近年の平安Sは、堅めの決着が目立っている。3連単の配当を振り返ってみると、2020年は1万7870円、2021年は7670円、2022年は1万1340円、2023年に至っては当レース史上最低の3030円だった。2019年が21万8430円、2018年が16万8500円、2017年が23万6010円と、それ以前の時期にやや高めの配当が続いていたのとは対照的だ。今回は、中京・ダート1900メートルで行われた2021年と2022年を含む過去10年のレース結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみたい。
過去10年の3着以内馬延べ30頭は、すべて栗東所属の関西馬だった。美浦所属の関東馬が3着以内に入ったのは、2007年3着のシャーベットトーンが最後と、当レースでは関東馬の苦戦が続いている。〔表1〕
所属 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
美浦 | 0-0-0-33 | 0% | 0% | 0% |
栗東 | 10-10-10-94 | 8.1% | 16.1% | 24.2% |
過去10年の3着以内馬延べ30頭中24頭は、前走が国内、かつ前走の単勝人気が5番人気以内だった。一方、前走が国内で6番人気以下だった馬は3着内率6.3%と苦戦している。前走を比較する際は単勝人気もチェックしておいた方がよさそうだ。〔表2〕
前走の単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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5番人気以内 | 7-9-8-66 | 7.8% | 17.8% | 26.7% |
6番人気以下 | 2-1-1-60 | 3.1% | 4.7% | 6.3% |
過去7年の3着以内馬延べ21頭中15頭は、前走がGⅠ・JpnⅠ、もしくは前走の距離が1900メートル超だった。一方、前走がGⅠ・JpnⅠ以外、かつ前走の距離が1900メートル以下だった馬は3着内率8.0%と苦戦している。前走がGⅠ・JpnⅠだった馬や、前走が今回より長い距離のレースだった馬を高く評価したい。〔表3〕
注記:表は横にスクロールすることができます。
前走ならびに前走の距離 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
前走がGⅠ・JpnⅠ、もしくは距離が1900m超 | 7-4-4-20 | 20.0% | 31.4% | 42.9% |
前走がGⅠ・JpnⅠ以外、かつ距離が1900m以下 | 0-3-3-69 | 0% | 4.0% | 8.0% |
過去6年の3着以内馬延べ18頭中14頭は、年齢が5歳以下だった。一方、6歳以上だった馬は3着内率9.3%と苦戦している。近年の傾向を重くみるならば、6歳以上の馬は過信禁物だろう。〔表4〕
年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
5歳以下 | 6-3-5-37 | 11.8% | 17.6% | 27.5% |
6歳以上 | 0-3-1-39 | 0% | 7.0% | 9.3% |
なお、年齢が6歳以上だったにもかかわらず3着以内に入った4頭は、いずれも“前年以降に4大場(東京・中山・京都・阪神)で行われたオープンクラス・1800メートル以下のレース”において2着以内に入った経験がある馬だった。この経験がない6歳以上の馬は、割り引きが必要だろう。〔表5〕
(伊吹 雅也)
経験の有無 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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あり | 0-3-1-10 | 0% | 21.4% | 28.6% |
なし | 0-0-0-29 | 0% | 0% | 0% |
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