今週の注目レース

東京スポーツ杯2歳ステークス(GⅡ)

東京競馬場 1800メートル(芝)馬齢 2歳オープン

出走馬情報

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クロワデュノール

牡2歳

調教師:斉藤崇史(栗東)

  • 父:キタサンブラック
  • 母:ライジングクロス
  • 母の父:Cape Cross
ここに注目!

メイクデビュー東京(芝1800メートル)を1分46秒7の好タイムで快勝した。母は英オークス(G1)2着馬で、父にキタサンブラックを配した血統背景は一級品。今後のGⅠへ向けて、ここは負けられない一戦だ。

6月9日のメイクデビュー東京(芝1800メートル)は、好スタートを決めるとアルレッキーノにハナを譲って2番手をキープ。スローペースでもスムーズに折り合った。直線ではアルレッキーノとのマッチレースに持ち込み、ラスト200メートルで先頭に立つと、最後は2馬身1/2突き放す圧巻のパフォーマンスを見せた。アルレッキーノが次走の未勝利を7馬身差で勝ち上がり、サウジアラビアロイヤルCで5着に入ったことからも、本馬のポテンシャルは相当なものだろう。約5か月の休養を挟み一段とパワーアップした印象で、主役の座は譲れない。

ファイアンクランツ

牡2歳

調教師:堀宣行(美浦)

  • 父:ドゥラメンテ
  • 母:カラフルブラッサム
  • 母の父:ハーツクライ
ここに注目!

母は現役時代に3勝を挙げ、阪神ジュベナイルフィリーズで5着に入った活躍馬。半兄コスタノヴァ(父ロードカナロア)は今年5月にオープン特別を優勝している。血統背景は上質で、本馬も今後のさらなる活躍が期待できそうだ。

7月28日のメイクデビュー札幌(芝1800メートル)は、好スタートから3番手をキープ。スローペースでも道中はピタリと折り合い、4コーナーで先頭に躍り出ると、後続の追い上げを危なげなく振り切って快勝した。1番人気に支持された前走の札幌2歳Sは、脚をためて後方2番手を追走。3コーナー付近から外を回って押し上げ、4コーナーで先行集団に取りつくと、直線では長くいい脚を使って勝ち馬から0秒2差の3着に入った。今回は2か月半の休み明けだが、本レースに照準を合わせて熱心な乗り込みを消化。今回のメンバーで唯一の重賞経験馬で、ここも首位争いが濃厚だ。

レッドキングリー

牡2歳

調教師:木村哲也(美浦)

  • 父:サートゥルナーリア
  • 母:レッドエルザ
  • 母の父:Smart Strike
ここに注目!

父サートゥルナーリアはGⅠ2勝(2018年ホープフルS、2019年皐月賞)を挙げた本年度期待の新種牡馬。すでにJRAで20頭が勝ち上がって上々の滑り出しを見せている(11月10日終了時点)。本馬が父の産駒初のJRA重賞制覇を目指す。

10月5日のメイクデビュー東京(芝2000メートル)は、ポンと好スタートを決め、やや離れた2番手で折り合いに専念。左側にチークピースを着用しているように、道中から内にモタれていたが、ラスト200メートル付近で先頭を捕らえると、最後は豪快に突き放して4馬身差で快勝した。稍重馬場に加えてスローペースだっただけに、全体の走破時計(2分02秒4)は目立たないが、上がり3ハロン33秒4(推定)は優秀な数字で、優れた脚力を示している。気性面の幼さもあってまだ粗削りではあるが、実戦を一度経験した上積みは大きく、あっさり勝っても不思議はない。

サトノシャイニング

牡2歳

調教師:杉山晴紀(栗東)

  • 父:キズナ
  • 母:スウィーティーガール
  • 母の父:Star Dabbler
ここに注目!

父キズナは皐月賞馬ジャスティンミラノなどを送り出し、2024年種牡馬リーディング首位を独走中。母はアルゼンチンのG1馬という良血だ。本馬も品のある好馬体の持ち主でポテンシャルは高く、先々まで注目したい。

9月22日のメイクデビュー中京(芝2000メートル)はスタート、二の脚ともに速く、先行集団を追走。向正面でタイセイリコルド(3着)が一気に動いて先頭へ立ったが、リズムを崩さず3番手で折り合いに専念した。直線ではメンバー中最速となる上がり3ハロン33秒7(推定)の末脚で一完歩ごとに差を詰め、ラスト100メートル付近で楽に先頭を捕らえると1馬身1/2差で快勝した。騎乗した松山弘平騎手は「終始手応えが良く、追ってからも突き放すとても強い競馬でした」と称賛した。中間は栗東CWコースでの追い切り時計を詰めており、デビュー時より負荷をかけた調教を消化。重賞でも遜色のない競馬ができそうだ。

デルアヴァー

牡2歳

調教師:松永幹夫(栗東)

  • 父:Frankel
  • 母:Amour Briller
  • 母の父:Smart Strike
ここに注目!

