写真をクリックすると、詳細がご覧いただけます。また、詳細の馬名をクリックすると、競走馬情報がご覧いただけます。
牡8歳
調教師:岩戸孝樹(美浦)
8歳秋を迎えたが、2月には初の海外遠征を経験し、4月の東京スプリント(JpnⅢ・大井・ダート1200メートル)では重賞3勝目を挙げるなど、衰えは皆無。カペラSは2年連続で2着に好走しており、今年も目が離せない存在だ。
秋初戦となった2走前の東京盃(JpnⅡ・大井・ダート1200メートル)は、手応え良く好位集団を追走。脚抜きのいい不良馬場で優勝馬ドンフランキーとは位置取りの差も出たが、メンバー中最速となる上がり3ハロン35秒7(推定)の末脚で懸命に差を詰め、コースレコード決着の2着に好走した。前走のJBCスプリント(JpnⅠ・大井・ダート1200メートル)はスタートで出負けしたが、二の脚で挽回して中団を追走。カラ馬の影響を受けるシーンはあったが、直線でしぶとく脚を伸ばして見せ場十分の3着に入った。昨年2着時より2キログラム重い58キログラムの斤量を背負うが、主役候補の一頭に挙げられる。
牝4歳
調教師:長谷川浩大(栗東)
2走前のオープン特別・ながつきS(中山・ダート1200メートル)は、JRAレコードに0秒5差まで迫る1分08秒9の好タイムで快勝。前走は中1週のローテが影響したのか7着だったが、間隔を空けて立て直しを図っており、あらためて注目したい。
距離短縮となった2走前のオープン特別・ながつきSは、速い流れにも戸惑わず、抜群の手応えで5番手付近を追走。直線では2頭の間を弾けるように突き抜けて3馬身差で快勝した。前走のオープン特別・藤森S(京都・ダート1200メートル)は7着に敗れたが、騎乗した浜中俊騎手が「勝ち馬の後ろで流れに乗れましたが、勝負どころで反応できませんでした。今日のようなパサパサの馬場は合いませんね。中1週もこたえたかもしれません」と振り返ったように、敗因は明白だ。展開に左右されない自在性があり、本来のパフォーマンスを発揮できれば、あっさり勝っても不思議はない。
牡5歳
調教師:木原一良(栗東)
ダートに矛先を向け、3勝クラス・初春Sを勝ってオープンクラス入りを果たし、3走前の京葉S(リステッド・ともに中山・ダート1200メートル)を3馬身差で快勝した。重賞のメンバーに入ってもスピードは引けを取らない。
3走前の京葉S(リステッド)は、ポンと好スタートを決めてハナを奪取。速い流れとなったが、抜群の手応えで直線を向くと後続をまったく寄せつけず、鮮やかな逃げ切り勝ちを飾った。2走前の函館スプリントSでは15着と大敗を喫したが、約5か月の休養で立て直した前走のオープン特別・室町S(京都・ダート1200メートル)は、出脚を利かせて先手を主張。前へ行った組には厳しい展開のなかで勝ち馬から0秒1差の5着に粘り、あらためて能力の高さを示した。秋2戦目で状態面の上積みは大きく、展開の鍵を握る本馬の動向に注目が集まる。
牡4歳
調教師:奥村武(美浦)
前走の京葉S(リステッド・中山・ダート1200メートル、11着)ではよもやの大敗を喫したが、本舞台で1勝クラスから破竹の4連勝を飾り、2走前にはオープン特別を快勝した。今回は約8か月の休み明けだが、仕上げに抜かりはない。
2走前のオープン特別・千葉S(中山・ダート1200メートル)は、中団6番手を追走。外を回る正攻法の競馬から直線は一完歩ごとに差を詰め、逃げ粘るテイエムトッキュウをゴール寸前できっちり捕らえて勝利した。前走の京葉S(リステッド)は好位の4番手を進むが、直線は伸びを欠いて11着に敗退。騎乗した岩田康誠騎手が「斤量(58キログラム)もあるのかな。手綱を抱えながらあの位置を取れましたが、最後は伸びなかったです」と首を傾げるが、4連勝のレース内容から能力を出し切れていないことは明白だ。休養で立て直しを図り、帰厩後は美浦Wコースで自己ベストタイムをマーク。巻き返しを期待したい。
牡7歳
調教師:安田翔伍(栗東)
