戦後初の三冠馬シンザンを記念して創設されたレース。現在は1番人気が5年連続で4着以下に敗れているが、大波乱は少なく3連単10万円台の中波乱が目立つレースだ。中京で行われた直近3回を含む過去10年の結果から傾向を調べた。
当レースは1勝馬の出走が多いものの、過去10年の連対率や3着内率は2勝以上馬の数値が高い。昨年は1勝馬が3着以内を独占したが、これは2勝以上馬の出走がなかったため。2勝以上馬の出走があれば連複系の軸候補になりそうだ。〔表1〕
勝利数 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
2勝以上 | 1-4-4-15 | 4.2% | 20.8% | 37.5% |
1勝以下 | 9-6-6-83 | 8.7% | 14.4% | 20.2% |
過去10年の前走別成績で、3着内率が最も高いのは前走が重賞だった馬だが、勝率や連対率が高いのは前走が1勝クラスもしくは新馬だった馬。中でも、前走1勝クラス組は重賞組と同数の11頭が3着以内に入っているが、前走重賞組の方が比較的人気を集めがちな中での成績なので、高配当を狙うのであれば前走1勝クラス組に妙味がありそうだ。〔表2〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
重賞 | 2-3-6-25 | 5.6% | 13.9% | 30.6% |
オープン特別 | 0-0-0-4 | 0% | 0% | 0% |
1勝クラス | 5-4-2-30 | 12.2% | 22.0% | 26.8% |
新馬 | 2-2-0-14 | 11.1% | 22.2% | 22.2% |
未勝利 | 1-1-2-23 | 3.7% | 7.4% | 14.8% |
地方競馬 | 0-0-0-2 | 0% | 0% | 0% |
同週に牝馬限定重賞のフェアリーSが行われる中、あえて牡馬相手となるこのレースに出走してきた牝馬には注目。もちろん出走頭数は少ないが、勝率・連対率では牡・せん馬を上回っている。2018年に、後に3歳牝馬三冠などGⅠ・9勝(ドバイターフ(G1)含む)を挙げ顕彰馬にも選定されたアーモンドアイが勝っているのは記憶に新しいところだ。〔表3〕
性 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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牡・せん | 7-8-10-82 | 6.5% | 14.0% | 23.4% |
牝 | 3-2-0-16 | 14.3% | 23.8% | 23.8% |
過去6年の優勝馬はいずれもデビューから4着以下に敗れたことがない馬だった。また、この6頭は前走での上がり3ハロン推定タイムの順位が2位以内でもあった。デビューから3着以内を外したことがなく、前走で目立つ末脚を披露していた馬が優勝候補だ。〔表4〕
(姫園 淀仁)
注記:表は横にスクロールすることができます。
年度 | 優勝馬 | 戦績 | 前走の上がり3F推定タイム(順位) |
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2018年 | アーモンドアイ | 1-1-0-0 | 33秒5(1位) |
2019年 | ヴァルディゼール | 1-0-0-0 | 34秒8(1位) |
2020年 | サンクテュエール | 1-1-0-0 | 33秒6(2位) |
2021年 | ピクシーナイト | 1-0-1-0 | 35秒8(1位) |
2022年 | マテンロウオリオン | 1-1-0-0 | 33秒4(1位) |
2023年 | ライトクオンタム | 1-0-0-0 | 34秒0(2位) |
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