当レースは春の中距離GⅠ・大阪杯の前哨戦に位置付けられている。過去10年では馬番1番から5番が7勝、6番から外の馬番が3勝と、内寄りの馬番に入った馬がやや優勢となっている。その他にどのような傾向があるのか、過去10年のデータから探っていく。
過去10年の勝ち馬延べ10頭はいずれも単勝5番人気以内だった。3着以内数で見ても延べ30頭中22頭が5番人気以内で、その3着内率は44.0%となっている。6番人気から9番人気は同20.0%、10番人気以下は3着以内がないので、まずは5番人気以内の馬を中心に予想を組み立てるべきだろう。ちなみに、1番人気の成績は〔3・0・0・7〕で、優勝が3回あるものの2着と3着が0回となっている。〔表1〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1〜5番人気 | 10-7-5-28 | 20.0% | 34.0% | 44.0% |
6〜9番人気 | 0-3-5-32 | 0% | 7.5% | 20.0% |
10番人気以下 | 0-0-0-32 | 0% | 0% | 0% |
過去10年の前走の着順別成績をまとめると、前走1着馬は3着以内が9回で3着内率45.0%、前走2着馬は3着以内が8回で同61.5%と高い好走率をマーク。対して、前走で10着以下に敗れていた馬は延べ42頭が出走して3着以内が2回のみと苦戦している。前走の結果を比較する際は、2着以内に入っていた馬を上位に評価したい。〔表2〕
前走の着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1着 | 4-3-2-11 | 20.0% | 35.0% | 45.0% |
2着 | 3-2-3-5 | 23.1% | 38.5% | 61.5% |
3〜5着 | 1-2-3-18 | 4.2% | 12.5% | 25.0% |
6〜9着 | 1-3-1-18 | 4.3% | 17.4% | 21.7% |
10着以下 | 1-0-1-40 | 2.4% | 2.4% | 4.8% |
過去10年では、4歳馬が3着以内に14頭入り3着内率は46.7%に達している。それに次ぐ成績なのが5歳馬で、3着内率では劣るが連対数は4歳馬と同数となっている。なお、6歳馬と7歳馬からも優勝馬は出ているが、好走率の数値は低調。データ上は4歳馬と5歳馬が優勢と言えるだろう。〔表3〕
年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
4歳 | 4-4-6-16 | 13.3% | 26.7% | 46.7% |
5歳 | 4-4-0-23 | 12.9% | 25.8% | 25.8% |
6歳 | 1-2-2-22 | 3.7% | 11.1% | 18.5% |
7歳 | 1-0-2-18 | 4.8% | 4.8% | 14.3% |
8歳以上 | 0-0-0-13 | 0% | 0% | 0% |
過去10年の優勝馬延べ10頭のうち5頭は過去3走以内に芝2000メートル以上のGⅠで2着以内に入っていた。また、残る5頭は過去3走以内に芝2000メートルのGⅡかGⅢで優勝していた。過去3走で同様の成績を収めている馬が出走してきたら、優勝候補と評価すべきだろう。〔表4〕
(河野 道夫)
注記:表は横にスクロールすることができます。
年度 | 優勝馬 | 過去3走における芝2000m以上の重賞での主な成績 |
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2014年 | ジャスタウェイ | GⅠ天皇賞(秋)1着 |
2015年 | ヌーヴォレコルト | GⅠ秋華賞2着、GⅠエリザベス女王杯2着 |
2016年 | ドゥラメンテ | GⅠ皐月賞1着、GⅠ日本ダービー1着 |
2017年 | ネオリアリズム | GⅡ札幌記念1着 |
2018年 | ウインブライト | GⅢ福島記念1着 |
2019年 | ウインブライト | GⅢ中山金杯1着 |
2020年 | ダノンキングリー | GⅠ日本ダービー2着 |
2021年 | ヒシイグアス | GⅢ中山金杯1着 |
2022年 | パンサラッサ | GⅢ福島記念1着 |
2023年 | ヒシイグアス | GⅠ宝塚記念2着、G1香港C2着 |
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