今週の注目レース

東京新聞杯(GⅢ)

東京競馬場 1600メートル(芝)別定 4歳以上オープン

出走馬情報

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マスクトディーヴァ

牝4歳

調教師:辻野泰之(栗東)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:マスクオフ
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

前々走のローズSはJRAレコードでの優勝。前走の秋華賞はリバティアイランドに敗れたとはいえ、上がり3ハロン最速(推定)の脚を使って2着に入った。春の大目標・ヴィクトリアマイルを見据えてのマイル起用。楽しみな一戦になる。

ここまで1着、7着、1着、1着、2着という成績。7着の忘れな草賞(リステッド・阪神・芝2000メートル)は、4コーナーで外に振られる不利があったもので、まったく底を見せていない。とりわけ強調できるのは、やはりローズSだろう。約3か月ぶりの実戦に加えて、当時は2勝クラスの身で7番人気の評価だったが、レースでは大外から豪快に差し切った。見た目からして強かったが、タイムも1分43秒0のJRAレコード。しかも2着馬ブレイディヴェーグが次走のエリザベス女王杯を優勝し、さらに箔がついた。祖母ビハインドザマスクはマイル以下の重賞を3勝。血統面からも、マイルをこなす下地は備えているだろう。

ジャスティンカフェ

牡6歳

調教師:安田翔伍(栗東)

  • 父:エピファネイア
  • 母:カジノブギ
  • 母の父:ワークフォース
ここに注目!

昨年は本レースから始動して4着。その後はエプソムCで重賞初制覇を果たし、秋のマイルチャンピオンシップでは3着に入るなど充実のシーズンを過ごした。この1年のパワーアップは間違いないところ。昨年以上の着順を目指す。

昨年の東京新聞杯は4着とはいえ、勝ったウインカーネリアンと0秒1差で、アタマ、クビ、クビという大接戦での惜敗。しかもメンバー中最速の推定上がり3ハロンタイムを使ってのもので、“負けてなお強し”を印象づけるに十分な力走だった。次走のダービー卿チャレンジTで2着に入り、エプソムCでは重賞初制覇。さらに秋のマイルチャンピオンシップでは一度は先頭に立とうかという勢いで伸び、3着に好走した。もともと2022年の毎日王冠2着の実績馬だが、昨年の活躍を見るに、心身とも大きく成長を遂げたようだ。今回は重賞勝ちを果たした東京が舞台。身上の末脚を存分に生かして、重賞2勝目を狙う。

ウインカーネリアン

牡7歳

調教師:鹿戸雄一(美浦)

  • 父:スクリーンヒーロー
  • 母:コスモクリスタル
  • 母の父:マイネルラヴ
ここに注目!

昨年の本レース勝ち馬。その後は未勝利だが、4戦中2戦が海外で、国内2戦も安田記念と毎日王冠での8着、5着なら、決して悲観する内容ではないだろう。ここで連覇を果たし、再び上昇気流に乗りたいところだ。

昨年の東京新聞杯は1分31秒8の好タイムで逃げ切り。マイペースではあったが、あらためて先行してのしぶとさを感じさせる重賞2勝目だった。一昨年は谷川岳S(新潟・芝1600メートル)と米子S(阪神・芝1600メートル)のリステッドを連勝後、関屋記念で重賞初制覇。マイル戦、とりわけ左回りに関しては現役でも指折りの先行馬で、昨年はゴドルフィンマイル(G2・UAE・ダート1600メートル、6着)とBCマイル(G1・アメリカ・芝1600メートル、11着)にも挑戦。結果は出せなかったが、海外でも先行できるスピードがあることを示した。今回はそのBCマイル以来だが、1月上旬から十分な調教量を消化しており、連覇へ向けて態勢は整っている。

コナコースト

牝4歳

調教師:清水久詞(栗東)

  • 父:キタサンブラック
  • 母:コナブリュワーズ
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

前走のターコイズS(10着)は大敗だったが、昨春はチューリップ賞2着、桜花賞2着の好成績。桜花賞は先行抜け出しの正攻法から、別格の強さだったリバティアイランド以外の追撃をしのぎ切った。ここでの巻き返しがあっても不思議はない。

桜花賞は積極的なレース運びから直線半ばで先頭へ。さすがにリバティアイランドの追い込みをしのぐことはできなかったが、一度は並ばれた3着馬を抑え切ったあたり、能力の高さが窺えた。オークスは離された7着、秋華賞も8着に敗れたが、距離が長かったとみるのが妥当か。適距離だった前走のターコイズS(10着)は、フルゲートでの外枠(8枠15番)スタートから、先行がかなわず本馬らしい競馬ができなかった。今回は初の東京マイルだが、中山より競馬はしやすいはず。能力を発揮できれば牡馬相手でもチャンスは十分にあるだろう。

トゥードジボン

牡5歳

調教師:四位洋文(栗東)

  • 父:イスラボニータ
  • 母:コッパ
  • 母の父:Yesbyjimminy
ここに注目!

