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牡4歳
調教師:手塚貴久(美浦)
半兄が2021年、2022年のドバイターフ(G1・UAE)でそれぞれ2着、3着に好走したヴァンドギャルド(父ディープインパクト)。昨年の皐月賞を制した本馬の能力も一級で、実績のある中距離に戻るここで反撃へ。
他世代との初対戦だった前走・有馬記念は4番人気に支持された。道中は後方インをロスなく立ち回ったが、直線で思ったほどはじけず8着。勝負どころで外からポジションを押し上げることができたドウデュース(1着)とは対照的な競馬となった。騎乗した川田将雅騎手は「リズム良く運べて直線も頑張りました。これがいい経験になってくれればいいですね」と振り返った。メイクデビュー東京(1着)が今回と同じ1800メートルで、その後に2000メートルの京成杯、皐月賞を連勝。近2戦は菊花賞(3着)、有馬記念と長距離戦で敗れたが、今回は適距離に戻る印象を受ける。飛躍を期す明け4歳馬の始動戦に注目だ。馬名の由来は「朝日(ラテン語)」。
牡8歳
調教師:堀宣行(美浦)
2021年、2023年の中山記念を優勝。2021年の中山金杯を含め、重賞全3勝を今回の中山コースで挙げている。8歳を迎えてもまだまだ馬は元気で、本レース3勝目の偉業を目指す。
2着に好走した2021年以来の参戦となった前走の香港カップ(G1・香港・芝2000メートル)。レースは中団追走から持ち前のしぶとさを存分に発揮し、大混戦となったゴール前も最後まで集中力を切らさなかった。香港の雄・ロマンチックウォリアーとタイム差なしの3着で、プログノーシス(5着)、ローシャムパーク(8着)の日本馬2頭には先着。騎乗したJ.モレイラ騎手は「素晴らしい走りをしてくれました。直線での不利が少しもったいなかったです」と残念がった。抜群のレース相性を武器に、新興勢力たちの高い壁となる。馬名の由来は「冠名+アルゼンチンにある最大の滝」。
牡4歳
調教師:杉山晴紀(栗東)
昨年のラジオNIKKEI賞、毎日王冠と1800メートルの重賞を2勝。GⅠ初挑戦だった前走・マイルチャンピオンシップ(4着)は相手が強かったうえに、微妙に距離が短かったか。得意距離に戻って本領を発揮する。
3歳馬ながら4番人気に支持された前走・マイルチャンピオンシップ。中団の外をリズム良く追走し、直線はじわじわと脚を伸ばした。ラストは後方から一気に脚を伸ばしたナミュールの爆発力に屈したが、その差は0秒2。騎乗した西村淳也騎手は「自信を持って競馬に挑めました。いいスタートを切り、直線でもいい反応でした。まだ3歳馬ですし、これから成長してくれれば」と、今後のさらなる進化に期待を寄せた。キラリと光るのが2走前の毎日王冠。当時、マイル界の“ツートップ”と目されたソングライン、シュネルマイスターを抑えての勝利はGⅠ級の価値があったと言えるはずだ。その経験値を胸に堂々と戦う。馬名の由来は「人名より+冠名」。
牡5歳
調教師:蛯名正義(美浦)
祖母が1996年オークス、1997年天皇賞(秋)を優勝したエアグルーヴという良血馬。昨年の京王杯スプリングC優勝、富士S2着など短距離のイメージが強いが、1800メートル戦でのV実績があるのは心強い。
安田記念に続く2度目のGⅠ挑戦となった前走・マイルチャンピオンシップ。中団外めを回り、直線は馬群の外めからはじけたナミュール(1着)のさらに外から脚を伸ばした。ゴール前で勢いが鈍ったが、1着馬から0秒5差の9着。騎乗した横山和生騎手は「少し流れが急だったかもしれません。最後、勝ち馬に寄られるところはあったけど、踏ん張ってくれたのは気性の成長でしょう。敗戦で得られたものがありました」と前を向いた。激しい気性を備え、陣営は常に馬の気持ちに寄り添った調整で実績を積み重ねてきた。最後まで力を出し切れた前走の走りを見れば、久々の1800メートルも克服できそうだ。馬名の由来は「冠名+私の夢(仏)」。
牡6歳
調教師:大竹正博(美浦)
