今週の注目レース

3歳重賞馬連 アーリントンカップ(GⅢ)

阪神競馬場 1600メートル(芝・外)馬齢 3歳オープン

出走馬情報

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シヴァース

牡3歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:モーリス
  • 母:ヴィブロス
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

母は秋華賞でGⅠ初制覇を果たすと、翌年はドバイターフ(G1・UAE)も制覇。近親にもシュヴァルグランなどのGⅠ勝ち馬の名が複数並ぶ優秀な牝系の出身だ。本馬は今回がデビュー3戦目で、まだまだ伸びしろがあるだろう。

メイクデビュー京都(芝1600メートル)では、中団からメンバー中最速の上がり3ハロン33秒8(推定)をマークして差し切り勝ち。2着馬とはクビ差だったが、騎乗したC.ルメール騎手が「いいスタートを切ってくれたし、乗りやすかった。これからがすごく楽しみです」と話したように、センスのある競馬ぶりで、初戦から競走能力の高さを発揮した。前走のきさらぎ賞はいきなりの重賞挑戦だったが、先行策から3、4コーナーで内ラチぴったりを回り、直線で徐々に外へ持ち出されながらしぶとく脚を使い3着を確保した。デビュー3戦目で再び重賞に挑戦。新馬勝ちと同じ1600メートルに戻し、タイトル奪取を狙う。

オフトレイル

牡3歳

調教師:吉村圭司(栗東)

  • 父:Farhh
  • 母:Rose Trail
  • 母の父:Kingmambo
ここに注目!

半姉Rosa ImperialがフランスのG3を勝っており、同じく半姉Rosental(ともに父Pivotal)はフランスのリステッドを2勝した。本馬の血統背景は優秀で、初めての重賞挑戦でも素質は通用しそうだ。

デビューから4戦を経験し、全てのレースで3着以内を確保。堅実な走りは本馬の強みの一つと言えるだろう。3走前の未勝利(京都・芝1600メートル)では、先行集団から早めに抜け出し、2着馬に1馬身1/2差をつける完勝で初勝利をゲット。前走の1勝クラス・こぶし賞(京都・芝1600メートル)では、メンバー中最速の上がり3ハロン33秒7(推定)をマークして2勝目を挙げた。ある程度前のポジションを取ることも、終いの脚をしっかりと使うこともできる点が、安定感につながっているだろう。1600メートルの経験も豊富なだけに、今回も力を発揮できそうだ。

ディスペランツァ

牡3歳

調教師:吉岡辰弥(栗東)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:ルパンⅡ
  • 母の父:Medaglia d'Oro
ここに注目!

半兄ファントムシーフ(父ハービンジャー)は共同通信杯を制し、皐月賞でも3着に入るなどクラシック戦線の中心で活躍した。本馬は父がルーラーシップに替わり、距離適性はまた違ったところにありそうだが、高い能力は受け継がれている。

デビュー2戦目の未勝利(阪神・芝2000メートル)でメンバー中最速の上がり3ハロン35秒2(推定)をマークして初勝利。その後は、京都2歳S6着、ホープフルS9着と重賞の壁に跳ね返されたものの、強敵を相手にもまれた経験は大きな財産となったはずだ。400メートルの距離短縮となった前走の1勝クラス(阪神・芝1600メートル)では、メンバー中最速の上がり3ハロン33秒1(推定)を記録して差し切り勝ち。初めての距離で見事な切れ味を発揮し、新味を見せた。これまでに挙げた2勝はともに阪神競馬場でのもの。前走と同じ舞台なら、過去2回の重賞挑戦とは違った結果を望めるかもしれない。

ジュンヴァンケット

牡3歳

調教師:友道康夫(栗東)

  • 父:キズナ
  • 母:ピクシーホロウ
  • 母の父:キングヘイロー
ここに注目!

半兄ピクシーナイト(父モーリス)はシンザン記念を制し、3歳秋のスプリンターズSでGⅠ初制覇。同フェーングロッテン(父ブラックタイド)もラジオNIKKEI賞を勝ち、重賞ウイナーとなっている。偉大な兄たちに続きたいところだ。

既走馬相手のデビュー戦となった前走の未勝利(阪神・芝1600メートル)では、互角のスタートから流れに乗って中団を追走。4コーナーの勝負どころでは外へ持ち出し、直線でグングンと加速して一気に内の各馬をかわすと、後続を突き放して最後は余力十分にゴール。メンバー中最速の上がり3ハロン33秒4(推定)をマークして、2着馬に5馬身差をつける完勝となった。今回は1戦1勝でのいきなりの重賞挑戦だが、前走の勝ち方や同じ阪神・芝1600メートルでの好結果から、能力はきっちりと発揮できそうだ。実戦を1度使われた上積みも期待できるだろう。

ワールズエンド

牡3歳

調教師:池添学(栗東)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:リラヴァティ
  • 母の父:ゼンノロブロイ
ここに注目!

