1% | 8.2% |
なお、通算出走数が19戦以上だったにもかかわらず3着以内に入った4頭のうち3頭は、前走の着順が6着以内、かつ4コーナー通過順が8番手以内だった。19戦以上のキャリアがある馬のうち、前走で大敗していた馬や4コーナーを後方で通過していた馬は、過信禁物とみておきたい。〔表6〕
(伊吹 雅也)
注記:表は横にスクロールすることができます。
前走の着順ならびに4コーナー通過順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
6着以内、かつ8番手以内 | 0-1-2-8 | 0% | 9.1% | 27.3% |
7着以下、もしくは9番手以下 | 1-0-0-37 | 2.6% | 2.6% | 2.6% |
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