ダービー卿チャレンジTはマイル路線での飛躍を期す古馬が集う一戦。2015年に単勝1番人気の支持に応えて優勝したモーリスは、後に国内外でGⅠ・6勝を挙げた。ただ、同馬以降は1番人気馬が8連敗中と苦戦を強いられている。波乱含みの一戦について、過去10年の結果を分析し、攻略の糸口をつかみたい。
過去10年の前走別成績を調べると、3勝クラス組(全馬前走1着)が4勝を挙げ、勝率は26.7%と断トツの数値をマーク。3着以内馬の頭数ではGⅢ組とオープン特別組がこれを上回っているが、前走でGⅢまたはオープン特別を勝っていた馬は〔0・1・0・13〕と振るわず、4着以下に敗れた馬の中には単勝3番人気以内だった馬が6頭もいた。該当馬は上位人気に支持されていても過信禁物だろう。〔表1〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
GⅠ | 0-0-0-1 | 0% | 0% | 0% |
GⅡ | 0-2-0-15 | 0% | 11.8% | 11.8% |
GⅢ | 4-3-3-59 | 5.8% | 10.1% | 14.5% |
オープン特別 | 2-4-5-44 | 3.6% | 10.9% | 20.0% |
3勝クラス | 4-1-1-9 | 26.7% | 33.3% | 40.0% |
地方 | 0-0-0-1 | 0% | 0% | 0% |
海外 | 0-0-1-0 | 0% | 0% | 100% |
過去10年の3着以内馬延べ30頭のうち、19頭は負担重量が55キログラムから56キログラムだった。これには唯一、単勝2桁人気で勝利した2022年のタイムトゥヘヴンも含まれている。また、2桁人気で馬券に絡んだその他の2頭、2020年2着のボンセルヴィーソと2022年2着のフォルコメンは共に54キログラムだった。一方、56.5キログラム以上だった馬のうち、6番人気以下だった馬の成績は〔0・0・0・37〕なので、人気薄を狙う際はハンデが軽めの馬から選ぶのがよさそうだ。〔表2〕
負担重量 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
54kg以下 | 2-2-1-26 | 6.5% | 12.9% | 16.1% |
55kg〜56kg | 6-6-7-57 | 7.9% | 15.8% | 25.0% |
56.5kg以上 | 2-2-2-46 | 3.8% | 7.7% | 11.5% |
過去10年の年齢別成績を見ていくと、3着以内馬延べ30頭中16頭が5歳だった。5歳馬は単勝5番人気以内であれば〔5・3・5・6〕(3着内率68.4%)と3着内率が高いので、馬券の軸として信頼できそうだ。また、昨年まで4歳馬が3連勝中なのも見逃せない。予想は4歳馬と5歳馬を中心に組み立てたいところだ。〔表3〕
年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
4歳 | 4-3-1-29 | 10.8% | 18.9% | 21.6% |
5歳 | 5-3-8-26 | 11.9% | 19.0% | 38.1% |
6歳 | 0-4-0-34 | 0% | 10.5% | 10.5% |
7歳以上 | 1-0-1-40 | 2.4% | 2.4% | 4.8% |
なお、6歳以上で馬券に絡んだ延べ6頭のうち5頭には、中山の重賞で3着以内に入った経験があった。この経験があれば6歳以上の馬でも上位進出の可能性が出てくるので、実績を見ずに年齢だけで見限るのは早計だろう。〔表4〕
(高那実 マヤ)
経験の有無 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
あり | 1-3-1-29 | 2.9% | 11.8% | 14.7% |
なし | 0-1-0-45 | 0% | 2.2% | 2.2% |
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