2022年の日経賞を制したタイトルホルダーは、同年の天皇賞(春)と宝塚記念を連勝し、翌2023年の日経賞でも再び優勝を果たした。また、2021年の日経賞を勝ったウインマリリンは、翌2022年末の香港ヴァーズで自身初のG1制覇を達成している。今春以降の古馬中長距離戦線を占う重要な一戦と言えるだろう。今回は過去10年のレース結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみたい。
過去10年の3着以内馬延べ30頭中29頭は、前年以降のJRAの2000メートル以上2500メートル以下のGⅠ・GⅡにおいて5着以内に入った経験がある馬だった。一方、この経験がなかった馬は3着内率1.8%と苦戦している。2023年以降に2000メートルから2500メートルのGⅠやGⅡで上位に入っていない馬は、割り引きが必要だ。〔表1〕
経験の有無 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
あり | 10-9-10-49 | 12.8% | 24.4% | 37.2% |
なし | 0-1-0-56 | 0% | 1.8% | 1.8% |
過去10年の3着以内馬延べ30頭中21頭は、前走の競馬場が中山だった。一方、中山以外の競馬場だった馬は3着内率12.2%とやや苦戦している。〔表2〕
前走の競馬場 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
中山 | 6-6-9-40 | 9.8% | 19.7% | 34.4% |
中山以外 | 4-4-1-65 | 5.4% | 10.8% | 12.2% |
なお、前走の競馬場が中山以外だったにもかかわらず3着以内に入った9頭のうち7頭は、前走の距離が2400メートルだった。前走が中山競馬場のレースでも、2400メートルのレースでもなかった馬は、過信禁物とみるべきだろう。〔表3〕
前走の距離 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
2400m | 4-3-0-14 | 19.0% | 33.3% | 33.3% |
2400m以外 | 0-1-1-51 | 0% | 1.9% | 3.8% |
過去10年の3着以内馬延べ30頭中28頭は、前走が国内、かつ前走の4コーナー通過順が9番手以内だった。一方、10番手以下だった馬は3着内率5.9%と苦戦している。後方からレースを進めるタイプの馬は、扱いに注意したい。〔表4〕
注記:表は横にスクロールすることができます。
前走の4コーナー通過順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
9番手以内 | 10-9-9-69 | 10.3% | 19.6% | 28.9% |
10番手以下 | 0-1-1-32 | 0% | 2.9% | 5.9% |
過去4年の3着以内馬延べ12頭は、いずれも前走の馬体重が490キログラム未満だった。近年の傾向を重視するならば、大型馬は疑ってかかった方がよさそうだ。〔表5〕
(伊吹 雅也)
前走の馬体重 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
490kg未満 | 4-4-4-24 | 11.1% | 22.2% | 33.3% |
490kg以上 | 0-0-0-20 | 0% | 0% | 0% |
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