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せん6歳
調教師:C.シャム(香港)
1000メートルのG3でもハナを奪えるほどの抜群のスタートセンスとダッシュ力が武器。今回は2度目の日本遠征で慣れも見込めるほか、走り慣れた右回りもプラス材料だろう。シーズン(香港のシーズンは9月に開幕し、翌年7月に閉幕)初戦は2戦2勝で、休み明けにも実績がある。
昨年11月のジョッキークラブスプリント(G2・香港・芝1200メートル)で2022−2023年の香港最優秀短距離馬ラッキースワイネスのクビ差2着に入ると、続く初のG1挑戦となった12月の香港スプリント(香港・芝1200メートル)でもラッキースワイネスの4着に健闘。年明け1月にはセンテナリースプリントC(香港・芝1200メートル)を逃げ切って、G1初制覇を果たした。その後、初の海外遠征、そして初の左回りでのレースとなった3月の高松宮記念でも逃げてマッドクールの0秒5差3着と好走したが、帰国後は4月のチェアマンズスプリントプライズ(G1・香港・芝1200メートル)が激しい先行争いの末に7着、続く前走6月のシャティンヴァーズ(G3・香港・芝1200メートル)も61キログラムのトップハンデもこたえたか逃げて6着に終わっている
せん6歳
調教師:P.ン(香港)
強靱な末脚が大きな魅力。その反面、追い込み一手のところはあり、多頭数となる今回は馬群をどうさばくかもひとつのポイントになるが、勝利を収めた前走のG3や1月のクラス2戦を見ると、馬群に入れることで闘争心が出るタイプ。うまくさばければここでも侮れない。
オーストラリアで2戦1勝の後、香港に移籍。香港での最初のシーズン(2022−2023年)は2戦して6着、11着だったが、2シーズン目に頭角を現し、今年1月にはクラス2ハンデ(上から2番目のクラス)の芝1400メートル戦で最後方から追い込みを決めて優勝。G1初挑戦となった4月のチェアマンズスプリントプライズ(G1・香港・芝1200メートル)でも最後方から追い上げて、勝ったインビンシブルセージから2馬身1/4差の3着に入った。その後、6月2日のシャティンヴァーズ(G3・香港・芝1200メートル)は末脚及ばず4着に終わったものの、続く前走6月23日のプレミアC(G3・香港・芝1400メートル)では9キログラムの斤量差があったとはいえ、香港マイルを含むG1・3勝馬カリフォルニアスパングルをゴール前で差して優勝。重賞初制覇を果たした。
牡5歳
調教師:池添学(栗東)
今春の高松宮記念でGⅠ初制覇を達成。昨年のスプリンターズSでも2着に好走しており、今のスプリント界をけん引する存在だ。11着に敗れたチェアマンズスプリントプライズ(G1・香港・芝1200メートル)からの巻き返しは十分だ。
待望のGⅠ初制覇となった春の高松宮記念。1枠2番から好スタートを切り、ここで再戦する逃げ馬ビクターザウィナー(3着)を見ながら進んだ。直線で内ラチ沿いをパワフルに駆け抜け、ラストは外から迫るナムラクレアをアタマ差振り切ってゴール。騎乗した坂井瑠星騎手は「スタートを決めて逃げ馬の後ろを取ろうと思いました。自分が思っている中で一番いい形で運べました」と喜んだ。稍重馬場となった前走のチェアマンズスプリントプライズ(G1・香港、11着)こそ崩れたが、国内に戻れば話は別。昨年のスプリンターズSはタイム差なしの2着。今年も主役候補として堂々と走り切る。馬名の由来は「マドリードで毎年夏に開催される音楽フェスティバル」。
牡5歳
調教師:堀宣行(美浦)
半兄は2013年セントウルSなど重賞3勝に加え、2013年スプリンターズS2着のハクサンムーン(父アドマイヤムーン)。本馬も近2戦の重賞を制し、一気にスプリント界の頂点が見えてきた。真夏に輝きだした新星に注目したい。
函館スプリントS、キーンランドCを2連勝した覚醒の夏。特に強さが際立った前走・キーンランドCは、得意の先行策できっちり好位置をゲット。じっと馬群の中で機をうかがい、勝負どころで鋭く抜け出した。騎乗したD.レーン騎手は「とても強い競馬でした。直線で抜け出した時には優勝を確信できました」と相棒を称えた。ここまで芝1200メートルでは7戦6勝、2着1回とオール連対。無理をしないローテーションで着実に馬体を強化し、前走時馬体重が自身最高の548キログラムと、いよいよ本格化を果たした印象だ。2019年タワーオブロンドン以来となるサマースプリントシリーズ王者の同年スプリンターズS優勝へ、視界は良好だ。馬名の由来は「冠名+夢(仏)」。
