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牡4歳
調教師:大和田成(美浦)
中京コースは初めてだが、同じ左回りの新潟・ダート1800メートルで好走した実績がある。楽にポジションを取れる1800メートルのほうが、コーナー通過2回のマイル戦よりもパフォーマンスが安定している印象。課題は他馬とのハンデ差になりそうだ。
昨年夏のレパードSに続き、今年1月の東海Sでも2着と、重賞制覇が目の前に迫っている馬だ。単勝オッズ1倍台の支持を受けて出走した前走のオープン特別・三宮S(京都・ダート1800メートル)では、2着のラインオブソウルに7馬身の差をつけて快勝。このレースでも課題とされていたダートのキックバックを嫌がる面は見せてはいたものの、それが大きなマイナスにならなかったあたりが精神面の成長だろう。皐月賞馬ロゴタイプの現段階での代表産駒は重賞2勝のミトノオー。重賞制覇をきっかけに本馬が追い抜く可能性さえ秘めていると言えそうだ。
牡5歳
調教師:大久保龍志(栗東)
GⅠ3着、GⅢ2着を含む中京コースでの成績は〔2・1・2・0〕。3着以内を外したことがなく、このコースでの信頼度は相当に高い。58.5キログラムを背負ったマーチSで7着に敗れた過去がある馬。ハンデは大きなポイントになるだろう。
前回の勝利は2022年5月の鳳雛S(リステッド・中京・ダート1800メートル)で、2年4か月もの長期間で勝ち星を挙げられていないが、3歳時のチャンピオンズCでは勝ち馬ジュンライトボルトから0秒2差の3着に頑張り、前々走の平安Sでは勝ったミトノオーとクビ差の2着。重賞でも通用する能力を示し続けている馬だ。得意と言えない小回りコース、時計の速い決着への対応力の差で4着に敗れた前走のプロキオンSも悲観する内容ではなかった。今回は、本馬のしぶとさを存分に生かせる中京・ダート1900メートルが舞台。久々の勝利を重賞初制覇とともに決めても不思議はない。
牡6歳
調教師:西園正都(栗東)
一時は短距離戦を走っていたほどのスピードを持った馬。時計勝負への対応力は、好時計勝ちを決めた前々走が示す通り。その前々走と同じ距離、コースで走れることは大きいはず。3連勝での重賞制覇も十分にありそうだ。
2勝クラスの勝ち上がりが2022年5月。3勝クラスの勝ち上がりは今年3月の伊勢S(中京・ダート1800メートル)なので、1年10か月以上も勝ち切れなかったことになる。しかしながら、中団で脚をためる競馬を教えてきたことが実を結んだのか、オープンクラスへの昇級戦となった前走のオープン特別・平城京S(京都・ダート1800メートル)では、2着馬に3馬身1/2の差をつけて完勝。抜けてくる瞬間の脚の速さは前々走以上と感じられるほどのインパクトがあった。母のサダムグランジュデもオープンクラス入りが5歳になってからという晩成タイプ。充実期を迎えた6歳馬の動向から目が離せない。
牡7歳
調教師:四位洋文(栗東)
中京コースは〔2・1・0・1〕の成績。2勝はともに条件クラスだが、3着以内を外したレースはGⅠでの6着。得意コースのひとつとの認識で問題ないだろう。脚抜きのいい馬場コンディションへの対応力もある馬。天候不問で評価できる点も魅力だ。
昨年3月の名古屋大賞典(JpnⅢ・名古屋・ダート2000メートル)に続き、9月のシリウスSで2度目の重賞制覇を達成。阪神・ダート2000メートルで行われた昨年とコースと距離は替わるものの、同レース連覇を目指して挑む一戦となる。7歳秋でキャリア19戦だが、これは屈腱炎による長い休養期間に加え、脚元に負担のかからない坂路での調教をメインとしているため。始動戦への乗り込み量が必要で、同時にレースを続けて使うことが難しいことの理由にもなっている。そのような背景から、実際の年齢よりも見た目はまだまだ若々しい。今回も差のない競馬を見せられそうだ。
牡5歳
調教師:藤岡健一(栗東)
中間の調教はそこまで動いていないが、年齢を重ねたことで以前ほどは調教で走らなくなっている。しっかりと追い切れていれば問題なしと判断していいだろう。中京コースでの勝ち鞍もあり、コース替わりは気にならない。
3走前のオープン特別・アハルテケS(東京・ダート1600メートル)がオープンクラス初勝利。昇級から約1年が経過してのものであり、7番人気と前評判も決して高かったわけではないが、マークした上がり3ハロン34秒8(推定)は芝のレースのそれに近い数字。ひと皮むけたことを示した一戦と言っていいだろう。それを証明したのが前々走のマーキュリーC(JpnⅢ・盛岡・ダート2000メートル)で、ハナ差まで追い詰めた勝ち馬はGⅠでも好走歴のあるクラウンプライド。前走のBSN賞(リステッド・新潟・ダート1800メートル)は展開が向かなかったもので、ここでも突き抜けるだけの脚は持っている。
牡5歳
調教師:矢作芳人(栗東)
太めが残りやすい冬場と違い、代謝のいい夏場は馬体が締まりやすく、また暑さに強いこともあってか調教を手控える必要もない。夏場の重賞を勝っている理由もそれだろう。残暑が厳しかった今年の一戦にピッタリの馬と言えそうだ。
2022年のレパードSを制した重賞勝ち馬。それが最後の勝利になってはいるが、3走前の平安Sでは勝ったミトノオーから0秒2差の4着に健闘。スタートを五分に切り、流れに乗った競馬ができれば、重賞でも差のない走りができることを改めて示した。前走のオープン特別・ラジオ日本賞(中山・ダート1800メートル)は直線で伸び切れず7着に敗れたが、勝ち馬とのタイム差は0秒5。得意としていない休み明けも考慮すれば十分な内容だったと言えるだろう。久々を1度使った上積みは確実。今回もスタートを決められるかどうかが大きな鍵になる。
牡6歳
調教師:庄野靖志(栗東)
乗り難しさはあるものの、末脚の威力は今回の出走馬でも上位のものがある。中京コースは2勝クラスを勝ち上がっている舞台。同じ左回りのコースでも、差しが決まりづらい新潟コースより適性は高いはずだ。
前回の勝利は2022年7月の3勝クラス・九州スポーツ杯(小倉・ダート1700メートル)。オープンクラス入り後の約2年2か月、12戦で勝利を挙げていないことになる。ただ、このクラスに壁があるのかと言えば、そのようなことは全くなく、落馬による競走中止を除いた11戦の成績は〔0・3・4・4〕。半数以上の7戦が重賞に挑戦してのもので、掲示板(5着以内)を外した2回はどちらも僅差の6着。直線で一度は先頭に立った前走のBSN賞(リステッド・新潟・ダート1800メートル、3着)も実に惜しいレースだった。約9か月の休養から今回が3走目。走り頃の一戦で重賞初制覇を期待したいところだ。
(松浪 大樹)
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