今週の注目レース

日刊スポーツ賞シンザン記念(GⅢ)

京都競馬場 1600メートル(芝・外)馬齢 3歳オープン

出走馬情報

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エコロブルーム

牡3歳

調教師:加藤征弘(美浦)

  • 父:ダイワメジャー
  • 母:シュガーショック
  • 母の父:Candy Ride
ここに注目!

デビュー2戦目の前走は好位から差し切り、4馬身差の快勝。半兄ラーゴム(父オルフェーヴル)は3歳初戦だった2021年きさらぎ賞で重賞初制覇を飾った。早い時期から活躍が期待できる血統だ。

昨年10月のメイクデビュー東京(芝1600メートル)は、直線で前が壁になりながら3着まで追い上げた。同じ舞台の未勝利はスムーズに立ち回り、楽々と抜け出して4馬身差の快勝。ゴール手前で鞍上のC.ルメール騎手が後ろを振り返るほどだった。2着馬に0秒7差の勝利は、同騎手が昨年の2歳戦で勝利した芝レースの中で4番目に大きいタイム差。最もタイム差が大きかったチェルヴィニア(未勝利・1秒0差)は次走でアルテミスSを勝ち、2番目のルージュスエルテ(未勝利・0秒9差)も連勝で1勝クラスを制した。本馬も非凡な素質は引けを取らない。

ノーブルロジャー

牡3歳

調教師:吉岡辰弥(栗東)

  • 父:Palace Malice
  • 母:Noble Ready
  • 母の父:More Than Ready
ここに注目!

立ち回りの上手さからセンスを感じさせる。デビュー戦は2番手から楽に抜け出し、1番人気に応えた。同じパレスマリス産駒のジャンタルマンタルが暮れの朝日杯フューチュリティSを優勝。今注目の血統と言える。

昨年11月のメイクデビュー東京(芝1600メートル)はスッと2番手につけ、直線では逃げた馬を楽にかわして勝利を収めた。上がり3ハロンはメンバー中最速の33秒3(推定)をマークし、3着以下は大きく離した。騎乗した石川裕紀人騎手は「おとなしくて癖がないと聞いていましたが、その通りで、またがってからゴールするまで何もすることはなかったです。将来性は十分あると思います」と高く評価した。キャリア1戦ながら素質を秘めた逸材。前走後も調教では非凡な動きを連発しており、川田将雅騎手との初コンビでどんなパフォーマンスを見せるのか、楽しみだ。

ショーマンフリート

牡3歳

調教師:手塚貴久(美浦)

  • 父:スワーヴリチャード
  • 母:スカイフ
  • 母の父:Siyouni
ここに注目!

単勝オッズ1.5倍の断然人気だったデビュー戦は2馬身1/2差の快勝。父の産駒レガレイラ、母の父シユーニ産駒のシンエンペラーが、暮れに行われたホープフルSでワンツーを決めている。血統的にも旬と言えるだろう。

デビュー前から調教の動きが光っていた逸材。J.モレイラ騎手とコンビを組んだ昨年9月のメイクデビュー中山(芝1600メートル)は、レースのラスト2ハロンが11秒6、10秒9という速いラップを楽々と差し切る好内容だった。モレイラ騎手も「センスが良くて、とてもいい反応でした。距離にも勝ち方にも余裕がありますし、これからの成長が楽しみです」と期待を寄せた。父のスワーヴリチャードは、昨年度の新種牡馬リーディングでトップ。ホープフルSをレガレイラが勝ち、産駒によるGⅠ初制覇も飾った。2024年最初の3歳重賞でもタイトルをつかみ取るか、注目だ。

ゼルトザーム

牡3歳

調教師:加用正(栗東)

  • 父:ヘニーヒューズ
  • 母:ロザリウム
  • 母の父:キングカメハメハ
ここに注目!

メンバー中唯一の重賞ウイナー。2023年の函館2歳Sは10番人気の低評価ながら、直線で鮮やかに差し切った。地方交流重賞を含め右回りコースは〔2・0・1・0〕と安定。京都への舞台替わりは歓迎だろう。

昨年6月にダートのデビュー戦を勝ち上がり、重賞挑戦した函館2歳Sも連勝。浜中俊騎手は函館2歳S後に「返し馬の感じで芝の走りは良さそうと感じていました。雨が降った馬場状態(重)もプラスになると思いました」と勝因を振り返った。秋以降は3戦して勝ち切れていないが、本馬を除く全てが1勝馬という今回のメンバー構成なら、実績からもチャンス十分。伯父にジャパンカップなどを制したローズキングダム、近親に一昨年の秋華賞を制したスタニングローズがいる“バラ一族”。重馬場の函館2歳Sを制したように、力を要する馬場コンディションになれば侮れない存在だ。

ナイトスラッガー

牡3歳

調教師:小栗実(栗東)

  • 父:ルーラーシップ
  • 母:トーホウアマポーラ
  • 母の父:フジキセキ
ここに注目!

