今週の注目レース

東海テレビ杯東海ステークス(GⅡ)

京都競馬場 1800メートル(ダート)別定 4歳以上オープン

データ分析

堅めの決着が目立っている2024年最初のJRAダート重賞

2023年の東海Sは、単勝オッズ5.1倍(2番人気)のプロミストウォリアが1着、同2.7倍(1番人気)のハギノアレグリアスが2着、同6.3倍(3番人気)のハヤブサナンデクンが3着に入り、3連複1750円、3連単8490円の低額配当決着となった。開催時期が1月となった2013年以降の過去11回中、3連単の配当が20万円を超えたのは2017年(46万5440円)と2021年(24万4160円)の2回だけ。今年は京都競馬場での開催となるが、中京競馬場で行われた年も含めた過去10年の結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみたい。

臨戦過程がポイント

過去10年の3着以内馬延べ30頭中16頭は、前走の距離が1900メートル未満、かつ重賞だった。該当馬は3着内率も37.2%と優秀な水準に達している。1800メートル以下の重賞から臨む馬は、高く評価するべきだろう。〔表1〕

注記:表は横にスクロールすることができます。

〔表1〕前走の距離ならびにレース別成績(過去10年)
前走の距離ならびにレース 着度数 勝率 連対率 3着内率
1900メートル未満、かつ重賞 3-7-6-27 7.0% 23.3% 37.2%
1900メートル以上、もしくは重賞以外 7-3-4-92 6.6% 9.4% 13.2%
  • 注記:重賞には地方のダートグレード競走も含む

一方、前走の距離が1900メートル以上、もしくは重賞以外だった馬のうち、前走の着順が5着以下だった馬は3着内率1.8%と苦戦している。前走好走馬でない限り、1900メートル以上のレースや重賞以外のレースから臨む馬は、割り引きが必要だ。〔表2〕

〔表2〕前走の距離が1900メートル以上、もしくは重賞以外だった馬の、前走の着順別成績(過去10年)
前走の着順 着度数 勝率 連対率 3着内率
4着以内 7-2-4-37 14.0% 18.0% 26.0%
5着以下 0-1-0-54 0% 1.8% 1.8%
競走中止 0-0-0-1 0% 0% 0%

前走との間隔に注目

過去10年の3着以内馬延べ30頭中28頭は、前走との間隔が中3週以上だった。一方、中2週以内だった馬は3着内率5.4%と苦戦している。今年で言うと、昨年の有馬記念ウィークより後に行われたレースを使われている馬は、過信禁物とみておきたい。〔表3〕

〔表3〕前走との間隔別成績(過去10年)
前走との間隔 着度数 勝率 連対率 3着内率
中2週以内 0-0-2-35 0% 0% 5.4%
中3週以上 10-10-8-84 8.9% 17.9% 25.0%

前年以降のオープンクラス実績にも注目

過去10年の3着以内馬延べ30頭中25頭は、“前年以降のJRAのオープンクラス、かつ2100メートル未満のレース”において3着以内に入った経験がある馬だった。一方、この経験がなかった馬は3着内率8.2%と苦戦しているうえ、2018年以降の過去6年に限ると〔2・0・0・38〕(3着内率5.0%)である。2023年以降の重賞やオープン特別で3着以内に入っていない馬は、疑ってかかるべきだろう。〔表4〕

〔表4〕“前年以降のJRAのオープンクラス、かつ2100メートル未満のレース”において3着以内に入った経験の有無別成績(過去10年)
経験の有無 着度数 勝率 連対率 3着内率
あり 8-8-9-63 9.1% 18.2% 28.4%
なし 2-2-1-56 3.3% 6.6% 8.2%

中京以西のダート1800メートル戦における実績が重要

過去6年の3着以内馬延べ18頭中15頭は、“京都・阪神・中京の3勝クラス以上、かつダート1800メートルのレース”において1着となった経験がある馬だった。一方、この経験がなかった馬は3着内率7.0%と苦戦している。近年の傾向を重視するならば、西日本の競馬場で3勝クラス以上のダート1800メートル戦を勝ったことがある馬をチェックしておきたい。〔表5〕

〔表5〕“京都・阪神・中京の3勝クラス以上、かつダート1800メートルのレース”において1着となった経験の有無別成績(過去6年)
経験の有無 着度数 勝率 連対率 3着内率
あり 6-5-4-33 12.5% 22.9% 31.3%
なし 0-1-2-40 0% 2.3% 7.0%
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関西馬が連勝中

過去6年の優勝馬6頭は、いずれも栗東所属の調教師の管理馬だった。なお、美浦所属の馬は2018年以降〔0・2・0・17〕(3着内率10.5%)とやや苦戦しているので、扱いに注意したい。さらに、この6頭は前走との間隔が中3週以上だった点、“京都・阪神・中京の3勝クラス以上、かつダート1800メートルのレース”において1着となった経験があった点も共通している。〔表3〕や〔表5〕で挙げた傾向も考慮するべきだろう。〔表6〕

(伊吹 雅也)

注記:表は横にスクロールすることができます。

〔表6〕優勝馬の、調教師(所属)、前走との間隔、“京都・阪神・中京の3勝クラス以上、かつダート1800メートルのレース”における最高着順(過去6年)
年次 優勝馬 調教師(所属) 前走との間隔 “京都・阪神・中京の3勝クラス以上、かつダート1800メートルのレース”における最高着順
2018年 テイエムジンソク 木原一良(栗東) 中6週 1着(2017年みやこSほか)
2019年 インティ 野中賢二(栗東) 中9週 1着(2018年観月橋S)
2020年 エアアルマス 池添学(栗東) 中10週 1着(2019年太秦S)
2021年 オーヴェルニュ 西村真幸(栗東) 中4週 1着(2020年ベテルギウスSほか)
2022年 スワーヴアラミス 須貝尚介(栗東) 中6週 1着(2019年オークランドRCT)
2023年 プロミストウォリア 野中賢二(栗東) 中3週 1着(2022年摩耶S)

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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