当レースはクラシック第一冠の皐月賞と同じ舞台で争われる。昨年の優勝馬ソールオリエンスはデビュー2連勝で当レースを制したあと皐月賞も制し、3戦無敗でクラシックホースとなった。また、昨年は2着に最低人気のオメガリッチマンが入り、2022年には3番人気以内の馬がそろって4着以下に敗退。波乱の結果が続いている一戦を攻略すべく、過去10年の結果を分析していく。
過去10年の前走別成績を調べると、GⅠ組は2勝を挙げているものの、GⅡ・GⅢ組は優勝例がない。狙い目といえそうなのは、ここ5年で4勝を挙げている新馬組。なかでも、東京または中山の新馬戦を勝って臨んだ馬が過去5年で〔4・1・0・2〕と、勝率57.1%を記録しているので該当馬がいれば高く評価すべきだろう。〔表1〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
GⅠ | 2-0-1-7 | 20.0% | 20.0% | 30.0% |
GⅡ | 0-1-1-13 | 0% | 6.7% | 13.3% |
GⅢ | 0-1-0-15 | 0% | 6.3% | 6.3% |
オープン特別 | 1-1-0-8 | 10.0% | 20.0% | 20.0% |
1勝クラス | 3-2-3-30 | 7.9% | 13.2% | 21.1% |
新馬 | 4-1-3-11 | 21.1% | 26.3% | 42.1% |
未勝利 | 0-4-2-24 | 0% | 13.3% | 20.0% |
地方競馬のレース | 0-0-0-1 | 0% | 0% | 0% |
新馬戦以外から臨んで優勝した6頭中5頭はデビュー戦を勝利していた。また、残る1頭のジェネラーレウーノ(2018年)はデビュー2戦目の未勝利戦を勝っていた。初勝利を挙げるまでに3戦以上かかった馬は優勝例がなく、3着内率も12.5%と低調。デビュー2戦目までに初勝利を挙げていた馬を狙いたいところだ。〔表2〕
レース数 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1戦 | 9-4-5-44 | 14.5% | 21.0% | 29.0% |
2戦 | 1-3-4-37 | 2.2% | 8.9% | 17.8% |
3戦以上 | 0-3-1-28 | 0% | 9.4% | 12.5% |
過去10年の3着以内馬30頭のうち、26頭は6着以下に敗れたことがない馬だった。6着以下を経験していた馬も2勝を挙げているが、共に6着以下に敗れたのはGⅠだけだった。GⅠ以外で6着以下に敗れていた馬は〔0・1・0・47〕と、3着内率は2.1%にとどまっているので、該当する馬は割り引いた方がいいだろう。〔表3〕
経験の有無 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
あり | 2-1-1-49 | 3.8% | 5.7% | 7.5% |
なし | 8-9-9-60 | 9.3% | 19.8% | 30.2% |
優勝馬を予想する際には、前項までに挙げた「デビュー2戦目までに初勝利」と「GⅠ以外で6着以下なし」をクリアしている馬から選ぶ必要があるだろう。また、2017年以降の優勝馬7頭は通算出走数が3戦以下で、前走は芝1800メートルか2000メートルのレースだった点、所属が美浦だった点も共通している。これら全てを満たす馬が最も勝利に近い存在となりそうだ。〔表4〕
(高那実 マヤ)
注記:表は横にスクロールすることができます。
年度 | 優勝馬 | 通算出走数 | 前走の距離 | 所属 |
---|---|---|---|---|
2017年 | コマノインパルス | 2戦 | 芝2000m | 美浦 |
2018年 | ジェネラーレウーノ | 3戦 | 芝2000m | 美浦 |
2019年 | ラストドラフト | 1戦 | 芝1800m | 美浦 |
2020年 | クリスタルブラック | 1戦 | 芝1800m | 美浦 |
2021年 | グラティアス | 1戦 | 芝2000m | 美浦 |
2022年 | オニャンコポン | 3戦 | 芝2000m | 美浦 |
2023年 | ソールオリエンス | 1戦 | 芝1800m | 美浦 |
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