今週の注目レース

中山グランドジャンプ(J・GⅠ)

中山競馬場 4250メートル(芝・外)定量 4歳以上障害オープン

出走馬情報

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マイネルグロン

牡6歳

調教師:青木孝文(美浦)

  • 父:ゴールドシップ
  • 母:マイネヌーヴェル
  • 母の父:ブライアンズタイム
ここに注目!

好メンバーだった昨年の東京ハイジャンプ(J・GⅡ・芝3110メートル)で重賞初制覇を飾ると、中山大障害(J・GⅠ・芝4100メートル)も圧勝。今年初戦の阪神スプリングジャンプ(J・GⅡ・芝3900メートル)も快勝して5連勝中と、勢いが止まらない。ここでも堂々の主役を務める。

前走の阪神スプリングジャンプ(J・GⅡ)は先行各馬を自ら捕まえにいって早めに先頭へ。セーフティーリードを作って最終障害を迎え、ラストは流す余裕を見せての快勝だった。あらためて最強であること示す圧巻のパフォーマンス。コンビを組む石神深一騎手は「強かったですね。隙が無いというか、ウイークポイントが見当たらないような勝ち方だったと思います。中山大障害(J・GⅠ)からさらに力をつけていますし、それでいてまだ良くなる余地を感じますからね。オジュウチョウサンと同等レベルの素質を感じる馬です。普通に回ってくれば結果はついてくるでしょう」と、強気の姿勢で大一番に臨む。

エコロデュエル

牡5歳

調教師:岩戸孝樹(美浦)

  • 父:キタサンブラック
  • 母:クラリネット
  • 母の父:Giant's Causeway
ここに注目!

昨年の京都ジャンプS(J・GⅢ・芝3170メートル)で重賞初制覇。近2走はマイネルグロンには離されたが、ともに見せ場は十分だった。荒削りの分だけ伸長の余地は大きく、スムーズな競馬ができれば逆転も見えてくる。

2走前の中山大障害(J・GⅠ・芝4100メートル)は3着、前走の阪神スプリングジャンプ(J・GⅡ・芝3900メートル)は2着。いずれも長くいい脚を使って差を詰めており、脚力は確かだ。今回は主戦の草野太郎騎手が負傷のため、小野寺祐太騎手が手綱を取る。その小野寺騎手は「難しいイメージを持っていましたが、調教では思っていた以上に行儀が良かったですね。このあたりは草野騎手が色々なことをしっかり教えてきたのだなというのを強く感じました。非常に高いポテンシャルを持った馬ですし、代打の騎乗ということで余計な先入観を持たずに挑めるのはむしろいいのではないでしょうか。ベストの結果が出るよう、攻めの騎乗でいきます」と、意欲十分だ。

ニシノデイジー

牡8歳

調教師:高木登(美浦)

  • 父:ハービンジャー
  • 母:ニシノヒナギク
  • 母の父:アグネスタキオン
ここに注目!

一昨年の中山大障害(J・GⅠ・芝4100メートル)の勝ち馬。連覇を狙った昨年の中山大障害では積極果敢な競馬で2着に入り、あらためて地力の高さを示した。身上のしぶとさを生かすことができれば、J・GⅠ2勝目を挙げるシーンもありそうだ。

昨年の中山大障害(J・GⅠ・芝4100メートル)はビレッジイーグルと激しい先行争いをしての2着連対確保。前走の阪神スプリングジャンプ(J・GⅡ・芝3900メートル)も前で踏ん張っての4着と、ひと頃の不振からは完全に立ち直っている。騎乗する五十嵐雄祐騎手は「気温が上がって体調がいいのか、昨年の秋より間違いなくいい雰囲気にあると思います。前走はこの馬らしい推進力が見られましたし、それでいて折り合いに問題がなかったように、リラックスして走れていましたからね。前からは離されましたが、結果以上にいい内容だったと思います。今回も良馬場なら前で立ち回って上位争いができるでしょう」と、期待のほどを語った。

イロゴトシ

牡7歳

調教師:牧田和弥(栗東)

  • 父:ヴァンセンヌ
  • 母:イロジカケ
  • 母の父:クロフネ
ここに注目!

昨年の本レースは重馬場が奏功した面もあっただろうが、レース史上に残る圧勝劇でJ・GⅠ初制覇を遂げた。秋は1戦に留まるなど順調さを欠いているが、今回は平地を1度使って予定通りの参戦。連覇での復活を目指す。

昨年の本レースは障害キャリア4戦目。障害オープンクラス2戦目での優勝だった。類まれな障害センスを疑う余地はなく、雨が降る馬場コンディションを物ともせず後続を大差突き放したように、持久力も相当なものがある。秋の東京ハイジャンプ(J・GⅡ・芝3110メートル)はやや物足りなさを覚える6着だったが、夏負けが尾を引いて態勢が整っていなかったよう。参考外と判断していいはずで、この一戦だけで見限るのは早計というものだ。その後はしっかりと休養をして、連覇を狙う今回は平地を挟んでの臨戦。中間の調教内容としてはむしろ昨年以上ではと思える。九州産の星が再び輝きを取り戻せるのか、注目したい。

ジューンベロシティ

牡6歳

調教師:武英智(栗東)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:アドマイヤサブリナ
  • 母の父:シンボリクリスエス
ここに注目!

