2023年の東海Sは、単勝オッズ5.1倍(2番人気)のプロミストウォリアが1着、同2.7倍(1番人気)のハギノアレグリアスが2着、同6.3倍(3番人気)のハヤブサナンデクンが3着に入り、3連複1750円、3連単8490円の低額配当決着となった。開催時期が1月となった2013年以降の過去11回中、3連単の配当が20万円を超えたのは2017年(46万5440円)と2021年(24万4160円)の2回だけ。今年は京都競馬場での開催となるが、中京競馬場で行われた年も含めた過去10年の結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみたい。
過去10年の3着以内馬延べ30頭中16頭は、前走の距離が1900メートル未満、かつ重賞だった。該当馬は3着内率も37.2%と優秀な水準に達している。1800メートル以下の重賞から臨む馬は、高く評価するべきだろう。〔表1〕
注記:表は横にスクロールすることができます。
前走の距離ならびにレース | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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1900メートル未満、かつ重賞 | 3-7-6-27 | 7.0% | 23.3% | 37.2% |
1900メートル以上、もしくは重賞以外 | 7-3-4-92 | 6.6% | 9.4% | 13.2% |
一方、前走の距離が1900メートル以上、もしくは重賞以外だった馬のうち、前走の着順が5着以下だった馬は3着内率1.8%と苦戦している。前走好走馬でない限り、1900メートル以上のレースや重賞以外のレースから臨む馬は、割り引きが必要だ。〔表2〕
前走の着順 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
4着以内 | 7-2-4-37 | 14.0% | 18.0% | 26.0% |
5着以下 | 0-1-0-54 | 0% | 1.8% | 1.8% |
競走中止 | 0-0-0-1 | 0% | 0% | 0% |
過去10年の3着以内馬延べ30頭中28頭は、前走との間隔が中3週以上だった。一方、中2週以内だった馬は3着内率5.4%と苦戦している。今年で言うと、昨年の有馬記念ウィークより後に行われたレースを使われている馬は、過信禁物とみておきたい。〔表3〕
前走との間隔 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
中2週以内 | 0-0-2-35 | 0% | 0% | 5.4% |
中3週以上 | 10-10-8-84 | 8.9% | 17.9% | 25.0% |
過去10年の3着以内馬延べ30頭中25頭は、“前年以降のJRAのオープンクラス、かつ2100メートル未満のレース”において3着以内に入った経験がある馬だった。一方、この経験がなかった馬は3着内率8.2%と苦戦しているうえ、2018年以降の過去6年に限ると〔2・0・0・38〕(3着内率5.0%)である。2023年以降の重賞やオープン特別で3着以内に入っていない馬は、疑ってかかるべきだろう。〔表4〕
経験の有無 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
あり | 8-8-9-63 | 9.1% | 18.2% | 28.4% |
なし | 2-2-1-56 | 3.3% | 6.6% | 8.2% |
過去6年の3着以内馬延べ18頭中15頭は、“京都・阪神・中京の3勝クラス以上、かつダート1800メートルのレース”において1着となった経験がある馬だった。一方、この経験がなかった馬は3着内率7.0%と苦戦している。近年の傾向を重視するならば、西日本の競馬場で3勝クラス以上のダート1800メートル戦を勝ったことがある馬をチェックしておきたい。〔表5〕
経験の有無 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
あり | 6-5-4-33 | 12.5% | 22.9% | 31.3% |
なし | 0-1-2-40 | 0% | 2.3% | 7.0% |
過去6年の優勝馬6頭は、いずれも栗東所属の調教師の管理馬だった。なお、美浦所属の馬は2018年以降〔0・2・0・17〕(3着内率10.5%)とやや苦戦しているので、扱いに注意したい。さらに、この6頭は前走との間隔が中3週以上だった点、“京都・阪神・中京の3勝クラス以上、かつダート1800メートルのレース”において1着となった経験があった点も共通している。〔表3〕や〔表5〕で挙げた傾向も考慮するべきだろう。〔表6〕
(伊吹 雅也)
注記:表は横にスクロールすることができます。
年次 | 優勝馬 | 調教師(所属) | 前走との間隔 | “京都・阪神・中京の3勝クラス以上、かつダート1800メートルのレース”における最高着順 |
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2018年 | テイエムジンソク | 木原一良(栗東) | 中6週 | 1着(2017年みやこSほか) |
2019年 | インティ | 野中賢二(栗東) | 中9週 | 1着(2018年観月橋S) |
2020年 | エアアルマス | 池添学(栗東) | 中10週 | 1着(2019年太秦S) |
2021年 | オーヴェルニュ | 西村真幸(栗東) | 中4週 | 1着(2020年ベテルギウスSほか) |
2022年 | スワーヴアラミス | 須貝尚介(栗東) | 中6週 | 1着(2019年オークランドRCT) |
2023年 | プロミストウォリア | 野中賢二(栗東) | 中3週 | 1着(2022年摩耶S) |
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