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牝4歳
調教師:木村哲也(美浦)
半兄はダートで5勝を挙げたダノンファスト(父キングカメハメハ)。本馬は2023年フラワーC、紫苑Sで2着と、初タイトルまであと一歩のところまで来ている。展開不向きだった前走・ターコイズS(8着)からの反撃を警戒したい。
2番人気だった前走・ターコイズS。後方から運び、直線は外から進出してじわじわと差を詰め、ゴール板付近での勢いは一番に見えたが、8着が精いっぱい。上位3頭が4コーナー3番手以内と前で運んだ馬が残る決着となり、本馬にとっては厳しい展開だった。昨年はオークス6着、秋華賞9着と、GⅠでは三冠を独占したリバティアイランドに迫れなかったが、フラワーC、紫苑S(ともに2着)では差のない競馬を見せており、秘めるポテンシャルは確か。他世代の馬たちを相手に強い走りを見せ、“強力4歳世代”をアピールしたいところだ。馬名の由来は「ブラックミュージックのジャンルのひとつ」。
牝6歳
調教師:国枝栄(美浦)
オープンクラス入りした全姉ソフトフルートを筆頭に、きょうだいはコンスタントに活躍。本馬も2022年、2023年のターコイズSで3着、1着と、中山で強い走りを見せている。今回もディープインパクト産駒らしい瞬発力を期待したい。
見事に1番人気に応えた前走・ターコイズS。スッと好位4番手を確保すると、スムーズに追走。直線残り200メートル付近で楽々と先頭に立ち、そのままあっさりとフィールシンパシーを退けた。5度目の重賞挑戦での初タイトル獲得。騎乗したC.ルメール騎手は「今日はいいスタートを切れて、4番手のすごくいいポジションを取れました。これまでの彼女は、最後は伸びるけど、スタートが後ろになっていたので」と説明した。名手のリードで、それまでの追い込み一手のイメージを払拭。ここで重賞連勝に挑む。馬名の由来は「断固としたプライド」。
牝5歳
調教師:杉山佳明(栗東)
デビューしたきょうだい10頭中6頭がJRAで勝利を挙げている堅実な母系の出身。本馬は昨年の阪神牝馬S3着、クイーンS3着、今年の愛知杯3着と牝馬限定重賞で安定した走りを見せており、待望の初タイトル獲得を目指す。
2番人気に支持された前走・愛知杯。好位インの4番手を追走すると、直線ではしぶとく加速。勝ったミッキーゴージャスは強かったが、0秒2差の3着に入り能力を示した。騎乗した鮫島克駿騎手は「インにこだわった競馬をしようと思っていました。枠(2枠2番)を生かせたと思います。ミッキーゴージャスが動いていい目標になったし、前も開いたけど、ラスト200メートルで甘くなりました。それでも、トップハンデを考えればよく頑張ってくれました」と相棒を称えた。近7戦中、重賞3戦を含めて5回が3着以内の安定感。当舞台も2走前のディセンバーS(リステッド、2着)で好走済みだ。馬名の由来は「美しい海岸(スペイン語)。父名より連想」。
牝7歳
調教師:伊藤伸一(美浦)
2022年の本レースを15番人気で優勝したのは記憶に新しい。明け7歳で迎えた近2戦も中山金杯6着、小倉大賞典6着と、勝ち馬と大きな差のない走りを見せている。舞台適性の高さで中山牝馬S2勝目を目指す。
7番人気だった前走・小倉大賞典。中団を手応え良く追走してあとは伸びるだけの格好に見えたが、直線は思ったほど伸びなかった。騎乗した勝浦正樹騎手は「1、2コーナーまではうまくいったと思ったけど、3コーナー手前から“あれ”という感じでした。それでも地力で6着まで来てくれましたね」と振り返った。キャリア33戦の経験豊富なベテラン牝馬だが、初めて遠征した小倉競馬場への戸惑いがあったのかもしれない。中山が得意で、2022年中山牝馬S1着、2023年中山金杯2着と、その内容も濃い。そろそろ一変があっても不思議はない。馬名の由来は「冠名+賞」。
牝4歳
調教師:竹内正洋(美浦)
