昨年の京都新聞杯で重賞初制覇を果たしたサトノグランツは、同年秋には菊花賞トライアルの神戸新聞杯を制した。また、2022年の京都新聞杯で3着となったボルドグフーシュは、同年秋の菊花賞と有馬記念でそれぞれ2着に好走している。3週後に迫った日本ダービーはもちろん、秋以降のビッグレースを展望するうえでも見逃せない一戦だ。今回は、中京・芝2200メートルで開催された2021年と2022年を含む過去10年のレース結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみたい。
過去10年の3着以内馬30頭中26頭は、前走が国内、かつ前走の4コーナー通過順が3番手から8番手だった。一方、2番手以内だった馬は3着内率9.4%、9番手以下だった馬は同3.1%と、それぞれ苦戦している。前走の4コーナーを2番手以内や9番手以下で通過していた馬は、疑ってかかるべきだろう。〔表1〕
注記:表は横にスクロールすることができます。
前走の4コーナー通過順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
2番手以内 | 0-1-2-29 | 0% | 3.1% | 9.4% |
3〜8番手 | 9-9-8-48 | 12.2% | 24.3% | 35.1% |
9番手以下 | 1-0-0-31 | 3.1% | 3.1% | 3.1% |
過去10年の3着以内馬30頭中24頭は、“京都・阪神の1勝クラス以上のレース”において4着以内に入った経験がある馬だった。一方、この経験がなかった馬は3着内率8.7%と苦戦している。関東圏やローカル場(札幌・函館・福島・新潟・中京・小倉)でしか実績を残せていない馬は、扱いに注意した方がよさそうだ。〔表2〕
経験の有無 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
あり | 8-8-8-46 | 11.4% | 22.9% | 34.3% |
なし | 2-2-2-63 | 2.9% | 5.8% | 8.7% |
なお、“京都・阪神の1勝クラス以上のレース”において4着以内となった経験がなかったにもかかわらず3着以内に入った6頭のうち3頭には、JRAの重賞で4着以内となった経験があった。一方、この経験がなかった馬は3着内率4.7%とより苦戦しているので評価を下げたい。〔表3〕
経験の有無 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
あり | 2-0-1-2 | 40.0% | 40.0% | 60.0% |
なし | 0-2-1-61 | 0% | 3.1% | 4.7% |
過去9年の3着以内馬27頭中20頭は、前走との間隔が中5週以上だった。一方、中4週以内だった馬は3着内率11.7%とやや苦戦している。前走との間隔が比較的短い馬は、過信禁物とみるべきだろう。〔表4〕
前走との間隔 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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中4週以内 | 4-2-1-53 | 6.7% | 10.0% | 11.7% |
中5週以上 | 5-7-8-41 | 8.2% | 19.7% | 32.8% |
過去5年の3着以内馬15頭中13頭は、前走の馬体重が480キログラム以上だった。一方、480キログラム未満だった馬は3着内率8.0%と苦戦している。近年の傾向を重くみるならば、馬体重もチェックしておいた方がよさそうだ。〔表5〕
(伊吹 雅也)
前走の馬体重 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
480kg未満 | 1-0-1-23 | 4.0% | 4.0% | 8.0% |
480kg以上 | 4-5-4-24 | 10.8% | 24.3% | 35.1% |
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