今週の注目レース

京成杯オータムハンデキャップ(GⅢ)

中山競馬場 1600メートル(芝・外)ハンデ 3歳以上オープン

出走馬情報

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アスコリピチェーノ

牝3歳

調教師:黒岩陽一(美浦)

  • 父:ダイワメジャー
  • 母:アスコルティ
  • 母の父:Danehill Dancer
ここに注目!

近親には地方交流重賞で活躍したファッショニスタ、2019年菊花賞2着のサトノルークスなどの活躍馬がいる。本馬は昨年の阪神ジュベナイルフィリーズ優勝を含め、同世代のマイルGⅠで3戦オール連対。一段とたくましくなった姿を期待したい。

1番人気に支持された前走のNHKマイルCは勝ち馬ジャンタルマンタルと0秒4差の2着。それまでの待機策から一転、好位を果敢に追走した。勝負どころまで抜群の手応えで走るも、直線ではなかなかスペースを見つけられず。内に進路を切り替えてから目を見張る伸びを見せたが、前を捕まえることはできなかった。2走前の桜花賞も勝ち馬ステレンボッシュから0秒1差の2着と、同世代トップ級の能力をアピール。休養期間中の心身の成長も見込め、ここは通過点にできる器だろう。楽しみな秋初戦を迎える。馬名の由来は「イタリアの都市名」。

ディオ

牡5歳

調教師:辻野泰之(栗東)

  • 父:リオンディーズ
  • 母:エターナルブーケ
  • 母の父:マンハッタンカフェ
ここに注目!

半兄が重賞3勝、昨年のマイルチャンピオンシップ2着、今年の安田記念3着のソウルラッシュ(父ルーラーシップ)という良血馬。本馬も前走の関屋記念2着で重賞にメドを立てている。4走前に勝利した中山マイルの舞台にも自信を持って挑める。

8番人気だった前走の関屋記念。3月のダービー卿チャレンジT(11着)以来4度目の重賞挑戦は、好位からじわじわと脚を伸ばして0秒2差の2着に好走。同じく2着だった2走前の米子S(リステッド・京都・芝1600メートル)に続いてトゥードジボンの逃げ切りを許す形にはなったが、自身の走りはできた印象。騎乗した岩田康誠騎手も「初めて乗りましたが能力がありますね」と振り返った。昨年末の2勝クラスから今年3月のリステッドまで3連勝し、一気に本格化を果たした印象。重賞で初連対した今の勢いなら、強敵がそろったここでも互角以上の戦いができそうだ。馬名の由来は「神(伊)」。

エエヤン

牡4歳

調教師:伊藤大士(美浦)

  • 父:シルバーステート
  • 母:シルクヴィーナス
  • 母の父:ティンバーカントリー
ここに注目!

昨年のニュージーランドTをセンス抜群の走りで制覇するなど、今回と同じ中山マイルで3連勝して一気に頭角を現した。2走前のダービー卿チャレンジT(2着)で改めて高い舞台適性を示しており、ここも楽しみな一戦になる。

昨年の年明けから未勝利、1勝クラス、ニュージーランドTと中山・芝1600メートルで3連勝。今年初戦の中山記念は13着だったが、2走前のダービー卿チャレンジTで一変。馬の気持ちに合わせた大逃げで2着に粘り、これで中山マイルでは4戦して3勝、2着1回の成績とした。気性面の課題は残されているとはいえ、この舞台ならば軽視は禁物だろう。前走のマイラーズCは折り合いを欠いたような走りになり17着でゴールしたが、引き続き展開面の鍵を握る一頭。最後までしぶとく粘り切っても驚けない。馬名の由来は「ええやん。良い(関西の方言)」。

オーキッドロマンス

牡3歳

調教師:手塚貴久(美浦)

  • 父:ロジャーバローズ
  • 母:エキナシア
  • 母の父:スニッツェル
ここに注目!

半姉は短距離路線で4勝を挙げてオープンクラス入りしたジュニパーベリー(父ゴールドシップ)。本馬が昨年の京王杯2歳S(3着)、今年のファルコンS(2着)で見せた地力は本物で、久々のマイル戦に対応できれば上位も十分に狙える。

前走のパラダイスS(リステッド・東京・芝1400メートル)はスッとハナを奪い、11秒台前半のラップで最後まで締まったペースを演出。2着馬とは1馬身差だったが、後続に隙を与えない完勝劇だった。騎乗した内田博幸騎手は「前走は速い流れに戸惑いましたが、メンコを外してすんなり自分の形に持ち込めました。柔らかい馬場状態(稍重)でも頑張ってくれました」と相棒をねぎらった。1200メートルの連勝で頭角を現したが、現状では1400メートル以上の距離のほうが自分のリズムを守れそうな印象がある。3歳馬だけに休養期間の成長にも期待したい。馬名の由来は「バラの品種名」。

ディスペランツァ

牡3歳

調教師:吉岡辰弥(栗東)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:ルパンⅡ
  • 母の父:Medaglia d'Oro
ここに注目!