2勝クラス、3勝クラスを連勝して迎えた前走の京都金杯は3着。2022年4月以来の重賞挑戦に加え、良馬場ながら、不向きとされる力の要る馬場コンディションで行われただけに、価値ある好走だった。続けての重賞挑戦となる今回は、もっとやれていいはずだ。

先行しての押し切りが本馬のレーススタイル。控える競馬も可能だが、3走前と2走前の連勝はともに逃げ切り勝ちだった。前走の京都金杯は控える競馬で3着。好位で我慢が利き、終いの脚を使えた点も収穫だったが、何より強調できるのが不向きな馬場コンディションの中でもしっかりと走れていた点だろう。今年の1回京都は開幕当初から力の要るコンディションで、本馬にとっては歓迎材料とは言えなかったが、それを克服して好走したあたり、目下の充実ぶりが窺えるところ。前走から一転し、今回は絶好の馬場コンディションの東京が舞台。前走以上のパフォーマンスを期待できそうだ。

マテンロウスカイ

せん5歳

調教師:松永幹夫(栗東)

  • 父:モーリス
  • 母:レッドラヴィータ
  • 母の父:スペシャルウィーク
ここに注目!

前走のリゲルS(リステッド・阪神・芝1600メートル)でオープンクラス初勝利。着差は僅かでも完勝に見えたあたり、ひとつ殻を破った印象がある。何よりマイルで頭角を現した点が強調材料。重賞でも楽しみが大きい。

昨年3月のオープンクラス入り後の近走は2着、3着、9着、4着、1着。エプソムCでの3着があるように能力の高さは随所に見せつつも、踏ん張り切れないレースが続いていたが、久しぶりのマイル出走となった前走のリゲルS(リステッド)で一変。父モーリスという血統から、もともとマイルで活躍できる素地を持っていたのかもしれないが、陣営が教え込んできたことが実を結んだ結果と言えよう。そのリゲルSで2着に退けたドゥアイズは、昨春のクイーンCでハーパーとクビ差の2着、桜花賞でも5着に入った実力馬。それらを完封しての勝利は、重賞でも通用するだけの大きな裏付けとなりそうだ。

ウンブライル

牝4歳

調教師:木村哲也(美浦)

  • 父:ロードカナロア
  • 母:ラルケット
  • 母の父:ファルブラヴ
ここに注目!

昨年はニュージーランドT、NHKマイルCで連続2着に好走。特に前走のNHKマイルCは4コーナー16番手からの追い込みで、勝ち馬とはアタマ差の僅差だった。休み明けは気になるが、いきなり走っても驚きはない。

2018年にマイルチャンピオンシップを勝ったステルヴィオの全妹。今回は休養からの復帰初戦となる。昨年末から時計を出し、中間は美浦Wコースで7ハロンからの追い切りを2本。攻め量としては十分のうえ動き自体も軽快で、力を出せる状態にあると判断してよさそうだ。本番では逆転を許したが、NHKマイルCの勝ち馬シャンパンカラーには、ニュージーランドTで先着。またNHKマイルC3着のオオバンブルマイは、秋にオーストラリアの高額賞金レース・ゴールデンイーグルを勝利しており、現4歳世代におけるマイラーのトップクラスにいることは間違いないところ。久々でも軽視はできない。

アヴェラーレ

牝6歳

調教師:木村哲也(美浦)

  • 父:ドゥラメンテ
  • 母:アルビアーノ
  • 母の父:Harlan's Holiday
ここに注目!

昨年の関屋記念の勝ち馬。続くスワンSでは7着に敗れたが、前走の京都金杯で4着と巻き返したあたり、やはりマイルこそ最適とみていいだろう。3勝を挙げている東京で真価発揮といきたいところだ。

素直に強かったと表現できるのが昨年の関屋記念。中団のインで脚をためて直線半ばで外へ持ち出すと、一気に加速して差し切った。戸崎圭太騎手の落ち着いた騎乗も見事だったが、それに応えた本馬も立派と言えよう。その勝ちっぷりも評価されて、前々走のスワンSは1番人気の支持を集めるも7着。立て直して臨んだ前走の京都金杯では4着に入った。その前走はフルゲートの大外枠という厳しい条件のなか、よく頑張ったと言える内容で、現状ではマイルが主戦場だろう。東京のマイル戦は、条件クラスとはいえ1着、3着、4着。好相性の舞台なら躍進があっていい。

(山下 健)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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