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牝5歳
調教師:長谷川浩大(栗東)
ヴィクトリアマイルへの参戦はあったが、スプリント路線をメインに走っている馬。2戦ともに1番人気で2着だった1400メートルへの対応が最大のポイントになりそうだ。まずはスタートをしっかりと決めたい。
昨年の高松宮記念が勝ったファストフォースと0秒1差の2着、秋のスプリンターズSが勝ち馬ママコチャから0秒2差の3着。現役トップクラスのスプリンターであり、すでに重賞のタイトルを4つも獲得するなど、実績上位の存在であることは誰もが認めるところだろう。速い時計での決着にも対応可能なタイプだが、単純なスピード性能だけでなく、牝馬らしからぬパワーも兼備した馬。かなりタフな状況となっている現在の京都の芝コンディションも心配材料とならないはずだ。ここを制して5つ目のタイトルを獲得し、念願のGⅠ制覇に向けて勢いをつけたい。
牝5歳
調教師:木村哲也(美浦)
寒い時季に好成績が集中している馬。2月のレースはいいかもしれないが、ポイントは初めて挑む1400メートルの距離。テンの速い馬もいるメンバーだけに、流れの違いに対応できるかどうかが重要になりそうだ。
1番人気の支持を受けて出走した前走のキャピタルS(リステッド・東京・芝1600メートル)は、スローペースで逃げたドーブネを捕まえ切れず2着。物足りなさを感じる部分はあったものの、このクラスでの力量上位は証明したレースと言えるだろう。最後の勝利は2022年のクイーンCで、実に2年もの長い期間で勝ち星を挙げられていないが、これは休養期間が長く、5歳を迎えた現在でもキャリア9戦しか消化できていないことと無関係ではないだろう。持っているポテンシャルの高さは今回のメンバーでも上位の存在。久々の勝利で存在感をアピールしたいところだ。
牝6歳
調教師:武英智(栗東)
稍重のチューリップ賞を勝ってはいるが、本質的には速い時計での決着に強いタイプ。開催の進んだ現在の京都の芝への対応が鍵になるだろう。1400メートルで重賞を2勝しており、この距離は心配材料とはならない。
これまで重賞6勝の実績を誇り、そのうちの2勝でレコードタイムをマーク。2022年セントウルSでは、芝1200メートルで1分06秒2という速い時計で勝利しており、現役を代表するスピード馬と言っていいだろう。4戦を消化した昨年はスプリンターズSでの5着があるくらいの成績だが、最下位の9着に大敗した前走のブリーダーズカップフィリー&メアスプリント(G1・アメリカ・ダート1400メートル)に関して言えば、ダート適性が予想以上に低かった印象。この1戦は度外視してもいいはずだ。ここは立て直されての帰国初戦。巻き返しを期待したい。
牝7歳
調教師:辻野泰之(栗東)
速い時計が出やすい芝よりも、雨で緩んだくらいの馬場コンディションを好む馬。現在の京都の芝状況はプラス材料となりそうだ。良馬場でも期待できるが、雨が降ったほうが好走の確率も上がるだろう。
最後の勝利は阪神開催だった2022年の本レース。2年という長い期間で勝ち星を挙げられていないが、前々走のスワンSでは勝ったウイングレイテストから0秒2差の3着に入り、前走の阪神Cも6着とはいえ、勝ち馬ウインマーベルとのタイム差は前々走と同じ0秒2。年が明けて7歳を迎えたベテランホースだが、力の衰えを感じさせないパフォーマンスを見せている。調教で動くタイプとはいえ、中間の追い切りも絶好だ。これまでの成績が示すように、牝馬限定戦の芝1400メートルこそがベストの条件。2年ぶりの勝利、3度目の重賞制覇を期待できるレースとなりそうだ。
牝4歳
調教師:音無秀孝(栗東)
