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牡5歳
調教師:高柳瑞樹(美浦)
前走の京阪杯で連覇(2022年は阪神開催)を達成。不良馬場だった昨年の高松宮記念(15着)を除けば、1200メートルでは掲示板(5着以内)を外さない抜群の安定感を誇る現役屈指のスプリンターだ。今年はさらなる活躍を期待したい。
2走前のスワンSは、ハナを奪ってマイペースの逃げに持ち込めたが、久々の1400メートル戦に加え、スプリンターズSを熱発で回避した影響もあってか9着に敗れた。前走の京阪杯は、好スタートからスッと控えて中団の外を追走。3、4コーナーではそのまま外を回り込むと、レースの上がり3ハロンタイムを1秒0上回る同32秒7(推定)の末脚で豪快に抜け出し、2馬身差で快勝した。阪神で行われた2022年京阪杯で重賞初制覇を飾っていることから、急坂のある中山コースも問題はないはず。次のGⅠを見据えた仕上げでも、1月下旬から時計を出し始めて力の出せる態勢は整っており、主役の座は譲れない。
牡4歳
調教師:西園正都(栗東)
未勝利(中京・芝1200メートル)で2歳コースレコードを樹立すると、そこから破竹の4連勝を飾った素質馬。昨秋の成績はやや物足りなかったが、前走の淀短距離S(リステッド・京都・芝1200メートル)で5勝目を挙げて、成長力を証明した。
昨秋初戦のセントウルSは10着、続くオパールS(リステッド・京都・芝1200メートル)は直線でスムーズさを欠いて12着に敗れたが、2走前の京阪杯では差し・追い込み勢が上位を占めるなかで、ハナを奪って5着に入った。前走の淀短距離S(リステッド・京都・芝1200メートル)は、好スタートを決めたカルネアサーダ(5着)を行かせて離れた2番手を追走。抜群の手応えで直線を向くと、残り200メートル付近で先頭に立ち、メイショウソラフネ以下の追い上げを1馬身1/2振り切って快勝した。父ビッグアーサーから卓越したスピードを受け継ぎ、重賞初制覇に向けて機は熟した。
牝5歳
調教師:奥村武(美浦)
昨夏の函館スプリントSで待望の重賞タイトルを獲得。前走の京阪杯(11着)後は約3か月の休養で立て直しを図り、減った馬体重が戻って、帰厩後の調教では好調時と遜色のない動きを見せている。仕上げに抜かりはなさそうだ。
昨夏の函館スプリントSは、好スタートからスッと控えて後方待機策。ハイペースで展開が向いた面はあったが、3コーナー過ぎから押し上げると、直線では弾けるように突き抜けて快勝した。続くキーンランドCは瞬発力をそがれる重馬場で7着に敗退。2走前のスプリンターズSも10着に敗れたが、GⅠで勝ち馬から0秒6差ならレース内容は悪くない。2番人気に支持された前走の京阪杯も11着と敗れたが、開催最終週の芝コンディションが合わなかったもので、度外視できるだろう。この中間は休養で立て直しを図っており、巻き返しに期待したい。
牡6歳
調教師:千田輝彦(栗東)
これまでの実績から左回りの1400メートルがベストだが、昨年は右回りの阪急杯でクビ差の2着に入っており、キャリアを重ねるごとに力をつけていることは明白。1200メートルの流れなら折り合いもつけやすく、ここでも目が離せない。
3走前の高松宮記念はスピードをそがれる不良馬場も影響したのか11着に敗れたが、続く京王杯スプリングCでは、スッと3番手に取りついて道中は折り合いに専念。上位2頭の瞬発力に屈した格好も、残り200メートル付近で先頭に並びかけるシーンを作って勝ち馬から0秒2差の3着に好走した。骨折で約7か月半の休み明けとなった前走の阪神Cは9着に敗れたが、中団追走から直線でじわじわと脚を伸ばして勝ち馬から0秒3差なら、レース内容は悪くない。そこから2か月ほど間隔は空いたが、骨折からの復帰2戦目で状態面の上積みは十分。1200メートルに対応できるだけのスピードとレースセンスがあり、あっさり勝っても不思議はない。