7歳を迎えた今年は、4月のオープン特別・ポラリスS(阪神・ダート1400メートル)で久々の勝利を挙げ、7月のプロキオンSでは3着に好走した。カペラSは過去2年で3着、5着と健闘しており、念願の重賞タイトル獲得を狙う。
3走前のプロキオンSは、好スタートからスッと控えて中団を追走。上位2頭には離されたが、直線でしっかり脚を伸ばして3着争いは制した。約3か月半の休養を挟み、秋初戦となった2走前のオープン特別・ペルセウスS(東京・ダート1400メートル)は、先行策から粘りを欠いて7着に敗退。前走のオープン特別・室町S(京都・ダート1200メートル)も12着で、騎乗した川田将雅騎手は「4コーナーで内に強くモタれてしまい、うまく進路が作れなかったです」と敗因を語っている。これまでオープン特別2勝に加え、重賞での連対歴がある馬。秋3戦目で状態面は上向いており、軽視はできない。
せん7歳
調教師:松永昌博(栗東)
2020年の黒船賞(JpnⅢ・高知・ダート1400メートル)を皮切りに、これまで地方交流重賞で5勝をマーク。7歳馬だが、前走のJBCスプリント(JpnⅠ・大井・ダート1200メートル)では5着に健闘しており、衰えは見られない。
約6か月の休み明けとなった2走前のテレ玉杯オーバルスプリント(JpnⅢ・浦和・ダート1400メートル)は、内枠(2枠2番)から出ムチを入れて先手を奪うも、1、2着馬にプレッシャーをかけられて息の入らない流れ。直線の粘りを欠いて6着に敗れたが、57キログラムの斤量を背負っていたことも踏まえれば、悲観するレース内容ではない。前走のJBCスプリント(JpnⅠ)も、同型馬を制してハナを主張。砂を入れ替えて時計を要すコンディションのなか、ハイペースで飛ばし、直線半ばまでしぶとく食い下がって見せ場十分の5着に入った。もまれ弱さはあるが、地力の高さは侮れない。
牡6歳
調教師:本田優(栗東)
気難しさがあって成績は安定しないが、3走前のエニフS(リステッド・阪神・ダート1400メートル)で6勝目をマーク。母は1200メートル以下で4勝を挙げたスプリンターで、距離短縮がプラスに働く可能性は十分にある。
3走前のエニフS(リステッド)は、ポツンと離れた最後方を追走。前が競り合う展開もあったが、直線で大外から豪快に突き抜けて1馬身差で快勝した。2走前のグリーンチャンネルC(リステッド・東京・ダート1600メートル)は、60キログラムの斤量を背負いながら、不良馬場での時計の速い決着に対応して2着に好走。前走の武蔵野Sは6着に敗れたが、好メンバーがそろっていたことを踏まえれば、悲観するレース内容ではないだろう。初めての1200メートルは未知数だが、重賞でも能力は見劣りせず、展開がかみ合えば上位争いに食い込むシーンもありそうだ。
牡5歳
調教師:安田隆行(栗東)
2歳時の兵庫ジュニアグランプリ(JpnⅡ・園田・ダート1400メートル)で重賞ウイナーの仲間入りを果たし、その後はオープン特別で3勝をマーク。一昨年のカペラSは10着に敗れたが、当時よりも地力をつけ、脚質に幅が出てきた今なら大崩れは考えづらい。
約3か月の休養明けとなった前走のオープン特別・室町S(京都・ダート1200メートル)は、軽く促しながら中団のインを追走。4コーナーで馬場の中ほどへ出し、直線で狭いスペースをさばきながらしぶとく脚を伸ばして勝ち馬とクビ+ハナ差の3着に好走した。上位2頭とのハンデ差を踏まえれば“負けてなお強し”と言える内容で、騎乗したR.ムーア騎手も「ポジティブでいい馬です。ハンデが重いなかでよく走ってくれています。力がありますね」と高評価を与えている。ここは大型馬の休み明け2戦目で、状態面の上積みは大きそう。今年は常に59キログラム以上の斤量を背負っていただけに、57キログラムの今回はパフォーマンスを上げてきそうだ。
(京増 真臣)
ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。