昨年の本レースは6着だったが、当時が障害5戦目。経験不足も出た印象だ。その後、東京ジャンプS(J・GⅢ・芝3110メートル)と阪神ジャンプS(J・GⅢ・芝3140メートル)を連勝して一気に本格化。昨年以上の走りが見られそうだ。

オープン特別・春麗ジャンプSを使って本番というローテは昨年と同じだが、今年は重賞2勝の上積みがあるうえ、地力も経験も大きく増しての挑戦。当然昨年のリベンジといきたいところだろう。騎乗する森一馬騎手は「初めてまたがった時からいい雰囲気がある馬だなと思いました。まだ乗り手に挑戦してくるようなところがあるので、本番までにしっかりとコミュニケーションを取っていきたいですね。自分が乗ってJ・GⅠを2勝したメイショウダッサイ同様、トップクラスの障害馬の背中だと感じますし、まだ良くなる印象もあります。力を出し切ればチャンスはあると思います」と意気込んでいる。

ビレッジイーグル

牡7歳

調教師:竹内正洋(美浦)

  • 父:ベーカバド
  • 母:トキノナスティア
  • 母の父:ニューイングランド
ここに注目!

重賞勝ちこそないが、中山グランドジャンプの前哨戦であるオープン特別・ペガサスジャンプS(中山・芝3350メートル)を3連覇中。中山適性と能力は高く評価できる。J・GⅠでは健闘止まりだが、毎年パワーアップしている印象。今年こそはの気持ちだろう。

オープン特別・ペガサスジャンプSを3連覇している実力馬で、J・GⅠは過去5着、5着、5着、7着、4着と経験も豊富。昨年は平地での初勝利を挙げるなど、年齢を経ての進化もうかがえる。コンビを組む大江原圭騎手は「切れる脚がないので着差はつきませんでしたが、前走は直線に入るところで“これは勝ったな”と思えたほど。あらためて力をつけているなと感じました。ハナにこだわっているわけではなく、むしろ集中して走ることを思えば、前から離れた好位で競馬するのが理想です。その位置取りができれば、これまで以上の結果も出るのではないかと期待しています」と、見通しを語った。

ダイシンクローバー

せん8歳

調教師:高橋一哉(栗東)

  • 父:キンシャサノキセキ
  • 母:ヒシディーバ
  • 母の父:Fusaichi Pegasus
ここに注目!

昨年の本レースは離された3着だったが、雨の降る重馬場のなかでも最後にしぶとく差してきたあたり、持久力はトップレベル。続く京都ハイジャンプ(J・GⅡ・芝3930メートル)で重賞勝ちを果たした。8歳の今年も上位争いになっていい。

昨年はオープン特別・中山新春ジャンプS(中山・芝→ダート3200メートル)で初の特別勝ちを果たすと、オープン特別・ペガサスジャンプS(中山・芝3350メートル)2着、中山グランドジャンプ(J・GⅠ)3着を経て、京都ハイジャンプ(J・GⅡ)を制覇。秋は健闘止まりだったが、7歳にして充実のシーズンとなった。特筆すべきは驚異的なスタミナ。重賞勝ちを果たした京都ハイジャンプを筆頭に、3200メートル以上の障害戦では3着、7着、5着、6着、1着、2着、3着、1着、6着と大きく崩れていない。昨年の中山グランドジャンプは過酷な重馬場のなか、最後に脚を使って3着に浮上。持久力勝負なら侮れない。

フロールシュタット

牡5歳

調教師:戸田博文(美浦)

  • 父:クロフネ
  • 母:フロールデセレッソ
  • 母の父:スウェプトオーヴァーボード
ここに注目!

オープンクラスでの勝利はないが、障害オープンクラス入りして以降、大きく崩れたのは11着だった前々走だけという堅実派。着差は大きかったが、昨年の東京ハイジャンプ(J・GⅡ・芝3110メートル)でも5着に健闘した。障害初勝利を挙げた中山で、躍進を狙う。

距離、競馬場、馬場コンディションを問わず、高確率で上位争いしているあたりが能力の高さ。J・GⅠは初めてだが、注意すべき一頭になりそうだ。騎乗する上野翔騎手は「中山で障害未勝利(芝→ダート2880メートル)を勝って時以来の騎乗になりますが、当時の印象から適性はあると思っていますし、オープン特別・清秋ジャンプS(中山・芝3210メートル、5着)、東京ハイジャンプ(J・GⅡ、5着)で健闘した実績からも力はある馬です。さすがに大きなことは言えませんが、4月6日の障害オープンを除外になったくらいなので、出走態勢は整っていますし、むしろ乗り込みが進んだ分、仕上がりはいいと思います。ひとつでも上を目指して頑張りたいです」と、抱負を語った。

(山下 健)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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