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牡4歳
調教師:斉藤崇史(栗東)
2021年のホープフルSでGⅠ制覇を飾り、昨年の中日新聞杯では重賞2勝目をマーク。12月の重賞は2戦2勝と相性がいい。本レースがハンデ戦になった2006年以降で初めてとなる連覇に挑む。
デビュー2戦目の未勝利(小倉・芝2000メートル)は7馬身差の圧勝で、2歳コースレコードとなる1分59秒5の勝ち時計をマークした。同年のホープフルSでは、好位から抜け出してGⅠ初制覇。3歳になった2022年は皐月賞13着、日本ダービー6着とクラシックに挑戦するも結果を出せなかった。昨年の本レースは後方から馬群を割って伸び、差し切りV。今年はまだ勝ち星を挙げられておらず、秋初戦の富士Sでは初めてマイルの距離を試すも12着に敗れた。ただ、休み明けを使った上積みは十分。思い出の舞台で1年ぶりの勝利を目指す。
牡4歳
調教師:中村直也(栗東)
左回りで全5勝を挙げ、特に中京の芝コースは1400メートル、1600メートルでそれぞれ1勝、2000メートルで2勝と相性がいい。春の金鯱賞7着以来となる得意コースで重賞初Vを狙う。
母のヤマニンエマイユは、マイル以下の短距離戦で6勝を挙げた活躍馬。本馬もデビュー当初は1200メートル戦を使っていたが、徐々に距離を延ばして素質が開花した。昨年の2勝クラス・名古屋日刊スポーツ杯(中京・芝2000メートル)は、好位から抜け出して2馬身差の快勝。勝ち時計の1分59秒5は、前日に行われた中日新聞杯より0秒1遅いだけと、その時点で重賞レベルのパフォーマンスを見せていた。前走のオクトーバーS(リステッド・東京・芝2000メートル)を逃げ切り、オープンクラス初勝利。5戦4勝の中京・芝コースで初タイトル獲得に挑む。
牡3歳
調教師:奥村武(美浦)
春はスプリングS2着、日本ダービー6着とクラシック戦線で活躍。その2戦でともに0秒2差だったベラジオオペラは先週のチャレンジCを制した。本馬も能力的に重賞でも通用するはずだ。
デビューから2連勝は逃げ切り。重賞初挑戦だった今春のスプリングSは、初めて好位に控える形になったが、しぶとく粘って2着を確保した。GⅠに挑んだ皐月賞(17着)は、外から差してきた馬が上位を占める展開となり、本馬には厳しかった。前走の日本ダービーは2番手追走から直線では先頭争いを演じ、見せ場たっぷりの6着。勝ったタスティエーラとは0秒2の小差だった。そこから休養が長引いたが、調教ではこの馬らしい軽快な動きを連発。過去5年の本レースで3歳馬は〔2・2・0・5〕と活躍しており、初めての他世代相手でもチャンスはありそうだ。
牝4歳
調教師:田中克典(栗東)
2022年の牝馬クラシックで桜花賞5着、オークス4着と上位争いを演じた。近4年の本レースで牝馬が1頭ずつ3着以内に好走、その4頭はいずれも8番人気以下の人気薄だった。今回のメンバーでは唯一の牝馬。人気に関わらず要注意だ。
デビュー2戦目で重賞挑戦した昨年のチューリップ賞は、13番人気の低評価ながら内から鋭く伸びて、ナミュールに次ぐ2着に好走。続く桜花賞(5着)も勝ち馬スターズオンアースと0秒1差の接戦に持ち込んだ。距離が延びたオークスでも末脚を発揮して4着。昨秋のエリザベス女王杯(9着)以降は苦戦が続いていたが、前走のカシオペアS(リステッド・京都・芝1800メートル)は2着に好走し、復調気配を見せた。これまで連対した4回は、新馬戦と4か月以上の休み明け。小柄な牝馬だけに、中5週となる今回は体調の維持がポイントになる。
牡4歳
調教師:須貝尚介(栗東)
