札幌・芝1800メートルで行われる牝馬限定のGⅢ。オープンクラスで実績を積んできた馬、ここから秋の大舞台を目指す上がり馬、古馬との初対決となる3歳馬など、秋のGⅠ戦線を見据えた牝馬たちによって争われる。今回は函館競馬場で行われた2021年を含めた過去10年の結果を中心に傾向を探った。
札幌競馬場で開催された過去9回に限定すると、馬番「1、2番」が5勝を挙げ3着内率が72.2%に達しているように、とにかく内枠が強い。昨年2着のウインピクシス(9番人気)、2020年1着のレッドアネモス(11番人気)など、人気薄の好走もあるので、1番と2番は必ず押さえておきたい。〔表1〕
馬番 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1、2番 | 5-3-5-5 | 27.8% | 44.4% | 72.2% |
3、4番 | 0-1-1-16 | 0% | 5.6% | 11.1% |
5、6番 | 0-2-2-14 | 0% | 11.1% | 22.2% |
7、8番 | 1-1-0-16 | 5.6% | 11.1% | 11.1% |
9、10番 | 2-1-0-15 | 11.1% | 16.7% | 16.7% |
11、12番 | 0-1-0-14 | 0% | 6.7% | 6.7% |
13、14番 | 1-0-1-10 | 8.3% | 8.3% | 16.7% |
過去10年で単勝3番人気以内の馬は3着内率50%とまずまず安定感がある。ちなみに、3番人気以内の馬がそろって4着以下に敗れた年は、過去10年で1度もなかった。軸馬は3番人気以内の馬から選ぶのが無難であろう。〔表2〕
単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
3番人気以内 | 7-3-5-15 | 23.3% | 33.3% | 50.0% |
4〜6番人気 | 0-5-1-24 | 0% | 16.7% | 20.0% |
7〜9番人気 | 2-2-3-23 | 6.7% | 13.3% | 23.3% |
10番人気以下 | 1-0-1-37 | 2.6% | 2.6% | 5.1% |
過去10年では前走が4大場(東京、中山、京都、阪神)だった馬の成績が優秀。その中でも、ヴィクトリアマイル〔4・4・4・10〕とマーメイドS〔2・2・2・16〕からの転戦馬には要注目。ヴィクトリアマイル組に関しては着順や着差はあまり気にしなくてもよく、マーメイドS組で3着以内に入った馬は、前走で勝ち馬とのタイム差が0.7秒以内だった。〔表3〕
前走の競馬場 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
4大場 | 8-8-8-55 | 10.1% | 20.3% | 30.4% |
ローカル場 | 1-2-2-42 | 2.1% | 6.4% | 10.6% |
地方競馬 | 0-0-0-2 | 0% | 0% | 0% |
海外のレース | 1-0-0-0 | 100% | 100% | 100% |
過去8年の優勝馬のうち7頭は過去1年以内に重賞を制していた。さらに、その7頭のうち6頭は前走で国内外のGⅠに出走していた。1着候補は過去1年間で重賞勝ちの実績があり、前走でGⅠを使われていた馬から選びたい。〔表4〕
(姫園 淀仁)
注記:表は横にスクロールすることができます。
年度 | 優勝馬 | 過去1年の主な重賞実績 | 前走 |
---|---|---|---|
2016年 | マコトブリジャール | 福島牝馬S1着 | 福島牝馬S |
2017年 | アエロリット | NHKマイルC1着 | NHKマイルC |
2018年 | ディアドラ | 秋華賞1着 | ドバイターフ |
2019年 | ミッキーチャーム | 阪神牝馬S1着 | ヴィクトリアマイル |
2020年 | レッドアネモス | 重賞5着以内なし | マーメイドS |
2021年 | テルツェット | ダービー卿CT1着 | ヴィクトリアマイル |
2022年 | テルツェット | クイーンS1着 | ヴィクトリアマイル |
2023年 | ドゥーラ | 札幌2歳S1着 | オークス |
ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。