祖母は天皇賞(秋)を制したヘヴンリーロマンスで、母は地方交流重賞6勝のアムールブリエ。父フランケルはヨーロッパで14戦14勝(G1・10勝)の名馬で、産駒も日本で3頭がGⅠを勝っている。超良血馬の2戦目に注目が集まる。

6月30日のメイクデビュー福島(芝1800メートル)は、出脚がひと息でじっくり構えた後方待機策。3コーナー過ぎから外を回って徐々に押し上げると、メンバー中最速となる上がり3ハロン34秒4(推定)の末脚で豪快に突き抜けて、1馬身1/2差で快勝した。騎乗した三浦皇成騎手は「手前を替えてからの伸びは素晴らしかったです。広いコースでさらにいいですね。まだエンジンがかかり切っていなくても勝ったように、能力の高い馬です」と高い評価を与えた。その後は休養で成長を促し、今回は4か月半ぶりの実戦になるが、デビュー時よりも調教を強化しており、仕上げに抜かりはない。

ジーティーマン

牡2歳

調教師:小栗実(栗東)

  • 父:モーリス
  • 母:オーロラエンブレム
  • 母の父:ディープインパクト
ここに注目!

母は現役時代に未勝利だが、ディープインパクト×秋華賞馬ブラックエンブレムという良血馬。本馬は2023年セレクトセールにおいて6380万円(消費税込み)で取引された期待馬だ。今後を占う意味でも試金石の一戦になりそうだ。

8月10日のメイクデビュー新潟(芝1800メートル)は、二の脚を利かせてやや離れた2番手をキープ。抜群の手応えで直線を向くと、抜け出すタイミングを計りながら徐々に前との差を詰め、ラスト100メートル付近で先頭へ。最後は評判馬エデルクローネの追い上げをクビ差振り切って初陣を勝利で飾った。騎乗した戸崎圭太騎手は「センスがあってスムーズに前の位置につけることができました。リズム良く行けて、強い競馬でした」と高評価。エデルクローネが次走ですぐに勝ち上がったように、レースレベルも上質。今回は約3か月の休み明けだが、調教の動きは申し分なく、力の出せる態勢が整った。

プレシャスデイ

牡2歳

調教師:伊坂重信(美浦)

  • 父:ニューイヤーズデイ
  • 母:スプレンダークラン
  • 母の父:ルーラーシップ
ここに注目!

祖母スカーレットレディの産駒には、ヴァーミリアン(ジャパンカップダートなどGⅠ・JpnⅠ計9勝)を筆頭に活躍馬がズラリと並ぶ。本馬はデビューから3戦目で勝ち上がったが、優秀な母系の出身で、重賞でも素質は引けを取らない。

メイクデビュー函館は、スタートの出遅れも響いて3着に敗れたが、続く未勝利(ともに函館・芝1800メートル)では、中団追走から直線でしぶとく脚を伸ばして2着に入った。約3か月の休み明けとなった前走の未勝利(東京・芝1800メートル)では、スッと控えて後方待機策。スローペースとなったなか、直線でメンバー中最速の上がり3ハロン33秒5(推定)の末脚で豪快に差し切り、後続に2馬身1/2差をつけて快勝した。今回は時計短縮が鍵になるが、休み明けを1度使った上積みが見込めるうえ、同じ舞台で勝ち鞍があることも強調材料と言えるだろう。

ニシノイストワール

牡2歳

調教師:鹿戸雄一(美浦)

  • 父:キズナ
  • 母:ドリームアンドホープ
  • 母の父:Royal Applause
ここに注目!

メイクデビュー新潟(芝1800メートル)は瞬発力比べで後れを取って3着に敗れたが、前走の未勝利(中山・芝1800メートル)では鮮やかな逃げ切り勝ちを決めた。2戦続けてハナを切っており、展開の鍵を握る本馬の動向から目が離せない。

8月4日のメイクデビュー新潟(芝1800メートル)は、好スタートからハナを主張。道中は後続を引きつけてマイペースの逃げに持ち込むと、ラスト200メートルまで先頭を死守して見せ場十分の3着に好走した。続く前走の未勝利(中山・芝1800メートル)は、同型馬を制して先手を奪取。道中はスローペースに落とし、直線はベールドインパクトとの激しい追い比べをハナ差制して初勝利を挙げた。叔父、叔母に3頭のG1馬がいる上質な母系に父キズナを配しており、血統背景は一級品。重賞で好メンバーがそろったが、先行力と優れた勝負根性を生かして上位進出を狙う。

(京増 真臣)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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