毎日杯はクラシックのトライアルレースではないものの、2017年優勝のアルアインが皐月賞を、2021年優勝のシャフリヤールが日本ダービーを制したように、クラシックとの関係性が深い一戦である。また、2頭とも当レースでは単勝2番人気の支持を受けており、過去10年の2番人気馬は3着内率70.0%をマーク。さらに、1番人気馬はそれを上回る同80.0%と上位人気馬の安定感が光る一戦でもある。さらなる特徴をつかむべく、過去10年の結果を掘り下げていく。
皐月賞のトライアル重賞が同時期の中山で行われることもあり、美浦所属馬は出走自体が過去10年で18頭と少ない。にもかかわらず4勝を挙げ3着内率は50.0%と、栗東所属馬を大きくリードしている。2015年は単勝7番人気のミュゼエイリアンが勝ち、2022年は同9番人気のベジャールが2着に入るなど人気薄の好走も見られる。あえて阪神に遠征してくる“関東馬”は押さえておいて損はなさそうだ。〔表1〕
所属 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
美浦 | 4-4-1-9 | 22.2% | 44.4% | 50.0% |
栗東 | 6-6-9-72 | 6.5% | 12.9% | 22.6% |
地方 | 0-0-0-1 | 0% | 0% | 0% |
過去10年の前走別成績ではGⅢ組が6勝、1勝クラス組が4勝を挙げ、この2組で3着以内馬30頭中25頭を占めている。GⅢ組の中では共同通信杯から臨んだ馬の活躍が顕著〔5・0・1・2〕で、勝率は62.5%に達している。このうち2勝は6着に敗れていた馬によるものなので、共同通信杯から臨んでくる馬はそこでの着順にかかわらず注目したい。一方、1勝クラス組はそこでの着順が1着であれば〔4・3・4・11〕と半数が3着以内に入っている。〔表2〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
GⅠ・GⅡ | 0-0-1-5 | 0% | 0% | 16.7% |
GⅢ | 6-4-2-18 | 20.0% | 33.3% | 40.0% |
オープン特別 | 0-0-1-8 | 0% | 0% | 11.1% |
1勝クラス | 4-4-5-29 | 9.5% | 19.0% | 31.0% |
新馬 | 0-1-0-4 | 0% | 20.0% | 20.0% |
未勝利 | 0-1-1-17 | 0% | 5.3% | 10.5% |
地方 | 0-0-0-1 | 0% | 0% | 0% |
キャリア6戦以上の馬は過去10年で24頭が出走しながら、好走したのは2016年3着のタイセイサミットのみと苦戦傾向にある。注目したいのは3着内率57.1%を誇るキャリア2戦の馬。その中でも前走で1勝クラスを勝ち2戦2勝で臨んできた馬は〔3・2・2・0〕と、全馬が3着以内に入っている。該当馬がいれば馬券の軸として信頼できそうだ。〔表3〕
通算出走回数 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1戦 | 0-1-1-4 | 0% | 16.7% | 33.3% |
2戦 | 4-2-2-6 | 28.6% | 42.9% | 57.1% |
3戦 | 1-3-2-17 | 4.3% | 17.4% | 26.1% |
4戦 | 2-4-3-20 | 6.9% | 20.7% | 31.0% |
5戦 | 3-0-1-12 | 18.8% | 18.8% | 25.0% |
6戦以上 | 0-0-1-23 | 0% | 0% | 4.2% |
過去10年の3着以内馬30頭中19頭には芝1800メートルでの勝利実績があった。この実績を持つ馬は3着内率も42.2%と高い。マイル路線を歩んできた馬や、2000メートル以上から距離を短縮してきた馬の好走例も少なくないが、芝1800メートルでの実績は重視した方がいいだろう。〔表4〕
(高那実 マヤ)
実績の有無 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
あり | 8-6-5-26 | 17.8% | 31.1% | 42.2% |
なし | 2-4-5-56 | 3.0% | 9.0% | 16.4% |
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