半姉に2020年秋華賞2着、2021年愛知杯を優勝したマジックキャッスル(父ディープインパクト)がいる良血馬。2021年、2022年のチャレンジCを連覇した本馬の地力は、ここに入っても上位だろう。
GⅠ初挑戦となった前走・マイルチャンピオンシップは、好位で流れに乗ったが、直線で失速して12着に敗戦。先行勢が下位に沈む流れにも苦しんだか。騎乗した池添謙一騎手は「気合乗りは良かったです。ゲートも我慢してくれたけど、スタートして3、4歩目でつまずいて体勢を立て直すのに力を使ってしまいました。いい形で4コーナーを回れましたが、直線を向くときには余力が残っていなかったです」と肩を落とした。1800メートルは1戦して未勝利も、全5勝が2000メートルから2200メートル。前走からの距離延長は好材料だろう。先週の京都牝馬Sを制した半妹ソーダズリング(父ハーツクライ)の勢いにも乗りたいところだ。馬名の由来は「とても勇敢」。
牡6歳
調教師:久保田貴士(美浦)
2022年東京新聞杯、2023年京都金杯を制し、2022年の安田記念(8着)では1番人気に推された逸材。1年以上勝利からは遠ざかっているが、近走も強敵相手に差のない競馬をしている。武器の末脚がさく裂するか、注目だ。
前走のマイルチャンピオンシップは、後方でじっと待機。直線はメンバー中3位タイとなる上がり3ハロン33秒5(推定)の末脚を駆使して馬群の外から脚を伸ばした。勝ち馬ナミュールとは0秒3差の6着。騎乗した岩田望来騎手は「返し馬から調子は良さそうでした。上位勢と同じポジションで外を回し、いい脚を使っていましたが、直線に入る前にひと呼吸置いてもよかったかもしれません」と振り返った。昨年の中山記念(8着)は、インから抜け出そうとしたところで完全に進路がなくなるシーン。まともなら勝ち負けに加われそうな勢いだっただけに、陣営にも今年こその思いがあるだろう。馬名の由来は「母名の一部+豹」。
牡4歳
調教師:伊藤大士(美浦)
器用さを全面に押し出して、昨春に中山で3連勝。ニュージーランドTでは初の重賞タイトルを手にした。その後の4戦は東京、京都、阪神の舞台で結果を残せなかったが、得意の中山に戻るここは前進必至だろう。
初めて1400メートルに挑んだ前走の阪神C。グレナディアガーズ、ママコチャなどのGⅠ馬が集った一戦で果敢に好位を追走した。しかし、直線で上位争いに加わることはできず14着。騎乗したM.デムーロ騎手は「スタートは決まったけど、本気を出していないのか伸びませんでした」と敗因を説明。初の1400メートル戦の流れに戸惑った影響があったようだ。今回は、昨春のニュージーランドT以来となる中山。のちにNHKマイルCを制したシャンパンカラー、紫苑Sを優勝したモリアーナなどの強敵を一蹴した舞台だ。集中力さえ持てば、ここを勝ち切る力は十分にある。馬名の由来は「ええやん。良い(関西の方言)」。
牡5歳
調教師:木村哲也(美浦)
母は2012年秋華賞3着のアロマティコ。本馬はイクイノックスに競り勝った2022年皐月賞の功績が光り輝くが、その後の8戦は3着以内に入れていない。皐月賞以来となる中山コースで復活のきっかけをつかみたい。
前走・チャンピオンズCは好位からの競馬。初めて経験する中京のダートコースで悪くない運びに見えたが、直線で急失速して最下位15着に敗れた。芝、ダート、国内、海外、距離など、条件を替えながら復活の手がかりを模索中。そういった意味なら、2022年皐月賞1着以来の中山参戦となるここは楽しみがある。当時は好位から鋭くはじけてイクイノックス、ドウデュース、アスクビクターモア、ジャスティンパレスなどを完封。強力世代のクラシック一冠目を堂々と手にした。芝1800メートルでは新馬戦と札幌2歳Sを優勝し、共同通信杯で2着。待望の復活劇があるなら、この条件かもしれない。馬名の由来は「地上絵」。
(高木 翔平)
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