半兄ファントムシーフ(父ハービンジャー)が昨年の共同通信杯をV、半姉ルピナスリード(父ダイワメジャー)もオープンクラス入りという堅実な母系の出身。今年のアーリントンCを制した本馬の切れ味は強烈で、直線で存在感を示しそうだ。

前走の関屋記念はスタートで後手を踏み、後方のイン追走から直線で外へ進路を切り替えたが、ラストは伸び切れず9着。騎乗したM.デムーロ騎手は「スタートであの位置取りになってしまいました。右回りの時ほどは瞬発力を発揮することができませんでした」と振り返った。未勝利(芝2000メートル)、1勝クラス(芝1600メートル)、アーリントンCと、全3勝が右回りの阪神コース。510キログラムを超える大型馬だけに、休養明け2戦目での上積みにも期待したいところだ。馬名の由来は「希望の光(伊)。勝ち続け、クラブの希望の光となってほしい」。

コラソンビート

牝3歳

調教師:加藤士津八(美浦)

  • 父:スワーヴリチャード
  • 母:ルシェルドール
  • 母の父:オルフェーヴル
ここに注目!

近親には重賞3勝をマークし、2022年香港ヴァーズ(G1)を制したウインマリリンがいる。本馬は前走の桜花賞こそ16着に敗れたが、昨年の京王杯2歳S優勝、阪神ジュベナイルフィリーズ3着の地力は本物だ。

メイクデビュー東京(芝1600メートル)ではボンドガール、チェルヴィニアに続く3着。2戦目で初勝利を挙げると、3連勝で京王杯2歳Sを制し重賞初勝利を挙げた。1600メートルの阪神ジュベナイルフィリーズでは3着を確保。フィリーズレビュー2着から臨んだ前走の桜花賞は好スタートから好位につけたが、向正面ではやや口を割るシーンもあって早めに苦しくなり、16着に敗れた。今回は約5か月の休み明け。引き続き距離への対応は鍵になるが、直線の長い阪神・外回りから中山に替わる点はプラスに働きそうな印象だ。馬名の由来は「心(スペイン語)+鼓動。心の音」。

セルバーグ

牡5歳

調教師:鈴木孝志(栗東)

  • 父:エピファネイア
  • 母:エナチャン
  • 母の父:キンシャサノキセキ
ここに注目!

昨年の中京記念を8番人気で優勝し、今年の小倉大賞典は10番人気で3着。人気薄での好走歴があるタイプだけに、大敗後でも警戒が必要だろう。持ち前のスピードは、開幕週の軽い芝で威力を増しそうだ。

12着に敗れた前走の中京記念。得意の逃げの手を狙ったが、最内枠の同型馬テーオーシリウス(14着)も譲らず、後続を大きく離す形でのハナ争いに。そこは制したが、4コーナー手前では余力が残っておらず、苦しい戦いになった。騎乗した和田竜二騎手も「反応よく(ゲートを)出したと思ったけど、相手も速かったです」と悔しがった。本レースは2019年にトロワゼトワルが1分30秒3のJRAレコードで逃げ切ったように、開幕週の良好な馬場コンディションで行われる重賞。スムーズな逃げがかなえば、一変があるかもしれない。馬名の由来は「人名より」。

カテドラル

牡8歳

調教師:池添学(栗東)

  • 父:ハーツクライ
  • 母:アビラ
  • 母の父:Rock of Gibraltar
ここに注目!

半兄には2015年エルムSを優勝したジェベルムーサ(父アグネスタキオン)がいる。本馬は近9戦で4着以下に敗れているが、2021年の本レースを優勝したように、舞台実績は十分。8歳の古豪が復活なるか、注目だ。

前走の中京記念(7着)はスタートで後手を踏み最後方付近を追走。4コーナーで外を回り伸びかけたものの、久々の入着とはならなかった。本レースは2021年にグレナディアガーズ(3着)、ステルヴィオ(7着)のGⅠ馬を含む強敵を抑えて優勝。同年のダービー卿チャレンジTでの2着を含め、中山・芝1600メートルの重賞は3戦2連対の成績を残している。適性の高さを武器に復活のきっかけをつかみたい。馬名の由来は「ロマネスク、ゴシック様式を兼ね備えるスペイン、アビラの大聖堂」。

(高木 翔平)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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