2024年の中央競馬は1月6日に中山競馬場と京都競馬場で開幕する。京都のメインを飾るのが京都金杯で、名前の通り京都で行われるのは2020年以来となる。同年の優勝馬サウンドキアラは続く京都牝馬Sと阪神牝馬Sも連勝し、ヴィクトリアマイルでも2着に好走した。新年の名物重賞を勝ち、マイル戦線の主役に名乗りを上げるのはどの馬か。中京競馬場で行われた2021年から2023年を含む、過去10年の結果を分析していく。
過去10年の前走別成績を調べると、3着内率はGⅠ組が最も高い。ただ、大半を占めるマイルチャンピオンシップ組が〔0・4・0・18〕と勝ち切れていないのは気になるところ。それもあってか前走がGⅠだった馬は1勝にとどまり、オープン特別から臨んだ馬が最多の5勝をマークしている。特にリゲルS組の活躍が顕著で、同レース5着以内からの参戦であれば〔4・0・1・8〕と30%を超える勝率をマークしている。〔表1〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
GⅠ | 1-4-2-20 | 3.7% | 18.5% | 25.9% |
GⅡ | 2-1-2-23 | 7.1% | 10.7% | 17.9% |
GⅢ | 2-3-1-33 | 5.1% | 12.8% | 15.4% |
オープン特別 | 5-1-4-48 | 8.6% | 10.3% | 17.2% |
3勝クラス | 0-1-1-11 | 0% | 7.7% | 15.4% |
JRA重賞組で3着以内に入った延べ18頭中13頭は前走6着以下から巻き返した馬だった。中でも、6着から9着だった馬は3着内率が36.0%となっており、その中には共に11番人気での好走だった2019年3着のミエノサクシード、2022年2着のダイワキャグニーといった伏兵の好走例もある。なお、前走がオープン特別で6着以下に敗れていた馬は、〔1・0・1・25〕と苦戦傾向にある。〔表2〕
前走の着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1〜5着 | 1-2-2-18 | 4.3% | 13.0% | 21.7% |
6〜9着 | 3-4-2-16 | 12.0% | 28.0% | 36.0% |
10着以下 | 1-2-1-42 | 2.2% | 6.5% | 8.7% |
過去10年の出走馬の成績を負担重量56キログラム以上とそれ未満に分けると、共に5勝と勝利数は同数となっているものの、56キログラム未満は3着以内馬の大半が4歳馬または牝馬で、5歳以上の牡・せん馬は〔1・0・2・36〕(3着内率7.7%)と苦戦気味。2023年はトップハンデの58キログラムを背負った5歳牡馬と6歳牡馬がワンツーと、5歳以上の牡・せん馬は負担重量が重い方が好走例が多いので、ハンデの軽い5歳以上の牡・せん馬を割り引いて考えるべきだろう。〔表3〕
負担重量 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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56kg未満 | 5-2-5-69 | 6.2% | 8.6% | 14.8% |
56kg以上 | 5-8-5-66 | 6.0% | 15.5% | 21.4% |
京都で行われた過去7回(2014年から2020年)の優勝馬を見ると、2015年以降の6頭は京都・芝1600メートル(内回りも外回りも含む)で2勝以上を挙げているか、重賞で2着以内に入っていた。4年ぶりに舞台が京都に戻る今年は、コース実績もチェックする必要がありそうだ。〔表4〕
(高那実 マヤ)
注記:表は横にスクロールすることができます。
年度 | 優勝馬 | 京都・芝1600mでの勝利数および重賞連対歴 |
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2014年 | エキストラエンド | 出走経験なし |
2015年 | ウインフルブルーム | 0勝・シンザン記念(GⅢ)2着 |
2016年 | ウインプリメーラ | 2勝 |
2017年 | エアスピネル | 1勝・デイリー杯2歳S(GⅡ)1着 |
2018年 | ブラックムーン | 2勝 |
2019年 | パクスアメリカーナ | 2勝 |
2020年 | サウンドキアラ | 3勝 |
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