2番人気だった前走のメイクデビュー東京。大外枠から出遅れ、道中は中団外めの追走となったが、直線は楽な手応えでグングンと加速。メンバー中最速の上がり3ハロン33秒3（推定）の末脚で一気にはじけ、2着馬を5馬身突き放した。これが記念すべきサートゥルナーリア産駒のJRA初勝利。騎乗した菅原明良騎手は「掛かりそうだったけど、前に馬を置いて我慢ができました。手応えは終始よかったですし、追ってからもとてもいい反応でした」と称賛した。まだまだ奥がありそうな雰囲気で、新潟の外回りコースも歓迎のタイプ。ポテンシャルの違いであっさり通過しても驚けない。馬名の由来は「母名の一部＋魅惑的な（仏）」。

2番人気だった前走のメイクデビュー東京。好スタートからハナも狙えそうな勢いだったが、鞍上はスッと抑えて馬群の中へ。他馬の後ろで運ぶリズムを覚えさせ、直線は1頭分のすき間を狙って鋭い伸びを見せた。メンバー中最速の上がり3ハロン33秒4（推定）の末脚で2着馬をきっちりと振り切り初陣勝ち。騎乗した三浦皇成騎手は「古馬のようにオンとオフがはっきりした馬です。馬群も割れたし、今後に向けていい形で終えられました」と、納得の表情で振り返った。2023年のセレクトセール1歳馬セッションにおいて3億3000万円（消費税込み）で取引された期待馬。収穫たっぷりの初戦を終え、重賞タイトル奪取への視界は開けている。馬名の由来は「星の波」。

4番人気だった前走のメイクデビュー小倉。やや立ち上がるようなスタートで、序盤は鞍上が手を動かしながらの追走になった。道中は中団でじっと我慢し、勝負どころの4コーナーで大外を回って進出。メンバー中最速となる上がり3ハロン34秒6（推定）の末脚を繰り出し、豪快に差し切った。騎乗した和田竜二騎手は「どんな競馬でも大丈夫だと思っていました。調教通りの瞬発力を見せてくれて、これからが楽しみです」と明るく振り返った。デビューまでの調教本数が決して多くないなかでの快勝だっただけに、2戦目での上積みが楽しみ。持続力のある末脚は、日本最長となる新潟・外回りコースの直線でも威力を発揮しそうだ。馬名の由来は「不思議（魅力的）な妖精」。

3番人気だった前走のメイクデビュー新潟では、五分のスタートから二の脚でハナを奪うと、楽なペースに落とし込んでの逃走劇。直線は後続勢の追い出しを待つ余裕があり、2着馬には2馬身1/2差、3着以下は6馬身以上離した。ハナ主張からメンバー中2位の上がり3ハロン33秒3を繰り出されれば、他馬はお手上げだった。騎乗した戸崎圭太騎手も「すごくフットワークが良くて軽い走りでした」と、高いポテンシャルを認めていた。例年、末脚比べの要素が強い新潟2歳S。過去10年で逃げ切り勝ちはないが、本馬に関しては同じ舞台を余力たっぷりに勝ち切っているのが心強い。馬名の由来は「人名より＋永遠」。

2番人気だった前走のメイクデビュー京都。二の脚を使って大外枠からスッと好位を確保した。向正面では他馬の動きを受けて口を割りかけるシーンもあったが、動じずにすぐにリラックス。勝負どころでは大外を駆け上がり、メンバー中最速（推定）の末脚を使って突き抜けた。騎乗した北村友一騎手は「ペースが落ち着いて行きたがる面を見せたけど、何とか我慢してしぶとく脚を使ってくれました」と相棒を称えた。過去10年の新潟2歳Sの勝ち馬全10頭は、同じ新潟か、左回りの東京、中京からの参戦。前走の京都・内回りコースとは大きく条件が替わるが、対応できれば大舞台も見えてくる。馬名の由来は「完全な鮮明さ。ビットレートを上げて得られる高画質。母名より連想」。

前走のメイクデビュー東京は、馬群の中でじっくりと脚をためた。当時の東京・芝コースは連続開催最終週の稍重馬場というタフなコンディション。直線では徐々にコースの真ん中付近へ誘導されると、メンバー中最速となる上がり3ハロン33秒9（推定）の末脚で差し切った。騎乗した石川裕紀人騎手は「返し馬からテンションが高かったです。それでもスローペースを何とか我慢してくれて、最後はいい瞬発力を見せてくれました」と振り返った。初戦時が422キログラムという小柄な牝馬。ほぼ平坦の新潟ならさらに切れを増してきそうだ。実戦2戦目での成長も楽しみと言える。馬名の由来は「おしゃれで綺麗な王妃（仏）。毛色と母名より連想」。

5番人気だった前走のメイクデビュー福島。外の馬たちがテンから速く、道中は先行集団から距離を取った5番手を追走する形に。3コーナー付近から鞍上が追い通しとなったが、徐々に前との差を詰め、ゴール前ではさらに後ろから追い込んできた2着馬をクビ差振り切った。騎乗した杉原誠人騎手は「1200メートルはどうかなと思っていましたが、道中も促しながら最後まで走り切ってくれました。この時点でこれだけ走ってくれたので、先が楽しみです」と笑顔だった。全姉キタウイングにも騎乗したことがある同騎手は「雰囲気が似ているところがあります」と共通点を感じ取っている様子。姉に続いての戴冠が期待できる。馬名の由来は「北の国から。母名より連想」。

2番人気に推された前走のメイクデビュー新潟。外枠（8枠11番）だったこともあり、道中は無理せず中団の外を追走。直線もロスをいとわず外に持ち出し、メンバー中最速となる上がり3ハロン33秒8（推定）の末脚できっちり差し切った。管理する小林真也調教師は「スタートは遅かったけど、4コーナー、直線での取りつき方がよかったです。言うことのない競馬でした。気が悪いところもないので、このまま成長してくれれば」と高く評価した。過去10年の新潟2歳Sは、勝ち馬の実に半数5頭が新潟マイル戦からの続戦。すでに高い舞台適性を示しているだけに、勝利へのイメージを強く持てる一頭だ。馬名の由来は「ギリシャ神話に登場する王女」。