キャリア19戦以内の馬が中心

過去10年の3着以内馬延べ30頭中22頭は、通算出走数が19戦以内だった。一方、20戦以上だった馬は3着内率10.5%とやや苦戦している。基本的には比較的キャリアが浅い馬を重視するべきだろう。〔表1〕

なお、通算出走数が20戦以上だったにもかかわらず3着以内に入った8頭のうち4頭は、同年に当レースと同じ距離のJRA重賞で4着以内に入った経験がある馬だった。この経験がなかった馬は3着内率が6.3%にとどまっている。年明け以降に同距離の重賞で4着以内に入っていた馬でない限り、キャリア20戦以上の馬は割り引きが必要だ。〔表2〕

前走との間隔に注目

過去10年の3着以内馬延べ30頭中22頭は、前走との間隔が中5週以上だった。一方、中4週以内だった馬は3着内率11.0%とやや苦戦している。臨戦過程を比較する際は、前走との間隔が比較的長い馬を高く評価したい。〔表3〕

なお、前走との間隔が中4週以内だったにもかかわらず3着以内に入った8頭のうち7頭は、前走が重賞、かつ前走の着順が8着以内だった。前走との間隔が比較的短い馬のうち、そのレースが重賞でなかった馬や、9着以下に敗れていた馬は、評価を下げるべきだろう。〔表4〕

前走が今回より長い距離のレースだった馬は堅実

阪神・芝2000メートルで行われた過去6年の3着以内馬延べ18頭中8頭は、前走の距離が2200メートル以上だった。2200メートル以上だった馬は3着内率も36.4%と優秀な水準に達している。前走が今回より長い距離のレースだった馬は、上位に食い込む可能性が比較的高いとみてよさそうだ。〔表5〕

一方、前走の距離が2200メートル未満だった馬のうち、そこでの着順が2着以下だった馬は3着内率8.1%と苦戦している。前走が今回と同じか今回より短い距離のレースだった馬は、そのレースを勝っていた馬でない限り過信禁物とみておきたい。〔表6〕

近年は前走での単勝人気も重要なポイント

阪神・芝2000メートルで行われた過去6年の3着以内馬延べ18頭中11頭は、前走の単勝人気が3番人気以内だった。該当馬は3着内率も55.0%と優秀な水準に達している。前走を比較する際は、そこでの単勝人気もチェックしておくべきだろう。〔表7〕

一方、前走の単勝人気が4番人気以下だった馬のうち、前走がGⅠだった馬は3着内率が55.6%あるのに対し、GⅠ以外だった馬は同4.7%と苦戦している。ちなみに、過去6年で前走の単勝人気が6番人気以下、かつ前走がGⅠ以外だった馬は〔0・0・0・33〕（3着内率0%）となっている。前走がGⅠだった馬でない限り、前走で上位人気に支持されていなかった馬は、疑ってかかった方がよさそうだ。〔表8〕

（伊吹　雅也）