GⅡ時代から強豪馬が集うレースだったが、2017年にGⅠに昇格してからはさらに好メンバーがそろうようになった。人気馬が順当に勝つこともあれば、大波乱になることもある馬券的に楽しみなレースなので、GⅠ昇格後の過去7回のデータから傾向を探ってみた。
過去7年の3着以内馬延べ21頭中20頭は4歳か5歳だった。中でもGⅠ勝ちの経験があった4歳馬と5歳馬の成績は〔3・5・4・14〕で連対率は30%を超え、3着内率も50%近くになる。一方、6歳以上の馬で馬券に絡んだのは2017年2着のステファノスしかおらずデータ的には軽視できそうだ。〔表1〕
年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
4歳 | 2-3-5-22 | 6.3% | 15.6% | 31.3% |
5歳 | 5-3-2-28 | 13.2% | 21.1% | 26.3% |
6歳以上 | 0-1-0-30 | 0% | 3.2% | 3.2% |
過去7年で出走頭数自体は少ないのだが、牝馬の好走率が高く、2020年から2023年まで4年連続で牝馬が連対している。特に、4番人気以内に支持された牝馬の成績は〔2・3・0・2〕で、連対率は71.4%になる。牝馬が上位人気に推されていたら、軸候補になりそうだ。〔表2〕
性別 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
牡・せん | 5-4-7-73 | 5.6% | 10.1% | 18.0% |
牝 | 2-3-0-7 | 16.7% | 41.7% | 41.7% |
ここを春の目標に据えている馬は多く、前走と同じ騎手が騎乗していた馬と、前走から騎手が乗り替わった馬では好走率が大きく違う。出走頭数はほぼ同じながら、連対率は4倍近く、3着内率も3倍近く違うので、重視すべきは前走と騎手が替わっていない馬だ。〔表3〕
騎手 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
前走と同じ騎手 | 6-5-4-34 | 12.2% | 22.4% | 30.6% |
乗り替わり | 1-2-3-46 | 1.9% | 5.8% | 11.5% |
過去7年では、前走でGⅠやGⅡを使われていた馬の好走率が高い。その中でも注目したいのは前走GⅡ組。具体的には、金鯱賞か中山記念で5着以内に入っていた馬である。該当する馬の成績は〔4・2・2・17〕で、2022年8番人気1着のポタジェ、2019年9番人気1着のアルアインなど、人気薄で好走した馬もいるので要注目だ。〔表4〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
GⅠ | 1-2-1-10 | 7.1% | 21.4% | 28.6% |
GⅡ | 4-5-5-55 | 5.8% | 13.0% | 20.3% |
GⅢ | 1-0-1-10 | 8.3% | 8.3% | 16.7% |
オープン特別 | 0-0-0-1 | 0% | 0% | 0% |
3勝クラス | 0-0-0-1 | 0% | 0% | 0% |
海外G1 | 1-0-0-3 | 25.0% | 25.0% | 25.0% |
GⅠ昇格後の優勝馬7頭は全て当レースで4コーナーを5番手以内で通過していた。ちなみに7頭の優勝馬のうち5頭は前走で4コーナーを4番手以内で通過していた。これに当てはまらなかったジャックドールとポタジェも過去には先行して結果を残していたので、1着候補は前へ行く馬から選びたい。〔表5〕
(姫園 淀仁)
注記:表は横にスクロールすることができます。
年度 | 優勝馬 | 4コーナー通過順 | 前走の4コーナー通過順 |
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2017年 | キタサンブラック | 2番手 | 2番手 |
2018年 | スワーヴリチャード | 先頭 | 2番手 |
2019年 | アルアイン | 4番手 | 3番手 |
2020年 | ラッキーライラック | 5番手 | 4番手 |
2021年 | レイパパレ | 先頭 | 先頭 |
2022年 | ポタジェ | 4番手 | 12番手 |
2023年 | ジャックドール | 先頭 | 前走海外 |
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