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せん6歳
調教師:C.シャム(香港)
抜群のスタートセンスとダッシュ力が大きな武器。2走前には敗れたとはいえ、1000メートルのG3でもハナを奪った。レースでは初めてとなる左回りがポイントだが、管理するC.シャム調教師は“調教では右回りよりも上手”と本馬を評しており、左回りであることを今回の参戦の理由として挙げている。
昨年9月のクラス1ハンデ(香港・芝1200メートル)を、斤量差が20ポンド(約9キログラム)あったとはいえ、ラッキースワイネス(この時点でG1・3勝)に2馬身半差をつけて逃げ切り勝ち。スプリンターとして名をあげた。その後、10月のプレミアボウル(G2・香港・芝1200メートル)は逃げて最下位(5着)だったが、11月のジョッキークラブスプリント(G2・香港・芝1200メートル)で逃げてラッキースワイネスのクビ差2着に入って巻き返すと、初のG1挑戦となった12月の香港スプリント(香港・芝1200メートル)でもジャスパークローネを先に行かせて2番手からの競馬でラッキースワイネスの4着に入った。そこからは年が明けて1月7日のボヒニアスプリントトロフィー(G3・香港・芝1000メートル)はトップハンデの135ポンド(61キログラム)を背負って逃げ粘れず7着だったが、前走1月28日のセンテナリースプリントC(G1・香港・芝1200メートル)では好スタートからマイペースの逃げに持ち込むと、昨年の香港スプリント2着馬ラッキーウィズユーに1馬身3/4差をつけて優勝。G1初制覇を果たした。
牝5歳
調教師:長谷川浩大(栗東)
昨年の高松宮記念では1馬身差の2着と、あとわずかのところでGⅠタイトルを逃した。不良馬場での好結果だけに、馬場状態に左右されない点は強みと言えるだろう。今年こそ、念願のビッグタイトル獲得を果たしたい。
前走の京都牝馬Sは、3歳時のフィリーズレビュー(2着)以来となる久々の1400メートル戦だったが、後方から末脚を伸ばしてクビ差の2着と、あらためて地力の高さを示した。これまで1200メートルのレースでは、〔5・1・2・1〕と実績を残しており、唯一の着外も3歳時にスプリンターズSに挑み、勝ち馬と0秒2差の5着で走ってのもの。この距離への適性の高さは疑いようがなく、200メートルの距離短縮は間違いなくプラスに働くはずだ。半兄ナムラムツゴロー(父ディープブリランテ)は5歳でも白星を挙げるなど息の長い走りを見せた。本馬ももうひと皮むける可能性はあるだろう。
牡4歳
調教師:杉山晴紀(栗東)
初勝利こそダートのレースで挙げたが、芝のレースに転じてからは、7戦して全て4着以内と崩れることなく走っている。今回が初めてのGⅠ挑戦となるが、引き続き安定した走りを見せられるだろう。
重賞初制覇となった前走のシルクロードSは、レースの前半600メートル通過タイム33秒4という締まった流れのなかを2番手で運び、直線入り口で先頭に立つと、そのまま押し切って3馬身差の完勝。直線では抜群の手応えで後続を突き放しており、57.5キログラムのハンデを背負っていたことを考えても、価値のある1勝だったと言えるだろう。また、好スタートを切れた点も大きな収穫と言えるはずだ。芝1200メートルのレースに限れば3戦して1勝、2着2回と堅実な走りが目立つ。ダートでのものとはいえ中京競馬場でも白星を挙げており、コース替わりも問題なくこなせそうだ。
牝5歳
調教師:池江泰寿(栗東)
昨秋のスプリンターズSは初めてのGⅠ挑戦だったなか、ハナ差の僅差とはいえ勝利し、ビッグタイトルをつかんだ。昨年度のJRA賞最優秀スプリンターにも輝いており、2年連続でのタイトル獲得を目指す。
全姉がGⅠ3勝のソダシとデビュー前から注目を集め、メイクデビュー阪神(芝1400メートル)こそ8着に敗れたが、勝ち上がり直後のファンタジーS3着など、良血ぶりを早くから発揮していた。GⅠホースとなってからは初のレースとなった前走の阪神Cは、レース後に川田将雅騎手が「本来の姿ではありませんでした」と話していたように、本調子ではなかったなかでの0秒2差5着。今回は前々走のスプリンターズSでタイトルをつかんだ距離に戻り、パフォーマンスアップが見込めそうだ。姉ソダシが5歳時のヴィクトリアマイルで2着に入ったように、血統的にも伸びしろが十分にありそうだ。
