2010年から2014年までの阪神Cは、2011年に49万330円の高額配当が飛び出すなど、いずれの年も3連単の配当が20万円を超えていた。しかし、2015年以降の過去8年に限ると、10万円を超えたのは2018年(34万5820円)のみである。ひと昔前よりも荒れにくくなっている点に注意した方がよさそうだ。今回は過去10年のレース結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみたい。
過去10年の3着以内馬延べ30頭中29頭は、通算出走数が27戦以内だった。一方、28戦以上だった馬は3着内率1.8%と苦戦している。キャリアが比較的豊富な馬は過信禁物とみるべきだろう。〔表1〕
通算出走数 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
27戦以内 | 10-9-10-86 | 8.7% | 16.5% | 25.2% |
28戦以上 | 0-1-0-56 | 0% | 1.8% | 1.8% |
過去10年の3着以内馬延べ30頭中29頭は、前年以降のJRA重賞において“着順が2着以内、かつ4コーナー通過順が9番手以内”となった経験のある馬だった。一方、この経験がなかった馬は3着内率1.3%と苦戦している。昨年以降のJRA重賞で連対を果たしていない馬、連対していたとしても4コーナーの通過順が10番手以下だった馬は、割り引きが必要だ。〔表2〕
経験の有無 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
あり | 10-10-9-67 | 10.4% | 20.8% | 30.2% |
なし | 0-0-1-75 | 0% | 0% | 1.3% |
過去10年の3着以内馬延べ30頭中25頭は、JRAのGⅠで8着以内となった経験がある馬だった。一方、この経験がなかった馬は3着内率6.5%と苦戦している。既にGⅠで8着以内のある馬を重視したい。〔表3〕
経験の有無 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
あり | 9-8-8-70 | 9.5% | 17.9% | 26.3% |
なし | 1-2-2-72 | 1.3% | 3.9% | 6.5% |
なお、JRAのGⅠで8着以内となった経験がなかったにもかかわらず3着以内に入った5頭のうち3頭は、前走が重賞、かつその着順が3着以内だった。まだGⅠで8着以内がない馬のうち、前走が重賞以外だった馬や、前走の着順が4着以下だった馬は3着内率が3.1%にとどまっているので、上位に食い込む可能性が低いとみるべきだろう。〔表4〕
注記:表は横にスクロールすることができます。
前走ならびにその着順 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
重賞、かつ3着以内 | 1-1-1-9 | 8.3% | 16.7% | 25.0% |
重賞以外、もしくは4着以下 | 0-1-1-63 | 0% | 1.5% | 3.1% |
過去4年の3着以内馬延べ12頭中9頭は、前走の距離が1400メートル超だった。一方、1400メートル以下だった馬は3着内率7.1%と苦戦している。近年は当レースより長い距離のレースから臨む馬が優勢だ。〔表5〕
前走の距離 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1400m以下 | 1-1-1-39 | 2.4% | 4.8% | 7.1% |
1400m超 | 3-3-3-19 | 10.7% | 21.4% | 32.1% |
なお、前走の距離が1400メートル以下だったにもかかわらず3着以内に入った3頭は、いずれも“JRAのGⅠで1着、もしくは2着以下で1着馬とのタイム差が0.0秒”となった経験のある馬だった。GⅠで優勝を争ったことがあるくらいの実績馬でない限り、前走が1400メートル以下だった馬は疑ってかかりたい。〔表6〕
(伊吹 雅也)
経験の有無 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
あり | 1-1-1-3 | 16.7% | 33.3% | 50.0% |
なし | 0-0-0-36 | 0% | 0% | 0% |
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