2015年にオープン特別から重賞に昇格したが、その第1回は3連単295万馬券が飛び出し、2018年にも同69万馬券が出るなど波乱の結果が目立っている。今回は重賞昇格後の過去8年のデータを参考に傾向を探った。
過去8年では前走でGⅠを使われていた馬が4勝を挙げている。具体的には、秋華賞、エリザベス女王杯、マイルチャンピオンシップから臨んだ馬(いずれも8着以下だった)が勝っている。また、この4勝を挙げた馬全てに同年の重賞勝利経験があった。つまり、同年の重賞戦線で実績を残している馬がGⅠで敗れた後にGⅢのここで巻き返す、という例が多いのだ。〔表1〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
GⅠ | 4-0-2-22 | 14.3% | 14.3% | 21.4% |
GⅡ | 1-1-3-19 | 4.2% | 8.3% | 20.8% |
GⅢ | 1-1-0-15 | 5.9% | 11.8% | 11.8% |
オープン特別 | 1-3-2-29 | 2.9% | 11.4% | 17.1% |
3勝クラス | 1-2-1-17 | 4.8% | 14.3% | 19.0% |
地方 | 0-1-0-2 | 0% | 33.3% | 33.3% |
過去8年では前走2着馬の成績が優秀で、それ以外は似たり寄ったりとも言える成績になっている。ただ、前走6着以下だった馬が3着以内に入るケースが多く、馬券に絡んだ延べ13頭のうち9頭は、前走がGⅠかGⅡだった。つまり、前走がGⅠやGⅡならそこでの着順をあまり気にする必要はないが、GⅢやオープン特別、3勝クラスだった場合は上位に入っていることが望ましいと言えるだろう。〔表2〕
前走の着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1着 | 1-2-1-20 | 4.2% | 12.5% | 16.7% |
2着 | 1-3-0-0 | 25.0% | 100% | 100% |
3着 | 0-1-1-7 | 0% | 11.1% | 22.2% |
4着 | 1-0-0-6 | 14.3% | 14.3% | 14.3% |
5着 | 0-0-0-2 | 0% | 0% | 0% |
6着以下 | 5-2-6-69 | 6.1% | 8.5% | 15.9% |
過去8年でM.デムーロ騎手、横山典弘騎手、C.ルメール騎手が2勝ずつと活躍している。また、その他にも3着以内に複数回入っている騎手が4名いるので、相性の良い騎手として覚えておくといいかもしれない。さらに、2017年と2018年はミスパンテールが、2021年と2022年はミスニューヨークが連覇しているほか、デンコウアンジュ(2017年と2018年に3着)、アンドラステ(2020年と2021年に2着)と、同じ馬が複数回好走するケースも目立つので、過去に当レースで好走した経験がある馬もチェックしておきたい。〔表3〕
(姫園 淀仁)
騎手 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
M.デムーロ | 2-1-0-0 | 66.7% | 100% | 100% |
横山典弘 | 2-0-0-3 | 40.0% | 40.0% | 40.0% |
C.ルメール | 2-0-0-4 | 33.3% | 33.3% | 33.3% |
戸崎圭太 | 1-0-2-3 | 16.7% | 16.7% | 50.0% |
柴田大知 | 1-0-0-3 | 25.0% | 25.0% | 25.0% |
岩田望来 | 0-2-0-1 | 0% | 66.7% | 66.7% |
大野拓弥 | 0-1-1-3 | 0% | 20.0% | 40.0% |
石川裕紀人 | 0-1-1-2 | 0% | 25.0% | 50.0% |
北村宏司 | 0-1-0-3 | 0% | 25.0% | 25.0% |
岩田康誠 | 0-1-0-0 | 0% | 100% | 100% |
北村友一 | 0-1-0-0 | 0% | 100% | 100% |
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