2走前の3勝クラス・花園S（京都・ダート1800メートル）は、大外枠から馬群の内に潜り込んでレース序盤は後方でじっくり脚を温存。ラスト1ハロンで進路を確保すると、メンバー中最速となる上がり3ハロン37秒0（推定）の末脚で鮮やかに突き抜けて快勝した。前走の東海Sも脚をためて中団やや後方を追走。落ち着いた流れで馬群が固まり、終始外を回る距離ロスがありながらも、直線でしぶとく脚を伸ばして勝ち馬から0秒5差の4着ならレース内容は高く評価できる。デビューから掲示板（5着以内）を外さない抜群の安定感を誇り、今回も首位争いが濃厚だ。

2走前の師走S（リステッド・中山・ダート1800メートル）は、脚をためて中団のインを追走。勝負どころで馬群が固まり、いくらか追い出しを待たされたが、直線で外へ出すと最後は目立つ伸び脚で0秒1差の2着まで追い上げた。前走のオープン特別・ポルックスS（中山・ダート1800メートル）はゲートの駐立が悪く、アオリ気味のスタートでレース序盤は後方待機。3コーナー手前から外を回ってジワッと押し上げると、直線も長くいい脚を使い、ラスト100メートルで先頭を捕らえて1馬身1/4差で快勝した。昨年のマーチSは大敗（16着）を喫したが、今年は優勝争いに加わりたい。

2走前のオープン特別・ポルックスS（中山・ダート1800メートル）は好位追走から直線で伸びを欠いて7着に敗れたが、騎乗した北村友一騎手が「普通の馬なら競馬の形は理想的ですが、気難しいのでこの馬の場合はあまりスムーズ過ぎても良くないです。この形だと直線でもう一度頑張るということができません」と敗因を挙げていた。前走の仁川S（リステッド・阪神・ダート2000メートル）では、先行集団のインを追走。速めのペースだったが、直線でしぶとく脚を伸ばしてダイシンピスケスとクビ差の2着に好走した。本来のパフォーマンスを発揮できれば、重賞でも遜色のない競馬が可能だろう。

2走前の師走S（リステッド・中山・ダート1800メートル）は、軽く促しながら前に取りついて3番手をキープし、正攻法の競馬から直線半ばで1度先頭のシーン。最後は上位2頭の瞬発力に屈したが、見せ場十分の3着だった。約3か月の休み明けとなった前走のオープン特別・総武S（中山・ダート1800メートル）は、他馬の出方をうかがいながら脚をためて中団を追走。1番人気のサーマルソアリングをマークするように4コーナーから徐々に押し上げ、直線で一完歩ごとに差を詰めると、最後は力強く抜け出して快勝した。稍重馬場とはいえ1分51秒6の走破時計は優秀で、重賞でも通用の計算は成り立つ。

2走前の師走S（リステッド・中山・ダート1800メートル）では、脚をためてレース序盤は後方を追走。3コーナー手前から徐々に押し上げ、ラスト100メートルで先頭を捕らえると、最後はヴァルツァーシャルの追い上げを振り切って通算5勝目を挙げた。前走のオープン特別・ポルックスS（中山・ダート1800メートル）は、最後方に控えて終い勝負に徹すると、メンバー中最速となる上がり3ハロン36秒7（推定）の豪脚を発揮して2着に追い上げた。今回は約2か月半の休み明けになるが、本レースを目標に順調な乗り込みを消化しており、力の出せる態勢が整った。

2走前の浦和記念（JpnⅡ・浦和・ダート2000メートル）は、二の脚を利かせて先手を主張。4コーナーでディクテオンにかわされたが、直線でしぶとく食い下がって2着に好走した。前走の名古屋グランプリ（JpnⅡ・名古屋・ダート2100メートル）も好スタートからハナを奪いにいくが、3頭併走の真ん中で息が入らない流れ。2周目の3コーナーで後続勢に捕まり9着に敗れたが、厳しい展開もあったもので度外視できるだろう。昨年のジャパンダートダービー（JpnⅠ・大井・ダート2000メートル）で3着に好走した実績馬。中山・ダート1800メートルでは2戦2勝と好成績を挙げており、巻き返しを期待したい。

昨秋初戦となったシリウスSは、最内枠から好位のインに収まったが、3、4コーナーで後退し、12着に敗れた。約4か月の休養で立て直した2走前の東海Sでは馬群の中で窮屈な競馬を強いられたが、4コーナー13番手から直線でジワジワと脚を伸ばして勝ち馬から0秒7差の8着なら、レース内容は悪くないだろう。前走の佐賀記念（JpnⅢ・佐賀・ダート2000メートル）は、ジワッと前に取りついて2番手を追走。2周目の4コーナーでノットゥルノにかわされたが、直線でしぶとく脚を伸ばしてメイショウフンジンとの2着争いを制した。今年3戦目で状態面はさらに上向いており、念願の重賞タイトル獲得を目指す。