デビュー2戦目の前走は好位から強烈な末脚で差し切り、3馬身1/2差の快勝。520キログラムを超える好馬体もスケールを感じさせる。母は2014年のCBC賞勝ち馬。血統からも注目の良血馬だ。

昨年11月のメイクデビュー京都(芝1600メートル)は惜しくもクビ差の2着。続く前走の未勝利(中京・芝1600メートル)は、好位追走からメンバー中最速の上がり3ハロン33秒7(推定)をマークして、2着馬に3馬身1/2差をつける快勝だった。その初勝利から2週後の朝日杯フューチュリティSにも特別登録を行ったほどの期待馬。同じマイルのデビュー2戦で見せたパフォーマンスからも、重賞でも通用する可能性は十分にあるはずだ。叔父は2014年の菊花賞を制したトーホウジャッカル。血統的にも伸びしろはたっぷりあるだろう。

メイショウサチダケ

牡3歳

調教師:鈴木孝志(栗東)

  • 父:アドミラブル
  • 母:メイショウハバネラ
  • 母の父:アイルハヴアナザー
ここに注目!

デビューからの2戦は、ともに逃げて1着、5着に粘った。過去20回のシンザン記念で逃げた馬は5勝を挙げ、計9頭が3着以内を確保している。本馬も、持ち味のスピードを生かして粘り込みを図る。

昨年9月のメイクデビュー阪神(芝1400メートル)は好スタートから先手を奪うと、直線で後続を突き放して3馬身差の快勝。騎乗した和田竜二騎手は「スタートが決まれば勝負になると思っていました。最後まで動かしましたが余裕はありましたよ。操縦性も高いです」と評価した。続くデイリー杯2歳Sも、先行する形から直線半ばまで先頭をキープ。勝ち馬ジャンタルマンタル(次走の朝日杯フーチュリティS制覇)には離されたが、2着馬とは0秒2差の5着と重賞でも通用することを証明した。前走と同じ舞台でスムーズに運べればチャンスはあるだろう。

アルトゥーム

牡3歳

調教師:藤岡健一(栗東)

  • 父:モーリス
  • 母:ブロンシェダーム
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

デビュー戦をメンバー中最速となる上がり3ハロン33秒4(推定)の末脚で差し切った。祖母スリープレスナイトは2008年のスプリンターズS勝ち馬。血統的にも、200メートルの距離延長を克服できるかが鍵になる。

メイクデビュー中京(芝1400メートル)は中団で進め、直線では人気を分け合った2頭の追い比べから、非凡な勝負根性を発揮した本馬が優勝。レースの上がり2ハロンが11秒2、10秒9という加速ラップを差し切る好内容だった。勝利に導いたB.ムルザバエフ騎手は「評判通りのいい馬です。前のほうでという指示でしたが、物見をするので馬の後ろにつけました。最後も余裕がありましたし、これからが楽しみです」と振り返った。シンザン記念でのモーリス産駒は、2021年にワンツー(1着ピクシーナイト、2着ルークズネスト)を飾り、2022年も2着(ソリタリオ)と好相性。本馬もデビュー2連勝で重賞制覇を狙う。

ラーンザロープス

牝3歳

調教師:武幸四郎(栗東)

  • 父:キズナ
  • 母:キャンディネバダ
  • 母の父:Pure Prize
ここに注目!

管理する武幸四郎調教師は、昨年の本レースをライトクオンタムで制覇。今年も牝馬をエントリーしてきた。前走は5着に敗れたが、上がり3ハロンタイム(推定)はメンバー中最速。牝馬らしい切れ味の持ち主だ。

同世代の実力馬相手に見せたパフォーマンスが光る。初勝利を挙げたデビュー2戦目の未勝利(札幌・芝1500メートル)では、ゴール前で余裕のある手応えで差し切った。2着馬はその後連勝で1勝クラス・ベゴニア賞をV。本馬は前走の1勝クラス・サフラン賞(中山・芝1600メートル)で、最後方からメンバー中最速の上がり3ハロン34秒8(推定)の末脚で追い込み、5着まで浮上した。2着だったステレンボッシュはその後、1勝クラス・赤松賞1着、阪神ジュベナイルフィリーズ2着とGⅠでも活躍。強敵相手に戦ってきたキャリアを踏まえれば、今回のメンバーに入っても差はないはずだ。

(寺下 厚司)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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