1981年から春の東京開催の芝1400メートルで行われてきた名物レース。安田記念の前哨戦に位置付けられており、近年は混戦模様になることが多く馬券的な妙味もある一戦だ。今回は過去10年のデータから傾向を探っていく。
過去10年の出走馬には、前走が高松宮記念かダービー卿チャレンジTだった馬が多い。成績が良いのは高松宮記念組で、2020年から4年連続で連対馬を出している。その中でも、オープンクラスの芝1400メートル戦を勝った経験のある馬は〔4・1・1・7〕(3着内率46.2%)と、より好走率が高くなる。〔表1〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
高松宮記念 | 6-3-3-19 | 19.4% | 29.0% | 38.7% |
ダービー卿CT | 2-2-2-25 | 6.5% | 12.9% | 19.4% |
東京新聞杯 | 1-2-1-1 | 20.0% | 60.0% | 80.0% |
洛陽S | 1-0-0-0 | 100% | 100% | 100% |
京都牝馬S | 0-2-0-1 | 0% | 66.7% | 66.7% |
マイラーズC | 0-1-2-4 | 0% | 14.3% | 42.9% |
谷川岳S | 0-0-1-5 | 0% | 0% | 16.7% |
阪神C | 0-0-1-0 | 0% | 0% | 100% |
直線が長く前へ行くスピードだけでは通用しないのが東京・芝1400メートル。とはいえ、後方からの競馬では前を捕まえ切れないリスクもあり、いかに好位置でレースを進められるかがカギになる。レースでの位置取りを予想する際の参考として、過去10年の前走の4コーナー通過順別の成績を調べてみると、前走の4コーナーを3番手から5番手で通過した馬の好走率が高く、2番手以内や6番手以下だった馬は低くなっている。〔表2〕
注記:表は横にスクロールすることができます。
前走の4コーナー通過順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
2番手以内 | 0-2-1-19 | 0% | 9.1% | 13.6% |
3〜5番手 | 4-4-2-17 | 14.8% | 29.6% | 37.0% |
6番手以下 | 6-4-7-85 | 5.9% | 9.8% | 16.7% |
過去10年で当レースと相性の良い種牡馬はロードカナロア。2020年に3着以内を独占して以降は毎年馬券に絡んでいる。一方、ノーザンダンサー系種牡馬の産駒は成績が悪く、過去10年で延べ21頭が出走したが、馬券に絡んだのは2018年2着のキャンベルジュニアだけである。〔表3〕
(姫園 淀仁)
注記:表は横にスクロールすることができます。
種牡馬 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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ロードカナロア | 2-1-3-6 | 16.7% | 25.0% | 50.0% |
ディープインパクト | 1-1-1-11 | 7.1% | 14.3% | 21.4% |
アドマイヤムーン | 1-0-0-7 | 12.5% | 12.5% | 12.5% |
スウェプトオーヴァーボード | 1-0-0-2 | 33.3% | 33.3% | 33.3% |
リアルインパクト | 1-0-0-2 | 33.3% | 33.3% | 33.3% |
サクラプレジデント | 1-0-0-1 | 50.0% | 50.0% | 50.0% |
Raven's Pass | 1-0-0-1 | 50.0% | 50.0% | 50.0% |
タイキシャトル | 1-0-0-0 | 100% | 100% | 100% |
ミッキーアイル | 1-0-0-0 | 100% | 100% | 100% |
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