今回が初めての1400メートル。速い流れに対応できるかはポイントの一つになるだろうが、調教などで見せる走りは豊富なスピードを感じさせるもの。1戦1勝の京都コースへの相性も含め、条件替わりはプラスと判断したい。
父がハーツクライ、母の父がシンボリクリスエスという配合ということもあり、3歳春はオークスを最大目標に調整。フローラSで2着の結果を残しているが、前向きな性格もあり、適性はもっと短い距離にあったようだ。初のマイル戦に挑んだ前々走の3勝クラス・三年坂S(京都・芝1600メートル)を快勝し、道中で追走に力むような面を見せた前走のターコイズSでも勝ち馬から0秒3差の4着と、大きくは崩れなかった。半姉マジックキャッスル(父ディープインパクト)、半兄ソーヴァリアント(父オルフェーヴル)に続く重賞制覇を果たし、GⅠ路線へと歩みを進めたい。
牝6歳
調教師:高柳大輔(栗東)
夏場の活躍が多い印象で、実際に1月から3月の出走は過去に5回。いずれも4着以下に敗れている。全5勝のうち3勝が左回りだが、右回りで極端に成績が落ちるわけではなく、これに関しては不問でいいだろう。
2歳の8月にデビュー戦を勝ち上がるなど、早い段階から活躍をしていた馬だが、一方で勝ち味に遅い面があり、キャリア21戦の内訳は〔5・5・2・9〕。オープンクラス初勝利となった前走の朱鷺S(リステッド・新潟・芝1400メートル)も、昇級後8戦目でのものだった。もっとも、パフォーマンスに崩れがないのも本馬の特徴で、オープンクラス昇級後で最も大きく離されたレースは、3走前の安土城S(リステッド・京都・芝1400メートル、4着)での0秒6差。昨年の京都牝馬Sは6着だったが、勝ち馬とのタイム差は0秒4と健闘は見せていた。この馬に向く展開になれば、連勝での重賞制覇も十分に可能だろう。
牝6歳
調教師:和田正一郎(美浦)
12月上旬に帰厩し、プール調教をメインにしての立ち上げ。美浦坂路とプールを併用した調整過程に、休養明けの難しさが見える。体を絞りにくい時季的なことも考慮すれば、当日の仕上がりに最も注視すべき馬かもしれない。
キャリア16戦の成績は〔5・7・2・2〕。掲示板(5着以内)を外したことは1度もなく、堅実な成績を誇る。一昨年のオーロC(リステッド・東京・芝1400メートル)を制し、オープンクラスでの初勝利をマーク。続くターコイズSでミスニューヨークとクビ差の2着に入ると、昨年の京都牝馬Sではララクリスティーヌとハナ差の2着。前走の阪神牝馬Sが勝ち馬サウンドビバーチェから0秒3差4着と、重賞でも大崩れのないパフォーマンスを続けている。初めての京都コースと、約10か月半の休養明けを克服できれば、タイトル奪取のシーンもあるはずだ。
牝4歳
調教師:高野友和(栗東)
着順は大きく違うが、同じ舞台だった前々走(2着)と前走(9着)の走破時計には0秒1の差しかない。重賞の壁でなく、時計面の限界があるタイプであるのなら、タフな最終週の芝コンディションはマッチするかも。変わり身があっていい。
昨年のフィリーズレビューを制したドゥラメンテ産駒。上がり3ハロン32秒台(推定)の馬が複数頭いた前走の京阪杯(9着)では切れ負けするような形になったが、前々走のオパールS(リステッド・京都・芝1200メートル)では、馬群の内からしっかりと伸びて2着を確保。重賞勝ち馬らしいパフォーマンスを見せている。今回のメンバーでも展開次第でチャンスがありそうだ。近2走は1200メートルの距離に出走しているが、前述した重賞制覇は1400メートル。最近は道中の折り合いがついていることからも、距離延長がプラスになる可能性は高い。
(松浪 大樹)
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