母リラヴァティはマーメイドSをV。祖母がデルマーオークス(G1・アメリカ)の勝ち馬シンハリーズで、叔母にオークス馬シンハライトがいる良血馬だ。新馬勝ち直後の重賞挑戦でも、ポテンシャルは高いものがあるとみていいだろう。

メイクデビュー京都(芝1600メートル)は、大外枠から道中も外々をリズムよく追走し、4コーナーでは先頭に並びかける勢いで直線へ。最後までしぶとく脚を使って、そのまま押し切った。2着シュガークンに迫られそうになってから、もうひと伸びして1馬身差の完勝。シュガークンはその後に未勝利、1勝クラス・大寒桜賞を連勝しており、強敵を下したという結果は今後につながることだろう。初戦からセンスあるレース内容を見せたことは、重賞の舞台となっても強みとなるはず。調教の内容からも、2戦目でさらなるパフォーマンスアップが期待できそうだ。

チャンネルトンネル

牡3歳

調教師:福永祐一(栗東)

  • 父:グレーターロンドン
  • 母:ギャルソンヌ
  • 母の父:Henrythenavigator
ここに注目!

父は2018年中京記念をはじめ1600メートルのレースで6勝を挙げ、安田記念でも4着と健闘。産駒にもそのスピードを伝えている。本馬は今回が200メートルの距離短縮となるだけに、プラスに働きそうだ。

メイクデビュー東京(芝1400メートル)でハナ差ながら初陣を白星で飾り、キャリアの好スタートを切った。続くジュニアC(リステッド・中山・芝1600メートル)でも、好位からレースを進めて直線でしぶとく脚を伸ばして2着。内々を器用に立ち回り、レースセンスの高さも見せた。過去2戦はともに4着に敗れているが、それでも掲示板(5着以内)を確保しているように、安定した走りは見せている。3走前や2走前の内容から1600メートルの距離に短縮する点はプラスとなりそう。ここは福永祐一厩舎へ転厩初戦にもなるだけに、新たな姿を見せる可能性は十分にあるだろう。

タガノデュード

牡3歳

調教師:宮徹(栗東)

  • 父:ヤマカツエース
  • 母:タガノミューチャン
  • 母の父:ハーツクライ
ここに注目!

今回がキャリア10戦目と、豊富な経験は重賞のここでも大きな強みとなりそうだ。新馬戦こそ7着に敗れたが、その後は常に5着以上の着順を確保しており、相手を問わず自分の力を発揮できるタイプと言えるだろう。

3走前の朝日杯フューチュリティSでは、GⅠの強敵を相手に後方から末脚を発揮して5着。勝ち馬ジャンタルマンタルから0秒3差と健闘を見せており、ここまで1勝の実績だが、重賞でも通用する能力はあるとみていいだろう。前走の1勝クラス・フローラルウォーク賞(中京・芝1600メートル)も3着に敗れたとはいえ、メンバー中3位タイの上がり3ハロン34秒1(推定)をマークして勝ち馬から0秒2差と、差のない競馬を見せた。父ヤマカツエースはデビュー9戦目のニュージーランドTで重賞初制覇。レースを経験しながら力をつけた父同様、伸びしろもありそうだ。

ポッドテオ

牡3歳

調教師:畠山吉宏(美浦)

  • 父:ジャングルポケット
  • 母:ポッドシルビア
  • 母の父:ダノンシャンティ
ここに注目!

昨年6月のデビューから8戦を経験し、これまで3着以内を外したことのない堅実ぶりは、初めての重賞挑戦となる今回のレースでも武器となるだろう。安定したレースぶりをここでも発揮する。

2勝目をマークした前走の1勝クラス(東京・芝1600メートル)では、メンバー中2位となる上がり3ハロン33秒7(推定)の末脚を発揮した。この中間も4日に美浦Wコースで北村宏司騎手を背に、6ハロン81秒5(ラスト1ハロン11秒7)の好タイムを馬なりでマーク。意欲的な3頭併せを消化しており、順調な調整ぶりを披露している。今回は、重賞初挑戦に加え、初めての阪神競馬場となるなど課題はあるが、これまで東京、福島、中山と異なる競馬場でも結果を残し続けており、コース替わりは問題なくこなせるはず。関西圏への長距離輸送克服が鍵になるだろう。

(山口 大輝)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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