2024年の関東圏最初の重賞は新春恒例の中山金杯。明け4歳以上馬によるハンデキャップ重賞ではあるが、過去10年で3連単の払い戻し金額が10万円を超えたのは2回のみと、比較的配当の低い決着が続いている。ここでは、過去10年の結果を分析する。
過去10年の3着以内馬延べ30頭中24頭が前走で5着以内だった。3着内率を見ても5着以内の38.1%に対して、6着から9着と10着以下は7%未満と大きな差がついている。前走の成績を素直に評価するのが得策だろう。〔表1〕
前走の着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
5着以内 | 8-8-8-39 | 12.7% | 25.4% | 38.1% |
6〜9着 | 1-1-0-37 | 2.6% | 5.1% | 5.1% |
10着以下 | 1-1-2-54 | 1.7% | 3.4% | 6.9% |
過去10年で7枠と8枠の馬は勝っていない。特に、7枠は3着以内にも入っていない。その一方で、1枠と2枠はともに3着内率30%台、3枠と4枠は同20%台を記録している。5枠から8枠の中で最も3着内率の高い枠が15.8%の6枠であることを考えれば、1枠から4枠に入った馬は評価を上げるべきだろう。〔表2〕
枠番 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1枠 | 1-2-3-12 | 5.6% | 16.7% | 33.3% |
2枠 | 2-4-1-11 | 11.1% | 33.3% | 38.9% |
3枠 | 2-0-2-15 | 10.5% | 10.5% | 21.1% |
4枠 | 3-1-1-15 | 15.0% | 20.0% | 25.0% |
5枠 | 1-1-0-18 | 5.0% | 10.0% | 10.0% |
6枠 | 1-0-2-16 | 5.3% | 5.3% | 15.8% |
7枠 | 0-0-0-20 | 0% | 0% | 0% |
8枠 | 0-2-1-23 | 0% | 7.7% | 11.5% |
過去10年の出走馬について前走の4コーナー通過順別に成績をまとめると、3番手から5番手組が3着以内数で最多の12回となり、好走率でもトップ数値をマークしている。なかでも5番手が〔5・0・1・7〕(勝率38.5%)という高い勝率を叩き出していることに注目したい。その一方で、10番手以下組は3着内率で8.3%と苦戦傾向にある。同組からは昨年2着のクリノプレミアム、一昨年2着のスカーフェイスがいずれも7番人気で好走しているが、データ的にはやや割り引いて考えた方がよさそうだ。〔表3〕
通過順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
2番手以内 | 2-1-2-26 | 6.5% | 9.7% | 16.1% |
3〜5番手 | 6-3-3-24 | 16.7% | 25.0% | 33.3% |
6〜9番手 | 1-4-4-36 | 2.2% | 11.1% | 20.0% |
10番手以下 | 1-2-1-44 | 2.1% | 6.3% | 8.3% |
過去10年の優勝馬10頭は全て単勝5番人気以内だった。また、10頭中8頭は直近の中山コースでの着順が7着以内で、残る2頭のうち2020年のトリオンフは中山コース未経験、2015年のラブリーデイは該当したレースがGⅠの有馬記念だった。優勝候補を選ぶ際には5番人気以内、かつ直近で出走した中山コースのレースで7着以内だった馬を重視したい。〔表4〕
(河野 道夫)
注記:表は横にスクロールすることができます。
年度 | 優勝馬 | 単勝人気 | 直近の中山コースでの着順 |
---|---|---|---|
2014年 | オーシャンブルー | 5番人気 | 3走前・オールカマー7着 |
2015年 | ラブリーデイ | 4番人気 | 7走前・有馬記念12着 |
2016年 | ヤマカツエース | 3番人気 | 6走前・ニュージーランドT1着 |
2017年 | ツクバアズマオー | 1番人気 | 前走・ディセンバーS1着 |
2018年 | セダブリランテス | 1番人気 | 4走前・新馬1着 |
2019年 | ウインブライト | 3番人気 | 4走前・中山記念1着 |
2020年 | トリオンフ | 2番人気 | 中山コース初出走 |
2021年 | ヒシイグアス | 1番人気 | 3走前・富里特別2着 |
2022年 | レッドガラン | 4番人気 | 4走前・東風S6着 |
2023年 | ラーグルフ | 1番人気 | 前々走・セントライト記念5着 |
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