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牝2歳
調教師:友道康夫(栗東)
新馬戦は直線で楽々と抜け出して2着に3馬身1/2差の楽勝。ラスト2ハロンのレースラップが10秒9、10秒9と、非凡な瞬発力を見せつけた。母は2015年のターコイズS2着馬。本馬もマイル重賞での好勝負が期待できそうだ。
圧巻だったメイクデビュー中京(芝2000メートル)を振り返ると、無理することなくゲートを出て前半は後方の位置取りで進め、遅い流れでもしっかりと折り合って直線へ。少し気合を入れられた程度であっさり先頭に立つと、強く追われることがないままグングンと後続を突き放しての快勝だった。その圧倒的なパフォーマンスもさることながら、大きなフットワークも好印象。相当なスケールを感じさせた。今回は東京のマイル戦になるが、あの操縦性と脚力なら舞台替わりは問題にならないはず。まずは重賞勝利を、そして、その先を見据える一戦になる。
牝2歳
調教師:福永祐一(栗東)
デビュー前の調教で年上馬相手に悠々と先着し、その好調教通りに初陣を飾った。直線では追い出しを待つほどで大物感を漂わせ、勝ち時計も同日の新潟2歳Sで5着に相当。既に重賞好走が可能なレベルにある。
併走馬に大きく先着したデビュー前の調教から評判になっていた馬。メイクデビュー新潟(芝1600メートル)では単勝オッズ1.7倍という支持を集め、それに違わぬ完勝だった。好位直後で脚をため、鞍上の横山武史騎手は残り400メートル付近でも手綱を抑えたまま。残り200メートル付近からムチを入れて一気に追われると、抜群の反応を見せて楽々と後続を突き放してみせた。父エピファネイアは福永祐一調教師が騎手時代に菊花賞を制覇した馬。また、本馬の手綱を取る横山武史騎手はエピファネイア産駒のエフフォーリアでGⅠ3勝を挙げている。ともにゆかりのある血統馬で牝馬の大舞台を目指す。
牝2歳
調教師:手塚貴久(美浦)
中山のデビュー戦は好位から早々に先頭に並びかけ、最後は余力十分に抜け出しての1着。脚力の高さとともに、レースセンスの面でも非凡さが窺えた。レースのラスト2ハロンが11秒6、11秒2の加速ラップ。東京向きの瞬発力も兼ね備えている印象だ。
半兄がJRA、地方、海外を問わずダートで活躍しているフォーエバーヤング。父がリアルスティールからキズナに変わった本馬も当然のように耳目を集め、メイクデビュー中山(芝1800メートル)では単勝オッズ1.2倍と、その期待のほどが窺える圧倒的な支持を受けた。レースは3番手のポジション。残り1400メートルからずっと加速し続けるラップのなかでも冷静沈着かつ息切れすることなく走り切り、直線で早めに先頭へ立ってラスト1ハロンは11秒2のラップでゴールした。鞍上のC.ルメール騎手は「これからが楽しみです」と期待のほどを語った。偉大な兄は2戦目にあっさり地方交流重賞勝ち。本馬も続けるか、注目だ。
牝2歳
調教師:松下武士(栗東)
新馬戦2着から迎えた2戦目が、早め先頭からラストはまったくの独壇場。2着馬に5馬身差をつけて初勝利を挙げた。半姉のミスエルテ(父Frankel)は2016年のファンタジーSの勝ち馬。本馬も早々に重賞制覇のチャンスだ。
メイクデビュー京都(芝1600メートル)は2着とはいえ、逃げ切ったダノンフェアレディもかなりの素質馬。1分33秒9の優秀な走破時計と、推定上がり3ハロン33秒8の数字が本馬の高い素質を物語っている。従って同舞台の前走は納得の勝利と言えるもの。開催最終週ながら走破時計は初戦を0秒4上回り、4コーナー出口で早々に先頭に立って直線は後続を突き放すという好パフォーマンスからも、改めて能力を示す格好となった。6月以来の実戦になるが、丹念に乗り込まれ、10月17日の1週前追い切りでは併走馬を追走して先着。出走態勢が整っていることはもちろん、さらにパワーアップを遂げた印象も受ける。
