昨年優勝のアスコリピチェーノは同年12月の阪神ジュベナイルフィリーズを勝ち、2021年に優勝したセリフォスは翌年のマイルチャンピオンシップを制覇。直線が長い競馬場で行われる世代最初のマイル重賞ということもあり、素質馬が多く集まるレースだ。今回は過去10年の結果から傾向を探った。
夏の2歳重賞は前走で新馬戦・未勝利戦を勝ち上がったばかりの馬が中心になる。前走で2着以下に敗れていた馬は過去10年で16頭出走したが、馬券に絡んだのは1頭だけ。前走1着馬の中から有力馬を探すのが第一歩となる。〔表1〕
前走の着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1着 | 10-10-9-94 | 8.1% | 16.3% | 23.6% |
2着以下 | 0-0-1-15 | 0% | 0% | 6.3% |
新潟・外回りの芝1600メートル戦なので、勝負どころは最後の長い直線での末脚比べとなる。そこで、前走の上がり3ハロンタイム推定順位別に成績を比較すると、前走の上がり3ハロンの推定順位が2位以内だった馬と3位以下だった馬では、好走率に大きな差が出ている。前走での末脚は確認しておきたい。〔表2〕
順位 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1位 | 8-6-4-52 | 11.4% | 20.0% | 25.7% |
2位 | 2-3-6-22 | 6.1% | 15.2% | 33.3% |
3位以下 | 0-1-0-34 | 0% | 2.9% | 2.9% |
過去10年の優勝馬は全て前走が左回りコースだった。新潟と同じ左回りコースを経験している馬にアドバンテージがあるようだ。〔表3〕
前走の競馬場 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
右回りコース | 0-2-5-34 | 0% | 4.9% | 17.1% |
左回りコース | 10-8-5-75 | 10.2% | 18.4% | 23.5% |
過去10年の優勝馬は全て4番人気以内に支持されており、いずれも単勝オッズは10倍未満だった。また、優勝馬は全て前走で左回りコースの芝1400メートル戦、もしくは芝1600メートル戦を勝っていた。これらを満たす馬が勝ち馬の候補だろう。〔表4〕
(姫園 淀仁)
注記:表は横にスクロールすることができます。
年度 | 優勝馬 | 単勝人気(オッズ) | 前走のコース |
---|---|---|---|
2014年 | ミュゼスルタン | 3番人気(4.1倍) | 新潟・芝1600m |
2015年 | ロードクエスト | 1番人気(3.6倍) | 東京・芝1600m |
2016年 | ヴゼットジョリー | 3番人気(6.5倍) | 中京・芝1400m |
2017年 | フロンティア | 3番人気(7.2倍) | 中京・芝1600m |
2018年 | ケイデンスコール | 1番人気(2.4倍) | 新潟・芝1600m |
2019年 | ウーマンズハート | 1番人気(2.1倍) | 新潟・芝1600m |
2020年 | ショックアクション | 2番人気(4.3倍) | 新潟・芝1600m |
2021年 | セリフォス | 3番人気(4.5倍) | 中京・芝1600m |
2022年 | キタウイング | 4番人気(8.1倍) | 新潟・芝1600m |
2023年 | アスコリピチェーノ | 1番人気(3.7倍) | 東京・芝1400m |
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