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牡4歳
調教師:田中博康(美浦)
母の父がトウカイテイオーというオールドファンにはたまらない血統。近2戦では結果を残せなかったが、秘めるポテンシャルはここでも上位だろう。デビューから5戦連続で走った得意の1800メートルに戻って反撃がある。
1番人気に支持された前走・新潟大賞典。中団馬群から末脚勝負にかけたが、直線で伸びることなく11着に敗れた。騎乗した津村明秀騎手は「イレ込みが激しく、レース前からテンションが上がってしまいました。一歩目でトモを落としましたし、チグハグな内容でかわいそうな競馬になってしまいました」と肩を落とした。海外初遠征だった2走前・香港ヴァーズ(G1・芝2400メートル、8着)からの帰国初戦。目に見えない疲れがあったのかもしれない。1800メートル戦は5戦全てで3着以内に好走。力を出し切ることができれば、昨年セントライト記念に続く重賞2勝目が見られそうだ。馬名の由来は「生き様(独)。父名、母名より連想。生き様で魅了する馬になるように」。
牡7歳
調教師:池江泰寿(栗東)
半兄が2019年菊花賞、2021年天皇賞(春)を制したワールドプレミア(父ディープインパクト)という良血馬。自身も2020年日本ダービーで3着に好走した。長期休養明けは2022年の鳴尾記念で制しており、警戒が必要だ。
昨年4月に走った前走・大阪杯は9着。3番人気の評価を受けていたが、直線で上位争いに加わることはできなかった。騎乗した川田将雅騎手は「具合良くレースを迎えられました。今日に関しては精一杯頑張った結果だと思います」と振り返った。その後に屈腱炎が判明し、ここは約1年2か月ぶりの実戦。普通なら大きな割り引きが必要となりそうなところだが、2022年の鳴尾記念を約1年4か月ぶりで優勝した実績がある。中495日での重賞Vは、グレード制を導入した1984年以降の平地重賞で最も長い休養明けでの勝利だった。久々不問の素質馬が、“2度目の復活V”を目指す。馬名の由来は「世界旅行者(独)」。
牡5歳
調教師:橋口慎介(栗東)
祖母が2010年ブリーダーズカップフィリー&メアスプリント(G1・アメリカ)を優勝したドバイマジェスティという良血馬。本馬は重賞では結果を出していないが、1800メートル戦で実に4勝。距離適性を生かして初タイトルを目指す。
今回と同じ1800メートルの重賞だった3走前・小倉大賞典。好位から積極的な運びを見せたが、速い上がりを使った上位馬たちに差され4着に敗れた。騎乗した鮫島克駿騎手は「ペースが流れて、位置取りはカシオペアSを勝った時のような形でしたが、前を捕まえに行った分、止まった感じです。脚は使っているのですが」と敗因を説明した。ハイレベルと目される5歳世代。2021年朝日杯フューチュリティSでは、ドウデュース、セリフォス、ダノンスコーピオンといった強力馬に次ぐ4着に入り、のちに皐月賞を制したジオグリフには先着した。ここで待望の初重賞タイトルを目指す。馬名の由来は「海風(アラビア語)。母名より連想」。
せん5歳
調教師:中内田充正(栗東)
母は2005年フローラSなど重賞3勝を挙げたディアデラノビアという母系の出身。直線で強烈にはじけた前走の3勝クラス・スピカS(中山・芝1800メートル)で4勝目をマークし、素質馬復調のムードを感じさせる。
まずまず骨っぽいメンバーがそろっていた前走の3勝クラス・スピカS。道中は中団後方で脚をため、直線で一気に加速した。凝縮した馬群の1頭分だけ空いたスペースを伸び、2着馬に1馬身1/2差をつけて勝利。母ディアデラノビア譲りの切れ味は重賞級と思えるものだった。デビュー戦2着を含め、条件戦で敗れた相手にはピースオブエイト、ジャスティンパレス、ローシャムパーク、ミッキーゴージャスなど、のちの重賞好走馬が複数おり、戦ってきた相手が強すぎて出世が遅れた印象もある。強敵相手の経験を自信に、久々の重賞で存在感を示す。馬名の由来は「素晴らしい日(スペイン語)。母名より連想」。
牡5歳