牝4歳
調教師:千田輝彦(栗東)
1200メートルに距離を短縮したことで、1勝クラスから破竹の3連勝でオープンクラス入り。前走のシルクロードSは9着に敗れたが、中山・芝1200メートルで1分07秒2の優秀な持ち時計があり、あらためて注目したい。
2走前の3勝クラス・南総S(中山・芝1200メートル)は、中団のイン追走。直線では馬群に包まれてワンテンポ仕掛けを待たされたが、ラスト100メートル付近で進路を確保すると、豪快に突き抜けて快勝した。前走のシルクロードS(9着)は、後続を3馬身突き放した優勝馬ルガルが別格の強さだったが、直線でじわじわと脚を伸ばして2着馬アグリと0秒4差なら、レース内容は悪くない。騎乗した岩田望来騎手も「外枠(7枠15番)で外を回らされてしまいました。ただ、その中で最後までしっかり伸びていますし、クラス慣れすればもっとやれそうです」と評価していた。2度目のスプリント重賞で前走以上のパフォーマンスを発揮できそうだ。
牡6歳
調教師:中尾秀正(栗東)
5歳4月にオープンクラス入りを果たした遅咲きのスプリンターで、前走のオープン特別・北九州短距離S(小倉・芝1200メートル)で5勝目をマーク。キャリアを積むごとに地力をつけており、重賞でも引けを取らない。
1番人気に推された2走前のオープン特別・タンザナイトS(阪神・芝1200メートル)は、スタートで後手を踏み後方3番手を追走。カルネアサーダが逃げ切る展開で末脚不発の9着だったが、勝ち馬から0秒5差なら悲観するレース内容ではないだろう。前走のオープン特別・北九州短距離Sは、好スタートから2番手を進み、緩い流れの中でも道中の手応えは十分。直線の入り口で先頭に躍り出ると、混戦の2着争いを尻目に力強く押し切って快勝した。ゲートに課題はあるが、中間も引き続き好調をキープしており、有力候補の一頭に挙げられる。
せん6歳
調教師:大竹正博(美浦)
3歳から4歳時にかけて骨折で約10か月の長期離脱があって出世は遅れたが、昨夏に本格化を遂げ、前走のオープン特別・カーバンクルS(中山・芝1200メートル)で6勝目をマーク。勝った勢いに乗って重賞タイトル獲得を狙う。
2走前の京阪杯は18着大敗を喫したが、騎乗した池添謙一騎手が「ゲートでガタガタして立ち遅れました。直線はフォームがバラバラで、いい頃のストライドではなかったですね」と振り返ったように、敗因は明白だろう。前走のオープン特別・カーバンクルSは、互角のスタートを決めて中団前めを追走。外枠(8枠15番)で外を回る距離ロスはあったが、直線では一完歩ごとに差を詰め、最後は力でねじ伏せるように抜け出して勝利を飾った。前走後は本レースに照準を合わせて、熱心な乗り込みを消化。パワー型で、時計のかかる決着になればよりチャンスも広がりそうだ。
牡7歳
調教師:安田隆行(栗東)
近2走は2桁着順だが、オープン特別1勝、函館スプリントSで2年連続2着がある実績馬。ロードカナロアなどの名スプリンターを送り出した安田隆行厩舎にとって最後の重賞出走となる点にも注目だ。
4走前の函館スプリントSは、気合をつけて好位集団を追走。ハイペースを差し切ったキミワクイーンの瞬発力に屈したが、残り200メートル過ぎに一度先頭のシーンを作り、トウシンマカオ(3着)以下の追い上げを振り切って2着に好走した。キーンランドC6着を経て、初のGⅠ挑戦となったスプリンターズSは、後方からの競馬になり15着に敗退。前走の京阪杯は先行策から直線で粘りを欠いて14着に敗れたが、近2走は開催最終週のタフな馬場コンディションも影響したもので、力負けではないはずだ。中山・芝1200メートルでオープン特別勝ちの実績があり、近況が不振でも侮れない。
(京増 真臣)
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