牝2歳
調教師:萩原清(美浦)
新馬戦はレベルの高い一戦。2着馬が次走を2歳コースレコードで勝ち、3着馬は2戦目を5馬身差で勝ち上がった。本馬もオープン特別・クローバー賞(札幌・芝1500メートル)2着で能力の高さを改めて証明。新馬同様の東京マイルで重賞制覇を目指す。
前走のオープン特別・クローバー賞は、2歳コースレコードでの決着で勝ち馬が強かったが、本馬の走破タイムでも例年なら優に勝ち時計のレベル。さらに3着馬を2馬身1/2離しており、決して悲観する内容ではなかった。むしろ初コースながら正攻法の競馬ができた点で、大きな収穫があったとみるべきだろう。今回のメンバーで、東京・芝1600メートルを走ったことがあるのは本馬だけ。経験の差で他馬をリードしているうえ、その勝った新馬戦もハイレベルかつレースのラスト2ハロン11秒0、10秒9という速いラップのなかでの抜け出しだった。重賞でも期待が高まるのは当然と言えよう。
牝2歳
調教師:武井亮(美浦)
新馬戦は、敗れたとはいえ2歳レコードタイムが記録されたなかでの2着。自身の1分32秒9のタイムも十分に優秀だった。前走は順当勝ちと言えるもので、鋭く抜け出してきた勝ち方も好印象。重賞でも通用しそうだ。
好タイムの2着だったメイクデビュー中山(芝1600メートル)は、開幕週の絶好の馬場コンディション。2戦目となった同舞台の前走は開催最終週で、さすがに時計短縮とはならなかったが、デビュー戦とは違って少し脚をためる形の競馬。直線半ばまで前の馬を壁にして、そこから一気に抜け出してきたあたり、心身ともに大きな成長が見られたのは間違いなさそうだ。実際、同日に同舞台で行われた2歳1勝クラス・サフラン賞の優勝タイムを0秒9も上回っていた。半兄コンティノアール(父ドレフォン)はオープン特別・カトレアSを勝って翌年はUAEダービー(G2)で3着。早くから活躍できる血筋であることも強調材料になる。
牝2歳
調教師:矢作芳人(栗東)
マイペースで逃げることができたとはいえ、新馬戦は6馬身差の逃げ切り勝ち。その新馬戦の時点で502キロと牝馬としては大柄で、これからさらに良くなっていきそうだ。2戦目での上昇度に注目したい。
母は目立った成績を残せなかったが、祖母Folkloreは2005年にメイトロンS、BCジュベナイルフィリーズとアメリカのG1を2勝。近親には無敗の三冠馬となったコントレイルがいるという血統だ。その良質な血統と直前の栗東坂路での好調教もあって、前走のメイクデビュー新潟(芝1600メートル)は1番人気に支持された。レースはサッとハナを奪い、4コーナー手前で一度リードを広げて直線は追い出しを待つ余裕。残り400メートルあたりで仕掛けると後続を引き離す快勝だった。大型馬でまだ緩さが残るところをみると、良化の余地は大きそう。一気の相手強化に加えて斤量増と条件は簡単ではないが、通用するだけの素地は十分に備えている。
牝2歳
調教師:和田勇介(美浦)
メイクデビュー中山(芝1600メートル)は中団を追走し、4コーナーではかなり外を回るシーンがありながらも1着。荒削りではあったが、その分伸びしろも大きいはずだ。相手強化でも侮れない。
時計は水準レベルだったが、メイクデビュー中山の勝ち方はなかなか印象的。3、4コーナーの中間で一気に動き、まくりに近いような進出を見せて直線へ向くと、外から内の各馬をねじ伏せるようにして先頭に立って1着でゴールした。危うさを見せつつも、それがかえって奥深さを感じさせるような競馬ぶりだった。半兄のアルキメデス(父アドマイヤムーン)は、京都2歳S4着と早い時期から活躍し4歳で本格化を遂げて2013年の朝日チャレンジCを優勝。翌年の中山記念ではジャスタウェイの2着に好走した。本馬も兄同様の成長力を期待したいところだ。
(山下 健)
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