調教師:上原博之(美浦)
2022年アーリントンC(8着)以来の重賞出走となった前走・ダービー卿チャレンジTで4着に善戦。2走前の3勝クラス・幕張S(中山・芝1600メートル、1着)で見せた能力が重賞でも通用することを証明している。
3番人気だった前走・ダービー卿チャレンジT。淡々と運んだ逃げ馬と先行馬がワンツーを決める流れのなか、中団後方から差して4着に入った。騎乗した大野拓弥騎手は「前が残る展開でしたが、最後は盛り返しています。今後が楽しみです」と、さらなる飛躍を予感していた。昨年の本レース優勝馬のジャスティンカフェは、ダービー卿チャレンジT2着からの臨戦。中山コースで届かなかった末脚が、タフで長い東京の直線で輝きを増した経緯にも重なる部分がある。2走前の3勝クラス・幕張Sで5馬身差の勝利を飾った能力は確か。1800メートルへの距離延長をクリアできれば、十分にチャンスはあるだろう。馬名の由来は「冠名+記念品」。
せん5歳
調教師:堀宣行(美浦)
祖母が1994年の安田記念とマイルチャンピオンシップをはじめ重賞6勝を挙げたノースフライト。本馬は一時期不振に陥ったが、2連勝で前走の3勝クラス・春興S(中山・芝1600メートル)を制し、軌道に乗った印象だ。
2番人気で勝利してオープンクラス入りを決めた前走の3勝クラス・春興S。中団からメンバー中最速タイの上がり3ハロン33秒5(以下推定)の末脚を繰り出し、豪快に差し切った。1馬身以上突き放した3着ラケマーダが次戦を勝っており、レースレベルも低くなかった。同じくメンバー中最速の上がり3ハロン34秒8ではじけた2走前の2勝クラス(中山・芝1600メートル)では、同年のチューリップ賞、桜花賞でともに3着だったペリファーニアに勝利。戦ってきた相手を考慮すれば、重賞初挑戦のここでも楽しみは大きい。初勝利が今回と同じ東京・芝1800メートルなら、マイルからの距離延長にも不安はないだろう。馬名の由来は「虹(タイ語)」。
牝5歳
調教師:宗像義忠(美浦)
強烈な決め手が持ち味。近6戦中4戦でメンバー中最速の上がり3ハロンタイム(推定)をマークしている。GⅠ初挑戦の前走・ヴィクトリアマイルも鋭く伸びて5着を確保しており、展開次第で突き抜けるシーンもありそうだ。
13番人気で5着だった前走・ヴィクトリアマイル。出遅れて道中は最後方でじっと我慢。直線で前との差をじわじわと詰める姿にあわやのシーンを予感させた。強敵ぞろいの一戦で見せたメンバー中最速の末脚は、GⅠ級のポテンシャルの証明と言っていいだろう。騎乗した横山和生騎手は「ナミュールとモリアーナを見ながら運びました。一瞬、3着はあるかと思ったのですが。広くて大きい競馬場が合うし、距離は1600メートルから1800メートルくらいがいいですね」と振り返った。全4勝中3勝が芝1800メートルで、前回の勝利は今回と同条件だった。前が止まる展開になれば、直線で一気に強襲する。馬名の由来は「冠名+血筋(仏)」。
牡5歳
調教師:鈴木孝志(栗東)
好走のタイミングを捉えづらいタイプだが、8番人気の2023年中京記念で重賞初V、10番人気の2走前・小倉大賞典では3着に好走している。高配当を演出するタイプだけに、ここも侮れない。
極端な成績が続くが、狙いどころは分かりやすいタイプなのかもしれない。3着以内に入った直近3回は全てハナをリズム良く運んだもの。大逃げに出た2走前・小倉大賞典も前半1000メートル通過タイム57秒2という絶妙なペースを刻み、しぶとく3着に粘り込んだ。騎乗した今村聖奈騎手は「馬場が乾いてきて内がいいと思っていました。ハイペースになっても粘ってくれるのがこの馬の持ち味。よく頑張ってくれました」と相棒をねぎらった。同じように、昨年夏に重賞初勝利を挙げた中京記念も逃げ切りだった。2桁着順に敗れた前走、3走前、4走前はいずれも控える競馬での敗戦。今回も好スタートから得意パターンに持ち込みたい。馬名の由来は「人名より」。
(高木 翔平)
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