半姉に、2020年アネモネS(リステッド)勝ちなどオープンクラスで活躍したインターミッション(父ディープインパクト)がいる。本馬は2022年阪神ジュベナイルフィリーズ2着、2023年オークス5着の実績が光る。
メイクデビュー東京(芝1600メートル、1着)ぶりに牡馬と戦った前走・日経新春杯。それまでにない先行策を見せ、好位2、3番手でリズム良く追走した。しかし、レースの前半1000メートル通過タイムが58秒3とペースが速くなり、逃げたディアスティマは最下位14着に沈む展開に。慣れない戦法に苦しいペースも重なり、直線は力なく10着に敗れた。騎乗した木幡初也騎手は「スタートが良かったので、馬のリズムを重視した競馬をしましたが、ペースが流れて最後は苦しくなってしまいました」と敗因を口にした。全2連対がマイル戦だけに、2400メートルだった前走からの距離短縮で一変があるかもしれない。馬名の由来は「心力歌」。
牝6歳
調教師:栗田徹(美浦)
半弟は2021年新潟2歳S、2022年スプリングSで2着に好走したアライバル(父ハービンジャー)。本馬は今年初戦の前走・中山金杯で2着に好走しており、待望の重賞初勝利を狙えるポジションにいる。
8番人気だった前走・中山金杯。中団でじっと機を伺いつつ、勝負どころまでエネルギーをキープした。直線半ばで1頭分のスペースを見つけると、一気に加速。ロスなく立ち回った1着リカンカブールには1/2馬身及ばなかったが、本馬以外の入着馬が先行勢という展開のなかで、その脚力は際立っていた。2020年アルテミスSで、のちにGⅠ3勝を挙げたソダシの2着に好走し、早くから頭角を現した素質馬。前述の中山金杯に加え、2023年七夕賞(2着)など重賞ではあと一歩の競馬が続いている。混戦模様のここは大きなチャンスだ。馬名の由来は「太陽から降りそそぐ光(ハワイ語)。父名、母名より連想」。
牝6歳
調教師:武幸四郎(栗東)
近親に2023年新潟大賞典を含む重賞3勝を挙げているカラテなどがいる筋の通った母系の出身。本馬は久々の重賞出走となった前走・愛知杯で、確かな決め手を披露して2着に好走した。相手なりに走れる馬だけに、ここも警戒が必要だろう。
8番人気で2着に好走した前走・愛知杯。中団インでじっと我慢すると、直線はスムーズに外へ。瞬時にトップスピードに乗り、メンバー中最速タイの上がり3ハロン35秒4(推定)をマーク。1着、3着、4着馬が4コーナー4番手以内という展開のなか、勝ち馬ミッキーゴージャスから0秒1差まで追い上げた。騎乗した菱田裕二騎手も「枠(3枠3番)が良かったので、スムーズにレースができました。4コーナーは抜群のタイミングで上がって行けたし、差し切れると思いましたが、勝ち馬が強かったです」と納得の口ぶりだった。格上挑戦ながら重賞で存在感をアピール。2021年オークス4着馬の地力は侮れない。馬名の由来は「冠名+情熱」。
牝4歳
調教師:矢作芳人(栗東)
半姉が2022年チューリップ賞、2023年富士S、マイルチャンピオンシップを制したナミュール(父ハービンジャー)。本馬も2022年アルテミスSを勝利した。前走・京都記念で5着に入って復調ムードの素質馬に注目したい。
6番人気だった前走・京都記念は、中団の外からやや行きたがるそぶりもあったが、スムーズに道中をクリアした。しかし、4コーナーでは馬場の内めを避けた馬群の動きを受けてさらに外を回す形に。それでも最後までしっかり伸び続け、勝ち馬から0秒5差の5着に善戦した。騎乗したM.デムーロ騎手は「少し難しいところはあるけど、向正面でリラックスして走れました。直線もバテていないし、じりじりと脚を伸ばしてくれました」と振り返った。2022年アルテミスSを勝った後は勝利から遠ざかっているが、敗れた6戦中4戦がGⅠ。前走も骨っぽい牡馬が相手だっただけに、牝馬限定GⅢのここは巻き返しの期待大だ。馬名の由来は「人名より。母名より連想」。
(高木 翔平)
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