下位人気馬の軽視は禁物

過去10年の3着以内馬延べ30頭のうち単勝3番人気以内だったのは15頭。6番人気以下の馬も12頭が3着以内に入っているように、下位人気の馬が上位争いに加わる場面も少なくない。1番人気の連対率60.0%など決して低くなく、上位人気馬が不振という訳ではないが、下位人気馬の台頭も考慮しておくべきだろう。〔表1〕

前走に注目

過去10年の前走別成績では、勝ち馬10頭中8頭、3着以内馬延べ30頭中18頭は前走がGⅠ・JpnⅠだった。出走数の少ないGⅡ・JpnⅡ組や、オープン特別・海外のレースだった馬との比較は難しいとしても、GⅢ・JpnⅢ組との比較においては3着以内馬の数や好走率でGⅠ・JpnⅠ組が優勢となっている。前走を比較する際はGⅠ・JpnⅠだった馬を上位に評価した方がよさそうだ。〔表2〕

近年は過去3走で勝利実績のあった馬が優勢

過去10年の3着以内馬延べ30頭中13頭には過去3走で1着になった経験がなかった。近走で勝利実績のなかった馬も軽視禁物だ。ただし、2018年以降の優勝馬6頭はいずれも過去3走で勝利を挙げたことのある馬で、そのうち5頭は2勝以上を挙げていた。〔表3〕

真ん中から内寄りの馬番がやや優勢

過去10年の当レースの出走頭数はいずれの年も15頭以上だった。その過去10年の馬番別成績を見ると、勝ち馬10頭中7頭が8番から内の馬番だった。また、3着以内の数が最も多いのは1番から4番の11頭で、9番から12番も延べ8頭が3着以内に入っていることから、極端な内枠優勢の傾向ではないが、真ん中から内寄りの馬番となった馬を重視したい。〔表4〕

過去3走の勝利実績は要チェック

過去6年の優勝馬6頭のうち5頭は、過去3走でGⅠ・JpnⅠを勝利していた。残る1頭はGⅠ・JpnⅠこそ勝っていなかったものの、2連勝で当レースに臨んでいた。優勝候補を絞り込む際には、過去3走でGⅠ・JpnⅠ勝ちのあった馬や、連勝中の馬に注目すべきだろう。〔表5〕

（河野　道夫）