牝5歳
調教師:長谷川浩大(栗東)
昨年のスプリンターズS3着を含め、GⅠで2着が2回、3着が2回。トップクラスの能力を示しながら、あと一歩のところで涙をのんできた。5歳秋で挑む3回目の本レース。ここで念願のビッグタイトル獲得となるか、注目だ。
1番人気で5着に敗れた前走のキーンランドC。直線は好位のインから1頭分のスペースを狙ったが、突き抜けることはできなかった。久々にスプリント戦で3着以内を外す結果になったが、あれが能力の全てではないはずだ。芝1200メートルは重賞4勝(2021年小倉2歳S、2022年函館スプリントS、2023年シルクロードS、キーンランドC)、GⅠでは昨年と今年の高松宮記念で2着、昨年のスプリンターズSで3着と、高い次元の走りを続けている。父ミッキーアイルも2016年高松宮記念とスプリンターズSで2着に惜敗。父、そして自身の悲願となるスプリントGⅠ初制覇へ。5歳秋での渾身の走りを期待したい。馬名の由来は「冠名+女性名より」。
牡5歳
調教師:高柳瑞樹(美浦)
スプリント路線で存在感を示し続けてきた一頭で、前走のセントウルSを優勝して改めて健在ぶりをアピール。意外にもスプリンターズSは初出走となるが、春に同舞台のオーシャンSを制しているのが心強い。
2番人気で優勝した前走・セントウルS。8枠17番スタートから直線で大外を気持ちよく伸びると、メンバー中2位タイの上がり3ハロン33秒1(推定)をマーク。2着から4着を先行馬が占める展開を力で制してみせた。騎乗した菅原明良騎手は「外枠で厳しい競馬になると思ったけど、大きく走らせたほうがいいタイプなので外を選択しました。最後はいい脚を使ってくれました」と満足そうだった。同年のセントウルS優勝からの連勝は2018年ファインニードル、2019年タワーオブロンドンが達成。最有力ステップを制した自信を胸に、直線で力強く伸びてくる。馬名の由来は「冠名+地名」。
牝5歳
調教師:池江泰寿(栗東)
本馬は鹿毛だが、全姉が2021年桜花賞などGⅠ3勝を手にしたソダシという、近年大活躍の“白毛一族”。昨年のスプリンターズS優勝馬で、ここはディフェンディングチャンピオンとしての意地を見せたい。
4番人気で2着に好走した前走のセントウルS。好位をリズム良く進み、ゴール前では1度先頭に立った。ラストはトウシンマカオの強襲に1/2馬身屈したが、牝馬で57キログラムの斤量を背負っていたことを考慮すれば価値ある2着。その前2戦からの確かな復調を示した。騎乗した鮫島克駿騎手は「約1年ぶりにまたがりましたが、筋肉の質がよりスプリンターになっていました」と、実力を再認識した様子だった。スプリンターズSの連覇となれば、サクラバクシンオー、ロードカナロア、レッドファルクス以来4頭目。今年、過去の名馬たちに名を並べる権利があるのはこの馬だけだ。馬名の由来は「インカ神話の海の女神」。
牡5歳
調教師:深山雅史(美浦)
昨年以降の重賞3勝は阪神C、阪急杯、京王杯スプリングCと全て1400メートル。それでも2年前のスプリンターズSで2着があり、1200メートルが合わないわけではない。すっかり本格化を果たし、GⅠ初勝利へ力強く走り抜く。
前走の京王杯スプリングCは、好位の外めで器用なレース運び。大外枠スタートではあったが、一気にハナに立ったメイショウチタン(8着)が作る流れにうまく乗った。スムーズに直線を向き、ラストは実力馬レッドモンレーヴとの激しい追い比べをハナ差制して勝利。騎乗した松山弘平騎手は「スタートが良く、取りたいポジションで競馬ができました。最後まで手応えが良く、追ってからもしっかり反応してくれました」と完勝をアピールした。過去、同年の京王杯スプリングC優勝からのスプリンターズS制覇は、1991年ダイイチルビー、2017年レッドファルクス、2019年タワーオブロンドンが達成。本馬にも2着だった2年前以上の走りを期待したい。馬名の由来は「冠名+驚くべきこと」。
(外国馬=秋山 響(TPC)、日本馬=高木 翔平)
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