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人間でも、例えば左脚が利き脚なら左脚を先に出して歩くように、馬も利き脚によって左右どちらかを先行させる体勢で走る。左脚が先の場合を左手前、右脚が先の場合を右手前と呼んでいる。コーナーのところでは得手、不得手にかかわらず、右回りなら右手前、左回りなら左手前で走る。もしそれを逆の手前で回ろうとすると、先行する脚が外側になってしまうので、外へ外へと進んでしまう。
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乗り役ともいう。戦前は調教師の門を叩いて修行し、騎手となっていったが、戦後は、調教師のもとで修行した者が一週間ほどの講習を2、3回受講したうえで騎手免許試験を受ける短期講習制度(1948年から)と、日本中央競馬会馬事公苑で募集する2年課程の講習を終了してから騎手免許試験を受ける長期講習制度(1950年から)に分かれていた。1982年馬事公苑白井分苑の地に競馬学校がつくられてからは、長期講習制度に一本化され養成期間は3年間となった。なお、騎手免許試験は受検資格の要件を満たせば誰でも受験することが可能。
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競走に関し、騎手が馬主又は調教師から騎乗依頼を受けるにあたり、騎手本人に代わって騎乗依頼の受付や承諾等を行なう者のこと。1名の騎乗依頼仲介者が担当できる騎手の人数に、制限(3名+若手騎手1名)を設けている。
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右前肢が出ると同時に、左後肢が出る歩様で行なわれる競馬で、4本の肢のうちどれかが地面についてないと失格となる。陸上競技でいえば競歩にあたる。繋駕速歩と異なり、人が馬の上に乗って行なわれる。戦前の日本でもこの騎乗速歩レースがあった。1830年以降、イギリスではほとんど見られなくなり、1850年以降アメリカでも少なくなったが、フランスとベルギーでは現在も人気を得ている。
用語
競走能力には影響を与えないものの、馬の福祉および事故防止の観点から出走前の使用に制限のある薬物を指し、馬がその影響下にある期間は出走できない。
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3代前と4代前に同一の祖先を持つと血量がその祖先の18.75パーセントとなるが、こうした馬が過去の名馬に不思議と多く、奇跡の血量とよばれている。 1960年に無敗で皐月賞とダービーを制したコダマがブランドフォードの18.75パーセントの血量であったことから、日本でもこの配合がもてはやされた。最近の例としては、オルフェーヴル、デアリングタクトなどが挙げられる。もっともそうした馬が全て走るというわけではなく、走る馬に多く見られる、ということ。
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同じ牝系に属する馬のグループ(ファミリー)から多くの優れた馬が輩出されている場合、そのファミリーの原点となった牝馬を基礎牝馬という。
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競走馬が装鞍所に入ってから、発走時刻までに病気やケガ等の理由により、裁決委員の判断で当該馬を競走から除外すること(但し、発走に関することは発走委員の判断による)。なお、裁決委員は、出馬投票後、馬が事故などのため出走することが不適当であると認めた場合や、競走の公正を確保するため必要がある場合などにおいては、当該馬を競走から除外することができる。
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馬主が中央競馬の競走に出走させるために、自己の所有する競走馬をJRAに登録すること。通常、初入厩時に行う競走馬登録申請書類の審査および馬体の検査に合格することで登録される。 また、競走馬が1歳9月から2歳2月の間においては、早期特例登録制度を用いて入厩を伴わずに書類審査のみで登録を行うことが可能(早期特例登録馬という)。なお、同馬は初入厩時に行う馬体検査に合格することで出走が可能となる。
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「競走馬のふるさと案内所」は(公社)日本軽種馬協会が全国6か所に設置している案内所。引退して馬産地の牧場へと帰った競走馬たちのふるさとを訪ねる競馬ファンのために、種牡馬や繁殖牝馬の所在や、見学の可否、見学時間、地域の交通など、さまざまな情報を提供している。
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登録された馬主が1頭の競走馬を共有すること。中央競馬では最大10名まで認められている。「一口馬主」と言われているのは、いわゆる「クラブ法人」馬主が所有する競走馬に出資している「会員」のことで、共有馬主ではない。
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競馬施行規程に「馬の競走能力を一時的にたかめ、または減ずる薬品または薬剤」、およびこれらを含有するものを禁止薬物と定め、出走馬への投与、その影響下にある馬の出馬投票を禁じている。競走において1着から3着までの馬および裁決委員が特に指定した馬について、禁止薬物に関する検査(理化学検査)を受けなければならない。この理化学検査は(公財)競走馬理化学研究所で行われている。
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負担重量のこと。現在はキロ制が採用されているが、初期の競馬は80斤、90斤といった斤(0.6キロ)が単位だったので、これが現在でも負担重量の言葉として残っている。