牡5歳
調教師:高柳瑞樹(美浦)
昨年の本レースでは15着に敗れたが、雨が降る中の不良馬場が大きく影響したもの。決して力負けではなかったことは、その後の実績で証明済みと言える。重賞3勝の地力を発揮できれば、GⅠタイトルに手が届いてもいいはずだ。
重賞を連勝し、勢いに乗って初のGⅠ制覇に挑む。前々走の京阪杯は中団で脚をため、直線では目の覚めるような末脚で内の各馬をまとめてかわし去った。2馬身をつけた2着ルガルが、続くシルクロードSを快勝しているように、相手関係を考えても高い能力を示す1勝だったと言えるだろう。また、8枠17番の外枠を克服しての勝利だったことも、忘れてはならない事実だろう。前走のオーシャンSも8枠15番の外枠だったが、好スタートから直線で力強い伸びを見せ、2着に1馬身1/4差をつけて快勝。これまで以上に強い内容を見せており、本格化の気配を漂わせている。
牡5歳
調教師:深山雅史(美浦)
3歳時に葵Sで重賞初制覇を果たし、近2走は阪神C、阪急杯を連勝と、息の長い活躍を見せている。母は5歳時にオープン特別を制しており、血統的にもさらなる成長力が見込める一頭と言えるだろう。
GⅠタイトルにこそ手が届いていないものの、それに足るだけの実績は積み重ねていると言っていいだろう。前々走の阪神Cは、朝日杯フューチュリティS勝ち馬グレナディアガーズに3/4馬身差をつける快勝で、重賞2勝目をゲット。前走の阪急杯でも最内枠をうまく生かしてイン先行から抜け出し、ハナ差で重賞連勝を決めた。今回と同じ中京・芝1200メートルという条件では、3歳時の葵Sで重賞初制覇を果たしており、距離短縮や中京替わりはむしろプラス材料となりそう。昨年の本レースで10着だったリベンジを、1年越しに果たす。
牡5歳
調教師:池添学(栗東)
前走の香港スプリント(G1・芝1200メートル)は8着に敗れたが、初めての海外遠征で条件としては厳しいものがあったのだろう。今回はそれ以来のレースとなるが、間隔を空けてのレースには慣れており、自身の能力は発揮できるはずだ。
初めてのGⅠ挑戦となった前々走のスプリンターズSでは、上手にインコースを立ち回り、直線では2頭の間を割るように伸びて2着を確保。最後はママコチャとの競り合いに敗れたものの、内容の濃いレースだったと言える。母Mad About YouはアイルランドのG3を制し、愛1000ギニー(G1)でも2着となった活躍馬。近親にも海外重賞勝ち馬の名が並んでおり、良血と言えるだろう。13日の1週前追い切りでは、栗東CWコースで6ハロン80秒8(ラスト1ハロン11秒1)をマーク。好時計での調教を積めており、好仕上がりで大一番に向かうことができそうだ。
牝4歳
調教師:音無秀孝(栗東)
初めての1200メートルのレースがGⅠだけに条件は簡単ではないが、前走の手綱を取った武豊騎手がレース後に距離短縮を進言して実現した挑戦。新たな一面を見せる可能性は十分にあると言えるだろう。
デビュー2戦目の未勝利(阪神・芝1800メートル)を2馬身1/2差で快勝して能力の高さを披露すると、続くフローラSでも2着に好走。オークスでは8着に敗れたものの、早い段階から才能を見せ、将来の活躍が期待されていた。昨秋には、初めての芝1600メートルに挑んだ3勝クラス・三年坂S(京都)で1/2馬身差の勝利。ターコイズS4着を経て、さらに距離を短縮して初の1400メートル戦に挑んだ前走の京都牝馬Sで初の重賞タイトルをつかんだ。前向きな気性を持っている一頭で、距離を短くしながら才能が開花。今回がキャリア9戦目なら、まだまだ成長を遂げそうだ。
(外国馬=秋山 響(TPC)、日本馬=山口 大輝)
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