2月の中山記念は大外枠から勝ち馬に0秒2差の6着と奮闘。それ以来のレースとなるが、デビュー戦V、4か月以上の休み明けで1着、2着と久々を苦にしないタイプ。約9か月半ぶりでも力を発揮できそうだ。
全姉のディアドラは2017年秋華賞と2019年ナッソーS(G1・イギリス)を制覇。半弟フリームファクシ(父ルーラーシップ)は、本舞台で行われた今年のきさらぎ賞を3連勝で制した。本馬も昨年の若駒S(リステッド)で本舞台を勝利しており、血統的にコース相性の良さが光る。昨年のニュージーランドTで3着に好走し、重賞で通用する力は証明済み。それ以来の重賞挑戦だった前走の中山記念は、大外枠から終始外を回りながら、勝ち馬ヒシイグアスから0秒2差の6着と大崩れしなかった。まだキャリア8戦。伸びしろに期待したい。
牡5歳
調教師:安田翔伍(栗東)
オープンクラスに出走した今年7戦のうち4戦でメンバー中最速の上がり3ハロンタイム(推定)をマークした。残る3戦も、上がり2位、3位がそれぞれ1回ずつある。持ち味の末脚は重賞でも通用するはずだ。
デビューは3歳3月と遅かったが、条件戦を使いながら着実に力をつけてきた。重賞初挑戦だった2021年のセントライト記念では、中団から4着まで追い上げて高いポテンシャルを証明。昨年、条件戦を2勝してオープンクラス入りを果たすと、今春の福島民報杯(リステッド・福島・芝2000メートル)で昇級後初勝利を飾った。前走の福島記念は後方から馬群をさばいて伸び、勝ち馬と0秒2差の3着。今年は福島での好走が目立つが、中京も〔2・1・2・1〕の成績で、全て4着以内を確保している。末脚が生きる展開になればチャンスは十分にあるだろう。
牡8歳
調教師:友道康夫(栗東)
4歳以降、GⅢでは〔2・2・0・0〕と全て連対。今年の新潟記念でも2着に好走しており、8歳でもメンバー次第でまだまだ通用する。左回りでの好走例が多い馬で、初めての中京コースも対応可能だろう。
1800メートルから3400メートルまで幅広い距離で勝ち星を挙げ、重賞制覇は2019年ダイヤモンドSと新潟記念、2020年阪神大賞典の3回。GⅠは2018年菊花賞3着を含め掲示板(5着以内)に入った経験が5回あり、実績はメンバー上位だ。近2年の3着以内は昨年と今年の新潟記念(ともに2着)だが、今年は58キログラムのトップハンデを背負いながら、直線でしっかり伸びてきた。その新潟記念の左回り・芝2000メートル・ハンデGⅢという条件は中日新聞杯と同じ。8歳でも体調はキープしており、武器である末脚を生かして上位争いをもくろむ。
牡4歳
調教師:鹿戸雄一(美浦)
条件戦を4連勝してオープンクラスまで出世した逸材。半兄ラーゴム(父オルフェーヴル)は本舞台の2021年きさらぎ賞を勝っている。兄は同年の中日新聞杯で13着に敗れており、本馬がリベンジなるか、注目だ。
デビュー4戦目以降は6戦全て左回りのコースに出走し、C.ルメール騎手とのコンビで条件戦を4連勝。4連勝目となった今年2月の3勝クラス・アメジストS(東京・芝2000メートル)は2番手から楽に抜け出し、1分57秒7の好時計で快勝した。重賞初挑戦だった前々走の新潟大賞典は、初めて経験する不良馬場に苦戦して16着。前走のオープン特別・関越S(新潟・芝1800メートル)は最内枠からロスなく運んだが、直線で進路が開かず不完全燃焼の11着に敗れた。近2戦はともに敗因が明らかなだけに、スムーズに力を発揮できればここでも素質は引けを取らないはずだ。
(寺下 厚司)
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