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牡3歳
調教師:国枝栄(美浦)
新馬戦、1勝クラス・ひいらぎ賞(中山・芝1600メートル)と連勝。ともに好位から危なげなく抜け出しての完勝だった。好センスを備えていることに加え、あのパフォーマンスなら200メートルの距離延長も問題なさそう。3連勝での重賞制覇なるか、注目だ。
特筆すべきはセンスの良さ。メイクデビュー中山(芝1600メートル)はかなりのスローペースのなか、逃げ馬の直後のインでしっかりと我慢し、直線では思い切ってラチ沿いを突いて抜け出した。脚力はもちろん、新馬離れした立ち回りのうまさを存分に見せつける勝ち方だった。2戦目の1勝クラス・ひいらぎ賞は初戦と異なり、前に馬を置けずの追走だったが、難なく折り合って直線へ。残り200メートル付近で抜け出すと、最後はソラを使うようなそぶりを見せるなど余力十分の快勝だった。今回は初距離での重賞挑戦だが、それもあっさり突破しそうなほどのスケールを感じる。
牡3歳
調教師:河内洋(栗東)
初勝利直後のシンザン記念は17番人気での3着だったが、続くきさらぎ賞でも2着と好走。実力が本物であることを証明した。距離を問わず安定して走れるタイプ。初の中山でも好勝負になりそうだ。
初勝利は4戦目。僅差に加えて時計面でも目立たなかったこともあり、続くシンザン記念では17番人気の低評価だったが、それを覆して3着に好走した。前走のきさらぎ賞でも10番人気だったが、再度その人気に反発するかのような2着。大外一気を決めたビザンチンドリームの末脚にはハナ差及ばなかったが、自身も馬場のインからしっかりと脚を伸ばしており、内容は高く評価できる。初勝利が2000メートルで、きさらぎ賞が1800メートル。あらためて中距離への距離適性を示すことにもなった。開催が進み、外差しも決まり始めた春の中山開催。持ち前の末脚に警戒が必要だ。
牡3歳
調教師:友道康夫(栗東)
新馬戦、1勝クラス・紫菊賞(京都・芝1800メートル)を連勝。前走の京成杯では1番人気に支持されたが、レース前からイレ込みが激しく、発走後もエキサイトする面を見せて12着に敗れた。あれが実力ではないはず。続けての中山遠征で巻き返しを期す。
前走の京成杯は大外枠で、なかなか前に馬を置くことができず、加えて頭を上げて折り合いを欠いているかのような追走。3、4コーナーで鞍上がゴーサインを出しても反応がなく、直線は後退しての12着だった。メイクデビュー小倉(芝1800メートル)、1勝クラス・紫菊賞の快勝からすれば信じられないような内容だったが、パドックからイレ込んでおり、必要以上に馬に気持ちが入り過ぎてしまったよう。この一戦は参考外とみていいだろう。2勝した当時のセンスの良さと脚力は見直せるうえに、中山への遠征も2回目なら慣れも見込める。落ち着いて臨むことができれば、本来の力を出せるはずだ。
牡3歳
調教師:鹿戸雄一(美浦)
2走前の京都2歳Sは13着だったが、立て直して迎えた今年初戦の1勝クラス・若竹賞(中山・芝1800メートル)では不良馬場をものともせず、大外一気の差し切り勝ち。能力の高さを示した格好だ。あらためての重賞挑戦で前走同様の末脚が見られるか、注目だ。
レースのラスト2ハロン11秒0−11秒0のラップを押し切った新馬戦の好パフォーマンスから、決して素質を示していないわけではなかったが、それでも京都2歳Sで13着大敗を喫していただけに、前走の1勝クラス・若竹賞での一変ぶりには驚かされた。騎乗した横山武史騎手が「このような馬場(不良)は得意ではないかなと思っていましたし、実際の走りもそのような感じで進んでいきませんでした」と語っていたが、その状況での大外一気は非凡な末脚の表れだろう。重賞で同じことができるかどうかが最大のポイントだが、今回と同舞台での強い勝ち方は大きな強調点と言える。
牡3歳
調教師:手塚貴久(美浦)
2勝目を挙げた1勝クラス・セントポーリア賞(東京・芝1800メートル)はかなりのスローペース。極端な上がり勝負になったことで着差はつかなかったが、ゴール寸前で前を捕らえた脚は鋭さ十分だった。初の中山でも軽視できない素質馬だ。
ここまで2着、2着、1着、1着。全て左回りの芝1800メートル戦で、連対を外していない。中山はおろか右回り自体が初めてだが、3走前の未勝利(東京)で逃げてハナ差の2着があるように、積極策も可能なタイプだ。前走の1勝クラス・セントポーリア賞は、2番手からの好位差しで勝利。前で立ち回れて終いも確かというレースぶりからは、むしろ中山のような小回りコース向きという印象も受ける。この中間は放牧調整を経て2月下旬に帰厩。3月6日の1週前追い切りでは併せ馬で先行して遅れたが、相手は調教で動く短距離馬。乗り込み量自体は十分で、出走態勢は整っている。
牡3歳
調教師:木村哲也(美浦)
半姉に重賞6勝を挙げたダノンファンタジー(父ディープインパクト)がいる良血馬。本馬はデビュー前からその良血に違わぬ動きを見せ、新馬戦も快勝と言える内容だった。当然、重賞タイトルを狙える器のはず。いきなりの挑戦でも侮れない。
2021年のセレクトセールにおいて1億2650万円(消費税込み)で取引され、入厩後も好調教を披露。満を持して迎えたデビュー戦は鞍上のC.ルメール騎手が終始促しつつの追走となるなど、幼さを見せながらの競馬だったが、道中はインを追走して直線だけ外に出す完璧な競馬で快勝した。同騎手は「このくらいの距離がぴったり合います。これからまだまだ伸びしろがあるので楽しみです」と今後の期待を語ったように、重賞での活躍が見込める素材とみてよさそうだ。3月6日の1週前追い切りでは、7ハロンから意欲的に追われて動きも機敏。初戦同様、力を出せる態勢にある。
(山下 健)
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