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牡4歳
調教師:尾関知人(美浦)
昨年の菊花賞馬が今年の初戦を迎える。今回がキャリア7戦目という戦歴を考えれば、まだまだ伸びしろがありそうだ。これから目指すGⅠへ主役候補として向かうためにも、再始動となる重要な一戦で結果を出したい。
デビュー2戦目だった一昨年11月の未勝利(東京・芝2000メートル)で初勝利を挙げると、そこから5連勝で菊花賞を制覇。ノンストップで一気にGⅠ馬に上り詰めた。その前走は、決して楽ではない17頭立ての大外枠という条件ながら、スタート後に押してハナを奪うと道中で一度好位に引き、直線で力強く抜け出して3馬身1/2差の完勝。同世代のダービー馬タスティエーラ(2着)、皐月賞馬ソールオリエンス(3着)を従えての戴冠で、世代トップクラスの能力を大舞台で示した。今回はGⅡとはいえ、各世代の強敵が集まった一戦。2000メートルでも2勝を挙げており、距離短縮は問題ないだろう。
牡5歳
調教師:中村直也(栗東)
ここまでの全6勝中5勝を中京競馬場でマークしており、残る1勝も同じ左回りの東京競馬場でのレースで挙げたものだ。今回も条件としてはぴったりで、自身の能力をしっかりと発揮できそうだ。
昨年の本レースは7着に敗れたものの、成長途上での結果。今年は、前走の中日新聞杯で重賞初制覇を果たした勢いに乗って挑む。その前走は、道中を好位集団で運び、4コーナー付近でスピードアップ。直線のラスト200メートル付近で先頭に立つと、迫るハヤヤッコを振り切り、3/4馬身差でタイトルをつかんだ。前々走のオクトーバーS(リステッド・東京・芝2000メートル)は、最内枠を生かしての鮮やかな逃げ切り勝ち。先行力があり、直線で抜け出す脚もあるだけに、安定感のある戦法を取れる点は強みと言えるだろう。この先の大舞台も見据え、さらに力をつけた姿を見せる。
牡6歳
調教師:中内田充正(栗東)
昨年の本レースでは、逃げたフェーングロッテンが2着に粘る流れのなか、メンバー中最速の上がり3ハロン33秒9(推定)をマークして重賞初制覇を決めた。ここは連覇がかかる一戦。昨年が好内容だっただけに、期待は大きい。
前走の香港カップ(G1・芝2000メートル)は5着に敗れたが、勝ち馬から0秒1差で駆けており、十分に力を示したと言えるだろう。厩舎スタッフも「前走の香港カップでも差のないところまで走れていましたし、現状での実力を発揮してよく頑張ってくれました」と振り返った。放牧を挟み、栗東トレーニング・センターに帰厩後も順調に調整を消化。同スタッフは「元気な姿で戻ってくれたことがなによりです。馬体もふっくらとよく見せています」と充実ぶりを語る。2月28日には、栗東CWコースで川田将雅騎手を背に6ハロン83秒2(ラスト1ハロン11秒2)の好時計をマーク。不安のない状態で臨めそうだ。
牡4歳
調教師:木村哲也(美浦)
これまで左回りに限れば5戦して掲示板(5着以内)を外しておらず、全3勝をマーク。日本ダービーでも5着に健闘している。芝2000メートルも1戦1勝で、4歳初戦として好条件がそろったと言えそうだ。
母チェッキーノは現役時代にフローラSを制し、オークスでも2着に好走。伯父のコディーノは重賞2勝に加え、朝日杯フューチュリティS2着、皐月賞3着とGⅠでも活躍を見せた。本馬は前々走の新潟記念で重賞初制覇を達成。他世代との初対戦だったことを考えても、価値ある1勝と言えるだろう。前走の菊花賞は15着も、父が名マイラーのモーリスであることや、中距離で実績を残す母系を踏まえると、適性の合わない距離だった可能性はあるだろう。前述の新潟記念が約3か月ぶりでの勝利だっただけに、今回も休み明け初戦からきっちりと力を発揮できそうだ。
牡6歳
調教師:池添学(栗東)
