シルクロードSは年明け最初のスプリント重賞で、高松宮記念を見据えてここから始動する有力馬も少なくない。実際、過去10年の高松宮記念優勝馬10頭のうち、6頭が同年のシルクロードSに出走していた。春の短距離王を狙う馬が集う一戦には、どのような傾向があるのか。中京競馬場で行われた2021年から2023年も含む過去10年の結果を参考に、レースの特徴を探ってみたい。
過去10年の前走別成績を見ると、京阪杯組とスプリンターズS組が3勝で並んでいる。両組は好走率も互角の数値となっているが、当レースが京都で行われた年に限るとスプリンターズS組は〔1・0・0・9〕と成績が落ちるのに対し、京阪杯組は〔2・2・0・7〕で3着内率が36.4%にアップする。淀短距離S組も京都で行われた年だけで8頭が馬券に絡んでいるので、舞台が京都に戻る今年は前走も京都・芝1200メートルのレースだった馬を重視したいところだ。〔表1〕
注記:表は横にスクロールすることができます。
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
京阪杯 | 3-2-0-16 | 14.3% | 23.8% | 23.8% |
スプリンターズS | 3-1-0-13 | 17.6% | 23.5% | 23.5% |
阪神C | 2-0-0-9 | 18.2% | 18.2% | 18.2% |
淀短距離S | 1-4-3-29 | 2.7% | 13.5% | 21.6% |
その他のオープン特別 | 1-2-3-44 | 2.0% | 6.0% | 12.0% |
3勝クラス | 0-1-2-7 | 0% | 10.0% | 30.0% |
上記以外 | 0-0-2-19 | 0% | 0% | 9.5% |
過去10年の3着以内馬延べ30頭のうち、23頭は前走で5着以内に入っていた。なかでもJRA重賞で5着以内だった馬は〔7・1・0・15〕で勝率が30%を超え、オープン特別では淀短距離Sで5着以内に入っていた馬が〔1・4・2・11〕(3着内率38.9%)と3着内率が上昇。一方、前走で6着以下に敗れていた馬は苦戦傾向にあり、特にGⅠ以外で6着以下だった馬は〔0・1・3・69〕で3着内率は5.5%にとどまっている。〔表2〕
前走の着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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5着以内 | 9-8-6-58 | 11.1% | 21.0% | 28.4% |
6着以下 | 1-2-4-79 | 1.2% | 3.5% | 8.1% |
過去10年の年齢別成績を見ていくと、年齢が若いほど3着内率が高くなっている。近年は特に4歳馬の活躍が顕著で、前回京都で行われた2020年は3着以内を独占。それを含め、ここ5年で4勝を挙げているので、4歳馬の出走があれば注目しておくべきだろう。〔表3〕
年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
4歳 | 4-3-3-21 | 12.9% | 22.6% | 32.3% |
5歳 | 2-3-2-27 | 5.9% | 14.7% | 20.6% |
6歳 | 3-3-3-38 | 6.4% | 12.8% | 19.1% |
7歳以上 | 1-1-2-51 | 1.8% | 3.6% | 7.3% |
京都で行われた2014年から2020年の7回では、ミスタープロスペクター系種牡馬の産駒が5勝を挙げていた。3着以内を独占したケースも2回あり、3着内率は32.4%と他を大きく引き離している。過去10年で唯一、7歳以上で優勝した2017年のダンスディレクターもミスタープロスペクター系種牡馬の産駒だったので、該当馬は年齢が高くても軽視禁物と言えそうだ。〔表4〕
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種牡馬の系統 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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ミスタープロスペクター系 | 5-3-4-25 | 13.5% | 21.6% | 32.4% |
サンデーサイレンス系 | 2-1-1-29 | 6.1% | 9.1% | 12.1% |
ノーザンダンサー系 | 0-2-1-21 | 0% | 8.3% | 12.5% |
上記以外 | 0-1-1-20 | 0% | 4.5% | 9.1% |
シルクロードSはハンデ戦だが、過去10年の優勝馬の負担重量は牡馬であれば56キログラム以上、牝馬であれば55キログラム以上と軽ハンデ馬の勝利は見られない。また、過去10年の優勝馬はいずれも単勝4番人気以内だったので、実績、人気とも上位の馬が勝つケースが多いようだ。〔表5〕
(高那実 マヤ)
年度 | 優勝馬 | 性別 | 負担重量 | 単勝人気 |
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2014年 | ストレイトガール | 牝 | 55kg | 2番人気 |
2015年 | アンバルブライベン | 牝 | 55.5kg | 2番人気 |
2016年 | ダンスディレクター | 牡 | 57kg | 2番人気 |
2017年 | ダンスディレクター | 牡 | 57.5kg | 3番人気 |
2018年 | ファインニードル | 牡 | 57kg | 4番人気 |
2019年 | ダノンスマッシュ | 牡 | 56.5kg | 1番人気 |
2020年 | アウィルアウェイ | 牝 | 55kg | 3番人気 |
2021年 | シヴァージ | 牡 | 56kg | 4番人気 |
2022年 | メイケイエール | 牝 | 55kg | 2番人気 |
2023年 | ナムラクレア | 牝 | 56.5kg | 2番人気 |
ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。