函館・芝1200メートルで行われる2歳世代最初の重賞。デビュー前からここを目標にした、仕上がりの早い短距離志向の馬がそろう。今回は過去10年の傾向から、世代最初の重賞を的中させるための手がかりを導き出したい。
過去10年の出走馬の誕生月別成績で、3着内率が高いのは1月生まれの馬。2022年4番人気1着のブトンドール、2015年10番人気3着のヒルダなど、人気にかかわらず好走している。また、優勝馬10頭は全て1月から4月生まれの馬だった。一方、5月、6月生まれの馬の成績はやや厳しい。軸馬は1月から4月生まれの馬から選びたい。〔表1〕
誕生月 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1月 | 1-0-3-6 | 10.0% | 10.0% | 40.0% |
2月 | 2-4-0-24 | 6.7% | 20.0% | 20.0% |
3月 | 2-3-3-40 | 4.2% | 10.4% | 16.7% |
4月 | 5-2-3-30 | 12.5% | 17.5% | 25.0% |
5月 | 0-1-1-16 | 0% | 5.6% | 11.1% |
6月 | 0-0-0-2 | 0% | 0% | 0% |
過去10年のほとんどの出走馬は前走で1着だった。前走を比較する上で目安になるのは2着馬とのタイム差。前走で2着馬に0.3秒以上の差をつけて勝利していた馬の3着内率が高くなっている。2着馬とのタイム差をチェックして有力馬を探し出したい。〔表2〕
注記:表は横にスクロールすることができます。
前走の着順・タイム差 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1着(1秒以上) | 0-1-0-2 | 0% | 33.3% | 33.3% |
1着(0.6〜0.9秒) | 2-1-1-12 | 12.5% | 18.8% | 25.0% |
1着(0.3〜0.5秒) | 2-4-3-24 | 6.1% | 18.2% | 27.3% |
1着(0.1〜0.2秒) | 3-4-3-45 | 5.5% | 12.7% | 18.2% |
1着(タイム差なし) | 3-0-2-28 | 9.1% | 9.1% | 15.2% |
2着以下 | 0-0-1-7 | 0% | 0% | 12.5% |
前走で新馬戦を勝ち上がった1戦1勝の馬に人気が集まりがちだが、新馬戦で敗れ未勝利戦を勝ち上がった馬も意外に侮れない。特に、「新馬戦2着→未勝利戦1着」という臨戦過程の馬は、2021年ナムラリコリス、2019年ビアンフェ、2017年カシアスと優勝例が少なくないので要注目だ。一方、過去10年で前走が地方のレースだった馬の好走例はない。〔表3〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
新馬 | 7-8-9-79 | 6.8% | 14.6% | 23.3% |
未勝利 | 3-2-1-23 | 10.3% | 17.2% | 20.7% |
地方のレース | 0-0-0-16 | 0% | 0% | 0% |
過去10年の枠番別成績において勝率が高いのは6枠と8枠。キャリアの浅い2歳馬のレースだけに、馬群に揉まれるリスクの少ない外枠はレースがしやすいのかもしれない。一方、内枠からは下位人気馬の激走がよく見られる。外枠の馬を軸にして内枠へ流す馬券が面白そうだ。〔表4〕
(姫園 淀仁)
枠番 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1枠 | 1-0-2-13 | 6.3% | 6.3% | 18.8% |
2枠 | 0-0-2-16 | 0% | 0% | 11.1% |
3枠 | 1-4-3-10 | 5.6% | 27.8% | 44.4% |
4枠 | 0-1-2-16 | 0% | 5.3% | 15.8% |
5枠 | 1-2-0-15 | 5.6% | 16.7% | 16.7% |
6枠 | 3-2-0-15 | 15.0% | 25.0% | 25.0% |
7枠 | 1-1-0-17 | 5.3% | 10.5% | 10.5% |
8枠 | 3-0-1-16 | 15.0% | 15.0% | 20.0% |
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