3勝クラスを勝ち上がって直後の重賞挑戦とはなるが、半兄エアアルマス(父Majestic Warrior)が東海Sを制覇。同じく半兄エアファンディタ(父Hat Trick)は6勝を挙げているように、非常に能力の高い血筋。昇級の壁はなさそうだ。
前走の3勝クラス・飛鳥S(京都・芝2000メートル)では、道中を2番手で余力十分に追走し、直線で力強く抜け出すと、1馬身1/2差をつけて完勝。前々で運びながら、メンバー中3位タイの上がり3ハロン33秒8(推定)をマークしており、レースの内容としてもレベルが高かったと言えそうだ。2着ニホンピロキーフが次戦で白星を挙げたことから、相手関係も決して楽なわけではなかった。今回と同じ中京・芝2000メートルで新馬戦を勝利しており、舞台経験がある点も強みと言えそうだ。目下4戦連続で連対中。今回も大崩れなく堅実な走りを見せられるだろう。
牡6歳
調教師:友道康夫(栗東)
今回は約2年2か月の長期休養からの復帰戦となる。それでも、前走の日経新春杯を半年以上の休み明けだったなかで勝利しており、いきなりから全力を発揮する可能性は十分にありそうだ。
2020年に1勝クラス・紫菊賞(京都・芝2000メートル)でデビューから2連勝を飾ると、続くホープフルSでも3着に好走。早くからその高い素質を見せてきた。皐月賞5着、日本ダービー7着とクラシックではGⅠの壁に跳ね返されたものの、4歳初戦となった日経新春杯では後続に3/4馬身差をつけて重賞初制覇を果たした。それ以来の2年以上に及ぶ長期休養明けとなるが、ここまで順調な調整ぶりを披露。管理する友道康夫調教師は「さすがの動きをしてくれています。大事に、大事にやってきました。今のところ脚元も問題ありません」と順調ぶりをアピールする。距離は違うが、前走は同じ中京競馬場での勝利。条件も合っているはずだ。
牡4歳
調教師:本田優(栗東)
母はイギリスのリステッドレースを勝利。父も種牡馬として多くのGⅠ馬を出しており、重賞でも上位を狙える血統背景の持ち主と言えるだろう。今回が2度目の重賞挑戦で、ペースなどへの慣れも見込めるはずだ。
前走の京都記念は初めての重賞挑戦だったなか、6着と健闘を見せた。道中は中団で脚をため、直線もしぶとく末脚を発揮。じわじわと脚を伸ばし、力があるところを示したと言えるだろう。前々走の3勝クラス・オリオンS(阪神・芝2200メートル)では、メンバー中2位タイの上がり3ハロン34秒1(推定)をマークして差し切り勝ち。クビ差の勝利だったが、2着のエアサージュも次走で3勝クラスを勝ち上がっており、強敵を倒してのものだった。2月28日には、栗東CWコースで6ハロン84秒2(ラスト1ハロン12秒0)を馬なりでマーク。万全の態勢でレースに向かえそうだ。
牡8歳
調教師:国枝栄(美浦)
芝・ダートを問わず息の長い活躍を見せている。成績にムラはあるものの、能力を発揮さえすれば、まだまだ重賞レースで上位争いに加わることも可能だろう。レース間隔が空いても結果を出せるタイプで、休み明けも問題ない。
前走の中日新聞杯は、メンバー中最速の上がり3ハロン33秒9(推定)をマークして2着に好走。道中を後方で進め、直線は馬群の外からグングンと加速しながら前との差を詰めた。58.5キログラムのハンデを背負っての好走で、年齢的な衰えを全く感じさせない走りだったと言えるだろう。昨年の本レースでは4着に善戦しており、中京・芝2000メートルの舞台で好内容のレースを見せている。2月28日には、美浦Wコースで5ハロン66秒3(ラスト1ハロン12秒1)を一杯に追われてマーク。併せ馬で遅れたもののしっかりと負荷をかけられており、好調教を積んでいると言える。
(山口 大輝)
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